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上海市内でウォーターサーバーの洗浄を業者に頼んだら?

中国で利用しているウォーターサーバー。このウォーターサーバーは自分で機器のなかを洗浄できないので、ボトルの飲用水をもってきてくれている業者に洗浄を依頼することに。まさか、想定外のこんな方法で洗浄するとは・・・。

1.ウォーターサーバーの洗浄

業者に洗浄を依頼できる!

中国で生活しているひとは、会社や自宅でウォーターサーバーを利用して飲用水を使っているひとは多いだろう。そのウォーターサーバーを洗浄したことはあるだろうか?中国人からウォーターサーバーは毎月1回くらい洗浄したほうがいいと言われ、洗浄することを検討することに。

インターネットで洗浄してくれる業者をさがしてみると、上海市内でウォーターサーバーの洗浄をしている業者を発見。ホームページで紹介されている洗浄方法はかなり専門的だ。

(写真1)ウォーターサーバーの洗浄の様子、かなり専門的な洗浄方法

(写真1)ウォーターサーバーの洗浄の様子、かなり専門的な洗浄方法

この業者に電話して洗浄の料金を聞いてみると、洗浄1回につき50元(約830円)だという。それほど高くない。

飲用水のボトル供給している会社も洗浄できる

この業者に洗浄を委託するか迷っていると、中国人の知人はボトルの水を持ってきてくれる会社も洗浄をおこなっていることが多いという。そこで、ボトルの水を買っている業者に洗浄について聞いてみると、1回につき20元(約330円)で洗浄可能だという。

ウォーターサーバー本体をその業者から購入していたら、毎回の洗浄も無料でおこなっているという。価格も20元と安いし、今回はこの業者に依頼することに。

2.ウォーターサーバーの洗浄のようす

こうやって洗浄するの?

いつものボトルの水を配達してくれる河北省出身の21歳の若者が洗浄にきてくれた。ただ、見たところ専門的な機器をもっておらず大丈夫なのだろうか?

(写真2)洗浄にきてくれた河北省出身の若い男性

(写真2)洗浄にきてくれた河北省出身の若い男性

(写真3)薬品のようなものを取り出した

(写真3)薬品のようなものを取り出した

(写真4)ウォーターサーバーのなかに薬品を2粒いれる

(写真4)ウォーターサーバーのなかに薬品を2粒いれる

(写真5)消毒用の薬品、入れ物はかなり汚い

(写真5)消毒用の薬品、入れ物はかなり汚い

(写真6)薬品を入れたあと、上から水を流しこむ

(写真6)薬品を入れたあと、上から水を流しこむ

なんと洗浄方法はまったく予想していた方法と異なり、消毒薬品をいれて、上から水を流しこみ、その水をすべて排出させて終了。この薬品からは学校のプールなどで使われている消毒薬品の塩素のにおいが。この作業で20元も取るのか?

この業者からは10回分の18リットルのボトル水を前払いで購入してしまっている。10回分を使いおわったら、もうボトル水の配達を依頼することはないだろう。日本では期待を裏切るようなサービスはあまり多くないが、中国ではしっかり洗浄方法などサービス内容を把握していないと想定外のことがおこってしまう。

3.これからは沸騰させた水道水を利用する予定

まわりの中国人は水道水を利用している!

ウォーターサーバーの前払いチケットを使い切ったら、これからは沸騰させた水道水を利用するつもりだ。中国人に飲用している水についてきいてみると、ウォターサーバーの水を利用するよりも沸騰させた水道水を利用している人のほうが圧倒的におおい。

彼らはなぜウォーターサーバーの水を利用せず、水道水の水を利用するのだろうか?じつは上海市内の水道水の水質は、思っていた以上に水質レベルが高くなっている。

高度浄水処理という浄水プロセス

日本の水道水は直接飲めるのは、水源の水質がそこそこで、浄水場が高度浄水処理工程という浄水レベルの高いプロセスをおこなっているからだ。大阪府すべての浄水処理場は高度処理工程を導入している。東京都も高度浄水処理の導入を進めているようだ。

2014年8月13日付の新民晩報によると、上海市の30%以上の水道水はすでに高度浄水処理された水が供給されていると報じている。

新民晩報(2014年8月13日付)の記事(一部抜粋)

今年の夏になってから、松江、青浦、金山地区の水道水は以前よりもきれいになり、口当たりがよくなったと言われている。水道水を供給している部門によると、これら地区の浄水場はすでに従来の浄水処理にくわえて、高度浄水処理という処理が行われている。上海市の30%以上の水道水は、高度浄水処理が行われている。

従来の水道水の浄水工程は、凝固、沈殿、濾過、消毒の4つ。これらの従来の浄水工程で国家基準の水質を満たすことができるものの、もともとの水源の水質がよくない場合は残留有機汚染物質の除去に限界があると言われている。

残留有機汚染物質とは?
残留有機汚染物質とは、自然に分解されにくく、健康に悪い影響を与える物質。ダイオキシンやポリ塩化ビフェニル(PCB)などが該当する。

この従来の浄水工程に加える高度浄水処理というプロセスは、さらに「オゾン処理」と「活性炭濾過」という2つの工程を加えている。高度浄水処理をおこなうと、残留有機汚染物質を減少させることでき、水道水のにごり、色、アンモニア態窒素などの水質数値をよくすることができる。

そもそもボトル水の品質は大丈夫なのだろうか。これが水道水に切り換える大きな理由だ。(了)

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