中国の生活、ビジネスに役立つ情報を発信するサイト

革製品で有名な海寧市の格安ホテル、漢庭酒店のレベルが高い!

中国で生活している日本人のなかで、1泊200元(約4,000円)前後の格安ホテルに宿泊したことがある人はあまり多くないだろう。2005年頃から中国の格安チェーンホテルは拡大してきて、現在では日本人でも納得できる品質になっている。

1.浙江省の海寧市のホテル

漢庭酒店と全季酒店?どちらにする?

上海市から普通列車で約1時間ちょっと、杭州市から普通列車で約1時間のところに位置する浙江省の海寧市(ハイニン)。この海寧市は中国のなかでも革製品の生産と販売でとても有名な街。中国各地から海寧市に革製品の衣類(コート、スカートほか)、カバン、ブーツなどを買付けにくるバイヤーも少なくない。

この海寧市にある巨大な革製品の百貨店である海寧皮革城(Haining China Leather City)では、一般消費者向けの販売を行っている。日本で販売されている革製品の半値以下で購入できるとも言われていて、上海市や杭州市に住む日本人が買い物に訪れるケースもあるようだ。

浙江省の海寧市とは?
浙江省の海寧市とは、中国のなかでも革製品の製造・販売で有名な都市。海寧皮革城という巨大な販売マーケットには、中国全土からバイヤーがやってくる。総人口は81万人(2010年末)。総面積は668k㎡(東京23区とほぼ同じ)。浙江省嘉興市(地級市)に所属する県級市。上海市から列車で約1時間15分。杭州市から列車で約1時間。

漢庭酒店と全季酒店?どちらにする?

この海寧市の便利なところに位置しているのは華住酒店集団(グループ)が運営している格安ホテルチェーン店の漢庭酒店(海寧海昌南路皮革城店)。1泊あたり158元(約3,160円)で宿泊できる。華住酒店集団(グループ)のゴールド会員(加入料:198元)を持っていると、朝食バイキングは無料でついてくる中国でおススメの格安チェーンホテル。

この漢庭酒店を展開している華住酒店集団(グループ)は、全国各地で幅広く展開している漢庭酒店ブランドだけでなく、ワンランク上の全季酒店というブランドでも展開している。この全季酒店の場合は、1泊あたり228元(約4,560円)と漢庭酒店よりも70元(約1,400円)ほど高い。迷いながらも、今回も安いほうの漢庭酒店に宿泊することに。

(写真1)漢庭酒店と全季酒店の両方が同じ場所で運営されているのは珍しい

(写真1)漢庭酒店と全季酒店の両方が同じ場所で運営されているのは珍しい

漢庭酒店とは?
漢庭酒店は、華住酒店集団(グループ)に属する格安ホテルチェーン。2014年9月末時点で1,547店舗。華住酒店集団は2005年設立。創業者の季琦は、1回目の起業で旅行予約サイトの携程旅行網を創業。じつは同業の大手格安ホテルチェーンの如家快捷酒店も季琦が2回目の起業として創業している。漢庭酒店は季琦にとって3度目の起業。

全季酒店クオリティのフロントロビー

海寧市にあるこのホテルでは、受付フロントが漢庭酒店と全季酒店の両方のチェックインなどの事務手続きを担当している。ホテルに入ってみると、これまで宿泊してきた漢庭酒店の簡易的な内装設備ではなく、完全に全季酒店ブランドの少し落ち着いた雰囲気になっている。

このロビーには高級ホテルと同じような香りも漂っている。この施設・雰囲気で全季酒店は1泊228元(約4,560円)。日本で同じようなホテルに宿泊すると、1万5千円くらいしても疑問に思わないだろう。

(写真2)自然の樹来の雰囲気があるフロントロビー(海寧市のホテル内)

(写真2)自然の樹来の雰囲気があるフロントロビー(海寧市のホテル内)

ホテルの受付の様子は?

ホテルの受付対応も悪くない。中国にはいろいろな宿泊予約サイトやグルーポン(共有購買サイト)でホテル予約できるようになっているが、もっともおススメなのは公式サイトを介した予約。これは華住酒店集団(グループ)のホテルに限らず、ほかの大手格安チェーンホテルである七天連鎖酒店や如家酒店に宿泊するときも同様だ。だいたい公式サイト上で予約すれば、最安値に近い宿泊料金で泊まれる。

(写真3)きれいな受付ロビーの様子、宿泊客も少なくない

(写真3)きれいな受付ロビーの様子、宿泊客も少なくない

七天連鎖酒店(7DaysInn)とは?
七天連鎖酒店(7DaysInn)は、鉑涛集団(2005年設立)が中国で展開する格安ホテル。中国本土で300都市、3,000店舗を展開。ホテル会員の登録数は8,000万人を超えている。2009年11月にニューヨーク証券取引所に上場(2013年にMBOで非公開化)。創業者の鄭南雁は1968年生まれ、広東省スワトウ出身。

2.ホテルの客室は?

