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南京市(江蘇省)の日本料理店街、店選びには注意を!

中国で日本料理店さがしには注意が必要だ。たとえ大都市であっても、日本人がそれほど生活していない都市であれば、日本人が満足できる日本料理店はそれほど多くない。南京市(江蘇省)はそのひとつ。たまには失敗することもある。

1.南京市(江蘇省)の日本料理店街

南京市にある日本料理店、それほど多くない選択肢!

上海市から中国高速鉄道(新幹線に相当)で約1時間15分のところに位置する江蘇省の南京市。南京市は江蘇省の省都(県庁所在地)に相当する大都市だ。南京市は総人口が約800万人もいる大都市であるものの、それほど日本人は多く住んでいない。南京市で生活する日本人が少ないため、都市の規模にくらべて日本料理店の数はそれほど多くない。

また、南京市随一の繁華街である「新街口」周辺には、いくつかの日本料理店が営業しているものの、おもに中国人顧客向けの日式料理店ばかりだ。中国人顧客向けの日式料理店というのは日本料理風にアレンジされた料理を提供している。日本料理の定番である寿司、刺身、てんぷら等あるものの、日本で見たことのないビックリするようなアレンジされた料理も少なくない。日本人ならメニュー表を見ると、ひと目で中国人顧客向けの日式料理店かどうか判断できるはずだ。

(写真1)南京市内にある日本料理店、赤い提灯(ちょうちん)は目印の定番

(写真1)南京市内にある日本料理店、赤い提灯(ちょうちん)は目印の定番

江蘇省の南京市
南京市は、江蘇省の省都(県庁所在地に相当)。上海市から高速鉄道で約1時間15分の内陸側に位置する。南京市の総人口は821万人(2014年末)で、同じ江蘇省の蘇州市(1,060万人)よりも少ない。南京市には中山陵(ちゅうざんりょう)や夫子廟(ふうしびょう)など観光スポットも多い。

2.南京市内で日本料理店がもっとも集まる街

上海路にある五台山北(バス停)が目印!

日本料理店がそれほど多くない南京市のなかで、もっとも日本料理店が集まっているのは上海路沿いの五台山北(バス停)の周辺だ。この周辺には日本料理店が5店舗ほど営業しており、西洋人向けのレストランなども見られる。五台山北(バス停)の周辺に外国人向けのレストランが多い理由は、ここから徒歩圏内に南京大学と南京師範大学があるからだ。中国を代表する有名大学の周辺で生活する外国人教師や留学生は少なくない。

(写真2)五台山北(バス停)周辺には外国人向けレストランが多い(南京市)

(写真2)五台山北(バス停)周辺には外国人向けレストランが多い(南京市)

営業時間(昼)が終了で入れなかったSAKURA(サクラ)!

五台山北(バス停)で見つけた日本料理店のSAKURA(サクラ)。ちょうど14時過ぎに行ったところ、昼の営業時間がまもなく終了するため食事することはできなかった。SAKURA(サクラ)の店内をのぞいたところ、中国人のお客さんがたくさん入っていた。

(写真3)五台山北(バス停)周辺にある日本料理店のSAKURA(南京市)

(写真3)五台山北(バス停)周辺にある日本料理店のSAKURA(南京市)

  あいにく店が閉まっていた「ラーメン豚骨」!

もうひとつ「ラーメン豚骨」という店名の日本料理店。お昼の時間は営業していないのか、14時すぎで店じまいしたのかわからないが、あいにくシャッターが閉まっていて店内をのぞくことができなかった。

(写真4)上海路にある日本料理店「ラーメン豚骨」(南京市)

(写真4)上海路にある日本料理店「ラーメン豚骨」(南京市)

3.南京市内で食べた日本料理

豚骨ラーメン、見た目は悪くないが・・・・・

上海路の五台山北(バス停)周辺でようやく日本料理が食べれるお店を発見。しかし、まったく美味しくなかったので店名はあえて書かない。豚骨ラーメン(37元=約740円)は見た目自体は悪くないが、日本人の知っているラーメンの味ではなかった。そもそも店内に埃(ほこり)が多く、衛生面で不安が残るお店だった。

(写真5)南京市内の日本料理屋の豚骨ラーメン(37元)

(写真5)南京市内の日本料理屋の豚骨ラーメン(37元)

「トンカツ定食」を注文したところ・・・、定食になっていない!

豚骨ラーメンは最低限の条件(具材、見た目)を満たしていたが、もう一つのトンカツ定食(40元=約800円)はひどかった。トンカツ定食という名称であるものの、ご飯の上に油であがったカツ肉がのっているだけだ。定食になっていない。カツ肉の上には中国料理で出てくる甘めのソースがかかっている。これでトンカツ定食というのはひどすぎる。

(写真6)上海路沿いの日本料理店で注文したトンカツ定食(南京市)

(写真6)上海路沿いの日本料理店で注文したトンカツ定食(南京市)

中国では日本料理というカテゴリーのレストランであれば、普通のレストランよりも割高な料金を取ることが可能だ。そのため、予想外に質の低い日本風レストランが出店している場合も少なくない。たまたま訪れた都市に日本人がそれほど多く住んでいないところでは、普段以上に日本料理店の選択に注意が必要だ。

中国で日本料理店を見極める方法は、(1)日本料理店の店員が日本語を話すことができる。(2)日本語で書かれたメニューが用意されている。この2つを満たすことができる日本料理店は、日本人でも満足できる場合が少なくない。そもそも、日系企業がそれほど進出していない都市では日本料理店での食事を期待しないほうが良いだろう。(了)

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