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上海でウイルス性イボの治療、液体窒素を半年続けた結果は?

日本では聞いたことのなかったウイルス性イボという皮膚の病気に上海でかかってしまった。上海で半年間ほど治療を続けてきたが、結局完治せず。海外旅行保険は最長180日間しか利用できず、現在は免疫力を高めて自然治癒を目指している。

1.中国でウイルス性イボ退治

半年ほど上海の病院に通うが、結局完治せず!

中国に来てからウイルス性イボ(ウイルス性疣贅)というものが発生してしまった。これまで日本で耳にしたことのない皮膚の病気。手の指先や足裏にできることが多いようだ。このウイルス性イボは痛みを感じるわけではないが、皮膚がカサカサしてきて少しずつウイルス性イボの部位が広がっていく厄介なものだ。

(写真1)人差し指にウイルス性イボが広がっている、とくに痛みはない

(写真1)人差し指にウイルス性イボが広がっている、とくに痛みはない

中国では液体窒素療法以外に選択肢はない!

海外旅行保険をつかって、上海の病院で半年間(180日間)治療を続けてきたが完治せず。中国ではウイルス性イボの治療方法は液体窒素(マイナス195.82度)という冷たい液体を綿棒でイボに押しつけて、イボがある皮膚を壊死させる方法が一般的だ。

この治療方法が一般的というよりも、上海の大型病院でも他の治療方法の選択肢はなかった。そして、この液体窒素の治療はとにかく痛い。治療した当日は指先がジンジンして、痛み止めがないと眠れないほどだ。

(写真2)激痛の液体窒素治療、治療した日はジンジン痛みが続く

(写真2)激痛の液体窒素治療、治療した日はジンジン痛みが続く

これまで半年の間、毎月1回~2回ほど病院に通い、足裏の患部は完治したものの、手の指先部分はまだイボが残っている。加入している海外旅行保険は、同じ病状の継続治療は最長180日と決められているため、最初に治療をはじめてから180日を超える治療はすべて自己負担になってしまう。

さらに、疾病(病気)に対する海外旅行保険を利用しすぎたと見なされたようで、海外旅行保険の継続を拒否(審査不合格)されてしまった。会社経由の海外旅行保険の加入でない場合は、一定額の保険料を超えるとアッサリと継続不可になってしまうので注意が必要だ。

2.ウイルス性イボの変化

液体窒素で壊死させた日は指先が痛すぎる!

ウイルス性イボはよく見てみると、皮膚にうっすらと黒い点々が見える。これは血管がイボと一緒に突起してくるからだ。その浮きでた血管部分にマイナス195.82度の液体窒素をあてるので、その部分は低温やけどを起こして血管が固まってしまう。そのため、液体窒素で治療した部位は黒く固まってしまう。この黒くなった皮膚は、だいたい2~3週間で自然とカサブタになって剥がれ落ちる。

(写真3)液体窒素で治療した2日後の患部、血管が黒く固まってしまう

(写真3)液体窒素で治療した2日後の患部、血管が黒く固まってしまう

やはりヨクイニン(はとむぎ)がいいかも!?

海外旅行保険が使えなくなってからはどうしたらよいのだろうか?液体窒素治療をしなくなってから2ヶ月が経過。現在はインターネット上でもよく言われているヨクイニン(はとむぎエキス)を飲んで免疫力を高めている。

もう一つ、注意しているのはウイルス性イボの皮膚をあまり刺激しないこと。浮き出てきたイボを無理やり引き剥がすことは絶対に避けたほうがいい。これを守っていると、いまのところイボの拡大は見られない。

(写真4)クラシエ薬品のヨクイニンエキス顆粒、ネット通販が安い!

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3.これまでのウイルス性イボの経過

黒いブツブツが残っていると再発する!

ウイルス性イボは液体窒素で治療したあと、その皮膚に黒い点々が残っているとすぐに再発してしまう。カサブタが取れて、皮膚に黒い点々が残っていると再度、すぐに病院にいって液体窒素治療をしたほうがいい。この液体窒素治療以外に、日本では炭酸ガス・レーザー治療もあるようだ。

(写真5)なかなか治癒しないウイルス性イボ、特効薬は開発されないのか

(写真5)なかなか治癒しないウイルス性イボ、特効薬は開発されないのか

消しゴム療法も!?イボコロリはマイナス効果!

民間療法としては、消しゴム治療も効果があると言われている。プラスチックの消しゴムを患部に絆創膏(ばんそうこう)で固定して、イボを圧迫するという方法。興味がある人は「ウイルス性イボ 消しゴム」で検索してみるとよいだろう。

絶対に避けるべきなのは、イボコロリ(横山製薬)やスピール膏(ニチバン)などのサリチル酸が配合された市販薬を塗ること。ウイルス性イボに対してはサリチル酸で患部を腐食させると部位が拡大してしまう。

(写真6)ウイルス性いぼの治療、1ヶ月に1回~2回、病院通いすることになる

(写真6)ウイルス性いぼの治療、1ヶ月に1回~2回、病院通いすることになる

爪の近くのウイルス性イボは完治しにくい!

結局、半年間で10回ほど液体窒素治療をおこなったが完治しなかった。上海の病院にはウイルス性イボの治療に訪れる人が少なくない。とくに子どもの感染が多いようだ。

(写真7)皮膚の奥深いところまで感染しているウイルス性いぼ

(写真7)皮膚の奥深いところまで感染しているウイルス性いぼ

上海の医師によると、初期段階のウイルス性イボであれば完治は早いという。日本では耳にしたことのない皮膚病であっても、中国ではかなりポピュラーなので皮膚に異常を感じたら病院やクリニックで診療したほうがよい。症状が悪化すると、一年くらいウイルス性イボと付き合わなければならない。液体窒素の治療を行う場合は、痛み止めを忘れずに処方してもらうことをおススメする。(了)

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