ホテル内の階層で全季酒店と漢庭酒店は分かれている

今回は迷いながらも1泊の宿泊料が割安な漢庭酒店ブランドに宿泊することに。エレベーターを上がろうとすると、漢庭酒店の客室は4階~8階、全季酒店は9階~16階と完全に区別されていた。

(写真4)漢庭酒店と全季酒店が同じ建物で運営されている海寧市内のホテル

(写真4)漢庭酒店と全季酒店が同じ建物で運営されている海寧市内のホテル

とてもシンプルな漢庭酒店の客室

この漢庭酒店のシングルルーム(大床房)はかなり広く、大きな窓もついている。中国で割安なホテルに宿泊すると、窓のない客室に割り当てられることもある。ホテルの客室にこだわりを持つ人は、宿泊手続きをする前に客室を見せてもらったほうが良いだろう。ホテルから客室確認を嫌がられることは少ないので、遠慮なく客室確認させてもらおう。

(写真5)とてもキレイな客室、大きなデスク机も設置されている(海寧市)

(写真5)とてもキレイな客室、大きなデスク机も設置されている(海寧市)

格安チェーンホテルは信頼できる!

すでに中国生活5年が過ぎているが、じつは2年くらい前までは200元(約4,000円)以下の格安ホテルにほとんど宿泊したことがなかった。ほぼ宿泊した経験がなかったものの、低価格ホテルは日本人が違和感なく宿泊可能な客室レベルではないと思い込んでいた。

ここ数年の競争激化による格安チェーンホテル側の品質改善もあるだろうが、いまでは出張先を決めると大手格安チェーンホテルの場所を百度地図(Baidu Map)で検索することからスタートしてしまうほど安心感をもっている。

(写真6)シンプルな洗面所、歯磨きやバスタオルなど揃っている(海寧市)

(写真6)シンプルな洗面所、歯磨きやバスタオルなど揃っている(海寧市)

300元~400元(約6,000円~8,000円)くらいの中級ホテルに宿泊するくらいなら、200元前後の漢庭酒店や如家酒店集団が運営する莫泰168(MOTEL168)のほうが宿泊時の納得感は高いと考えている。1泊200元前後であれば、宿泊地域や客室などに満足できなくてもコスト面から納得できてしまう。

3.ホテルの朝食バイキングは?

ゴールド会員なら朝食無料!

華住酒店集団(グループ)が運営している漢庭酒店や全季酒店は、朝食バイキングを無料または有料で提供している。ほかの格安チェーンホテルでは、たとえ会員カードを取得してもホテルに食堂自体が併設されておらず、朝食が提供されない大手格安ホテルは少なくない。

(写真7)朝食バイキングの料金は統一されていない、ホテル毎に異なる

(写真7)朝食バイキングの料金は統一されていない、ホテル毎に異なる

この華住酒店集団(グループ)のゴールド会員になると、宿泊するたびに無料で朝食バイキングを食べることができる。ゴールド会員になるには、公式サイトによると1枚198元(約3,960円)の加入料が必要となっているものの、実際に加入手続きするホテルにより加入料に違いがある。実際には、もう少し安い加入料でゴールド会員になれてしまう。

ちなみに、数週間後に別の漢庭酒店に宿泊したときだが、合計98元(約1,960円)でゴールド会員になることができた。今回はまだゴールド会員になっておらず、28元(約560円)を支払って朝食を取ることとなった。

全季酒店クオリティの朝食バイキング!

このホテルで提供されている朝食バイキングは全季酒店ブランドのクオリティ。朝食代は28元(約560円)と少し高いものの、かなり満足度の高い料理が用意されている。ここで用意されている朝食の種類も豊富だ。

(写真8)かなり充実している全季酒店レベルの朝食バイキング(海寧市)

(写真8)かなり充実している全季酒店レベルの朝食バイキング(海寧市)

落ち着いた雰囲気のホテルの食堂

ここの食堂のデザインはとてもオシャレ。食堂は落ち着いた雰囲気で、日本人でも十分満足できるだろう。食堂というよりもレストランと言ったほうが良いかもしれない。

(写真9)海寧の漢庭酒店と全季酒店共同で運営している食堂

(写真9)海寧の漢庭酒店と全季酒店共同で運営している食堂

中国に出張や旅行にくる日本人の多くは、1日400元(約8,000円)前後のホテルに宿泊しているだろう。もちろん、大手企業の場合は4つ星か5つ星ホテルに宿泊しているケースも少なくない。

会社負担で宿泊するときは高級ホテルで良いものの、自己負担で宿泊するときには中国の格安チェーンホテルを是非ともおススメしたい。中国では耳にしたことのない中級ホテルよりも、大手格安チェーンホテルのほうが宿泊料金で満足度は高い。安全面でも大手格安チェーンホテルのほうが安心できる。(了)

top of page