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第33回中国・上海房地産展示交易会、住宅人気はまだ高い!

中国では新築分譲マンションの販売PRのために、住宅販売展示会が開催されています。2014年12月中旬には、大規模な第33回中国・上海房地産展示交易会が上海展覧中心で開催され、約150の不動産開発会社が新築マンションをPRしています。

1.上海市内の住宅販売展示会

まだまだ住宅不動産の人気は高い!

2014年12月12日~15日までの4日間、上海展覧中心(上海市静安区)で第33回中国・上海房地産展示交易会が開催されました。この1年くらいは中国の住宅市場は低迷していると言われていますが、中国人の住宅不動産に対する興味はけっして低くありません。想定していた以上に、この上海房地産展示交易会にはたくさんの来場者が見学にきていました。

(写真1)上海展覧中心(静安区)で開催された第33回中国・上海房地産展示交易会

(写真1)上海展覧中心(静安区)で開催された第33回中国・上海房地産展示交易会

40代から60代の来場者が多い

この第33回上海房地産展示交易会では、約150の不動産会社が出展し、200くらいの新築住宅を紹介していました。この展示会の来場者を見てみると、40代から60代くらいが大半を占めています。上海市内の高騰しすぎている住宅価格を考えると、20代や30代前半での購入はなかなか難しいかもしれません。

(写真2)年配の来場者が多い、不動産会社の担当者は押し売りはしない

(写真2)年配の来場者が多い、不動産会社の担当者は押し売りはしない

両親の援助を受けないと、購入時に必要になる住宅価格の2~3割分の頭金は用意できないでしょう。不動産シンクタンクの中国指数研究院が発表している2014年12月における上海市の平均住宅価格(1㎡あたり)は平均3.2万元(約64万円)ですので、90㎡の分譲マンションであれば288万元(約5,760万円)くらいしてしまいます。

中国指数研究院とは?
中国指数研究院とは、中国房地産協会と国務院発展研究センター(政府機関)などによって1994年に設立されたシンクタンク。中国の不動産や住宅に関する研究を専門的におこなっている。インターネット不動産仲介サイトの捜房網が運営する捜房研究院と2004年合併しており、捜房網と関係が深い。

2.便利な展示会

一度に大量の新築住宅の話が聞ける

中国の新築住宅は新聞、雑誌、街頭の広告看板で紹介されています。しかし、なかなか一度にまとめて話を聞ける機会はありません。このような新築住宅の展示会は、同じ会場でたくさんの不動産開発会社から話を聞けるので、住宅取得を真剣に考えている人にとって大変重宝されています。

(写真3)完成図の分譲マンションの魅力的な雰囲気に引き寄せられてしまう

(写真3)完成図の分譲マンションの魅力的な雰囲気に引き寄せられてしまう

展示会場から物件予定地までシャトルバスも!

この展示会場には新築物件の予定地までのシャトルバスが何台も用意されています。午前と午後にわけて、見学希望者をそのまま完成予定地まで連れていく仕組みになっています。その完成予定地の多くは、まだ何も建設されていない更地であるケースは少なくありません。

(写真4)香港に上場している旭輝集団、上海を本部とする不動産会社

(写真4)香港に上場している旭輝集団、上海を本部とする不動産会社

あまりキャンペーンガールは多くない

中国のモーターショーと異なり、この住宅展示会にはキャンペーンガールはあまりいません。キャンペーンガールを目玉に来場を促すというよりも、商品である新築住宅をしっかりアピールしています。自動車のモーターショーと異なり、ブランドイメージの向上や潜在顧客へのPRというよりも、不動産開発会社はできるだけ早く建設予定のマンションを完売するかに力を入れています。

(写真5)数少ないキャンペーンガール、4人とも身長は180cmちかい

(写真5)数少ないキャンペーンガール、4人とも身長は180cmちかい

今回販売されている新築住宅を見ると、松江区や嘉定区などの上海郊外の分譲マンションが目立っていました。上海市の中心部である黄浦区、徐匯区、静安区を見るかぎり、新築住宅を建てるスペースはそれほど多くないかもしれません。(了)

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