格安航空会社「春秋航空」、日中間の往復は夜間便が割安!
日本の国内線で知名度が高まっている格安航空会社(LCC)。現在、日本と中国間を就航しているのは中国の民間航空会社である上海春秋航空の便のみ。大人気の上海-茨城便を避けて、上海-関空便の夜間便を活用すれば割安の移動が可能だ。
1.中国の格安航空会社
航空会社はマイレージプログラムで選択?!
これまで日本と中国を往復するとき、上海発のフライトは全日本空輸(ANA)か中国国際航空(CA)を利用してきた。どちらに搭乗してもANAのマイレージが加算されるからだ。中国国際航空はスターアライアンス(Star Alliance)という航空連合に属していて、ANAのマイレージをためることができる。
とくに、中国国際航空は上海-関空便の往復料金は時期によって変動はあるものの、ある程度前もって予約していると航空券代は燃油サーチャージ料金含めても2,500元(約5万円)。それほど高くない。
関空をベースに就航している上海春秋航空!
いっぽう、2014年3月から上海-関空便を就航している格安航空会社(LCC)の上海春秋航空の往復料金は1,500元(約3万円、燃油サーチャージ込)前後。スターアライアンスのマイレージ積算ができないことを考えても、上海春秋航空の料金は他の航空会社よりも割安だ。
- 上海春秋航空とは?
- 上海春秋航空とは、上海を起点に就航している中国の格安航空会社(LCC、ローコストキャリア)。2004年5月に設立され、2005年7月に初就航。2010年から日本便(茨城便)の運航を開始。航空料金は安い一方で、機内食などの多くのサービスは有料になっている。
大人気の上海-大阪(関空)便!
はじめて上海春秋航空のチケットを購入。購入した上海浦東国際空港から関西国際航空への片道チケットは合計669元(約1万3,400円)。このチケット料金の内訳は、航空料金99元(約2,000円)、税金90元(約1,800円)、燃油サーチャージ480元(約9,600円)。航空料金だけを見ると、たった2,000円と格安だ。
ただ、上海出発の時間は20時25分(中国時間)で、関空着は23時35分(日本時間)とかなり不便な時間帯になっている。このような時間帯に搭乗する人はそれほどいないと思っていたら、搭乗率はかなり高く、ほぼ満員状態。搭乗客全体における中国人の割合はだいたい90%ほどで、あまり日本人の搭乗者はいない。
関空に深夜到着したら夜明けを待つ!
上海-関空便の場合、予定到着時刻は23時35分であるものの、飛行機の遅延や荷物の受取の時間を考えておく必要がある。けっきょく、関空の到着時間に来るのはだいたい0時30分くらいになっているだろう。
目的地が大阪(梅田)の場合は、深夜の空港リムジンバスの0時30分発、1時30分発の2便を利用することができる。目的地が心斎橋(なんば)の場合は、0時15分発の1便を利用可能だ。
2.春秋航空利用時の注意点
荷物制限には注意!
この上海春秋航空を利用するときには、荷物制限に注意しておく必要がある。通常の航空会社であれば、航空会社に預ける受託荷物は2個(1個あたり20kg~23kgなど)となっているところも少なくない。上海春秋航空のエコノミークラスでは、手荷物と受託荷物あわせて15kg以内にしなければならない。
とくに注意が必要なのは、機内に持ち込む手荷物も含めて15kg以内にしなければならない点だ。実際にチェックイン手続きのときに、手荷物を含めて重量チェックを受けなければならない。ちなみに、上海春秋航空のビジネスエコノミークラス(商務経済席)であれば25kgまでの荷物制限だ。
普通の航空会社より座席は狭い
上海春秋航空の機内に搭乗すると、乗客の90%以上は中国人なので中国国内便に搭乗しているような感覚になってしまう。ANAや中国国際航空などの普通の航空会社(フルーサービスキャリア)にくらべて、上海春秋航空は座席と座席の間隔は狭い。上海-関空便であれば飛行時間は3時間弱と短く、航空チケット自体が格安のため窮屈な座席もガマンできるだろう。
関空からは国内便での移動も!
上海春秋航空は上海-関空だけでなく、上海-茨城、上海-佐賀、上海-高松(香川県)にも就航している。首都圏に用事がある人は上海-茨城便の利用が便利であるが、この路線は大人気でチケットの予約は取りにくい。しかも、関空便にくらべて価格は高騰している。
首都圏に住んでいる人は、関空から国内のLCCであるジェットスター・ジャパンやピーチ航空に乗り継いで成田空港に移動することを検討しても良いだろう。(了)