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上海拠点の格安航空会社(LCC)の春秋航空、搭乗時の注意点は?

ここ数年で耳にするようになった格安航空会社(LCC)。日本と中国を就航している格安航空会社(LCC)は春秋航空のみです。予約や搭乗のタイミングで大きく航空券の料金は変動するものの、春秋航空はかなり割安な料金で利用可能です。

1.中国の格安航空会社(LCC)の春秋航空

航空券代が会社負担ならANAかJAL!?

みなさんは中国と日本を往復するときに、どの航空会社を利用しているでしょうか?会社負担がその航空券代を負担しているのであれば、迷うことなく自分が積算しているマイレージプログラムの航空会社を選択するでしょう。日本人なら全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)のマイレージカードを持っている人が多く、その2社を優先して利用しているでしょう。

または、全日本空輸(ANA)と同じスターアライアンスグループの中国国際航空(CA)を利用する人も少なくないはずです。中国国際航空は日本-中国便の便数が多く、出発や到着の時間の選択に便利です。

春秋航空が日本-中国便の唯一の格安航空会社(LCC)!?

もし、その航空券代が自己負担で、なるべく費用を安くおさえたいという人におススメなのは中国の民間航空会社である春秋航空(SPRING AIRLINES)です。この春秋航空はいわゆる格安航空会社(LCC)です。春秋航空では機内食や受託荷物(預け荷物)などのサービスが通常のフルサービスキャリアよりも制限されています。

いっぽうで、春秋航空の航空券はずいぶん安くなっています。いまのところ、春秋航空は日本-中国間を就航している唯一の格安航空会社(LCC)です。春秋航空は2010年から日本便を就航しています。

(写真1)緑と黄色のコーポレートカラーの春秋航空(SPRING AIRLINES)

(写真1)緑と黄色のコーポレートカラーの春秋航空(SPRING AIRLINES)

上海春秋航空とは?
上海春秋航空とは、上海を起点に就航している中国の格安航空会社(LCC、ローコストキャリア)。2004年5月に設立され、2005年7月に初就航。2010年から日本便(茨城便)の運航を開始。航空料金は安い一方で、機内食などのサービスの多くは有料です。

2.春秋航空に搭乗する時の注意点

春秋航空の航空券はインターネットで購入!

春秋航空の航空券はどこで購入できるのでしょうか?インターネット上の春秋航空の公式サイトから購入できます。15年近く前までは現在の電子航空券(Eチケット)という仕組みはなく、現物の航空券をなくさないように慎重にチケットを管理していました。いまではインターネット上で航空券を予約して、パスポートさえ持っていれば問題なく搭乗できます。ずいぶん手軽になりました。

(写真2)春秋航空の日本行きの搭乗者の9割は中国人、日本人は少ない

(写真2)春秋航空の日本行きの搭乗者の9割は中国人、日本人は少ない

チェックインはお早めに?!

この春秋航空では、すべての路線でインターネットチェックイン(WEBチェックイン)ができるわけではありません。実際に上海浦東国際空港で春秋航空のチェックインカウンターに行くと、あふれるほどの乗客が列をつくっていました。

チェックインカウンターにたどり着くまでに、だいたい40分くらいはかかってしまいます。春秋航空の日本-中国便の搭乗率は高くて乗客が多いので、少なくとも出発の2時間前には余裕をもって空港に到着していないと安心してチェックインできません。

慣れない15kgという荷物制限?!

春秋航空(国際線と中国国内線)のエコノミークラス(一般クラス)の無料手荷物許容量は15kgです。この重量15kgには航空会社に預ける受託荷物と機内持込荷物(1個のみ、5kgまで)の合計重量です。ノートパソコン(アダプターなど含む)は1人1台だけ重量の対象外になります。

この無料手荷物許容量を超過してしまうと、日本-中国便の場合は1,000円/kg~3,700円/kgの超過料金が発生してしまうので注意が必要です。あまりに荷物が多い場合は、春秋航空以外のフルサービスキャリアを選択することを検討してもよいでしょう。普通のフルサービスキャリアとくらべて、春秋航空はチェックインカウンターで荷物の重量チェックをきびしく行っています。これがチェックインまでの待ち時間が長くなる大きな理由です。

3.ほかの割安航空会社は?

上海-関空便なら吉祥航空!東京行きならアシアナ航空!

もし上海から大阪(関空)や東京(成田、羽田)に移動する場合は、吉祥航空やアシアナ航空の検討も選択肢のひとつです。2014年4月から関空-上海間を就航している吉祥航空は新しい航空会社ですが、春秋航空に劣らないほどの割安料金です。しかも、格安航空会社(LCC)ではなくフルサービスキャリア。おススメな点は割安な航空料金であるものの、航空会社に預ける荷物許容量はエコノミークラスでも23kg×2個まで無料です。

上海吉祥航空(Juneyao Airlines)とは?
上海吉祥航空(Juneyao Airlines)は、上海を拠点に2006年9月から航空事業をはじめた民間航空会社。2014年4月から上海(浦東)-大阪(関空)便を運航している。航空料金は大手航空会社よりも安く、機内食や受託荷物などを無料で提供しているフルサービスキャリアの航空会社。格安航空会社(LCC)ではない。
(写真3)上海-関空の路線は混んでいる、9割は中国人の乗客(春秋航空の機内)

(写真3)上海-関空の路線は混んでいる、9割は中国人の乗客(春秋航空の機内)

アシアナ航空という選択、スターアライアンスのマイルも貯まる!

上海と成田空港、羽田空港へのフライトは乗継便であるものの韓国系のアシアナ航空が割安です。残念ながら春秋航空はいまのところ、上海から成田便と羽田便を就航していません。春秋航空の関東方面は上海-茨城便がありますが、かなり早めに予約しておかないとすぐに満席になってしまいます。しかも、それほど割安という航空料金でもありません。

関東方面の人は関空を経由して、国内線の格安航空会社(LCC)であるジェットスター・ジャパンやピーチ航空で移動するのも選択肢のひとつです。最近の国内便であれば片道1万円弱でチケットを購入することが可能です。(了)

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