中国で全国展開されている七天連鎖酒店（7DaysInn）という格安ホテルチェーンを知っているだろうか？中国に滞在している日本人はかならず目にしたことがある格安ホテル。この七天連鎖酒店の部屋のレベルはどのくらいなのだろうか？
１．中国の巨大なチェーンホテル
中国どこでも見かける七天連鎖酒店（7DaysInn）
北京、上海、広州、深センなどの大都市だけでなく、中国の地方都市でも見かける七天連鎖酒店（7DaysInn）という格安ホテル。ここの宿泊料金は１泊あたり120元～250元（約2,400円～5,000円）。もちろん、部屋のタイプ、立地によって宿泊料金は異なる。
日本人のなかで実際に七天連鎖酒店（7DaysInn）に宿泊したことがある人はそれほど多くないだろう。実際のところ、部屋のレベルはどのくらいだろうか？
- 七天連鎖酒店（7DaysInn）とは？
- 七天連鎖酒店（7DaysInn）は、鉑涛集団（2005年設立）が中国で展開する格安ホテル。中国本土で300都市、3,000店舗を展開。ホテル会員の登録数は8,000万人を超えている。2009年11月にニューヨーク証券取引所に上場（2013年にMBOで非公開化）。創業者の鄭南雁は1968年生まれ、広東省スワトウ出身。
（写真１）中国のどこでも見かける七天連鎖酒店の看板
じつはセキュリティ（安全性）もしっかりしている
深セン市宝安区にある七天連鎖酒店は、受付フロントは３階にある。この七天連鎖酒店は、フロントが１階ではなくビルの２階や３階にある店舗も少なくない。むしろ、あえて１階にフロントを設置しないようにしているのではないかと思うほど。
３階の受付フロントで宿泊手続きをしてから客室（部屋）に行くためには、エレベーターに乗らなければならない。この深セン市宝安区にあるホテルでは、部屋のカード式キーをエレベーター内の指定の場所に差さないと客室のある階に行くことはできないようになっている。
エレベーター内には「３階以上はカードキーを差してください」と書かれているものの、正確には記載すると「４階以上・・・」だろう。受付フロントのある３階にはカード式キーがなくても自由に移動できるので。
（写真２）意外にもセキュリティに配慮している七天連鎖酒店
（写真３）部屋のカードキーにより勝手に客室に行けないように工夫している
２．七天連鎖酒店の客室（部屋）
中国の格安ホテルも清潔な客室
部屋はシンプルな構成になっていて、寝室部分とバスルーム（シャワー、洗面所）になっている。七天連鎖酒店はAIRLANDというブランドを展開しているベッドマットの老舗メーカーの雅蘭集団（香港）と提携している。2010年からベッドマットのグレードアップを行っていっているようだ。ただし、布団と枕にはもう少しフカフカ感がほしい。
（写真４）シンプルな客室、日本のビジネスホテルよりもベッドは大きい
バスタオル、歯ブラシなどもある
バスルームにはシャワーがある。バスタオルも常備されているので、手ぶらで宿泊することも可能だ。洗面台を見てみると、普通の住宅に設置されているような洗面台であるものの不便はない。洗面所にはそれほど力を入れていない様子だ。
（写真５）シンプルな洗面所、必要なものはすべて揃っている
３．ホテルの雰囲気は？
３階にある受付フロント
これまで七天連鎖酒店を何店舗か見てきたが、基本的に天井は高くない。すでにあるビルを改装してホテルにしているところも少なくないだろう。ホテルの受付担当者は基本的に一人だけで受付業務を行っている。
何人か立て続けに宿泊手続きにくると、フロントは混雑して待ち時間が発生してしまう。外国人の手続きに受付担当者は慣れていない場合もあり、中国人の宿泊者以上に手続きに時間がかかってしまうこともある。
（写真６）七天連鎖酒店の制服、黄色のシマシマ模様
お馴染みの七天連鎖酒店の看板
日本人のなかで七天連鎖酒店に宿泊したことがある中国滞在者または出張者は少数派だろう。しかし、日本人が考えている以上にホテルの設備やサービスは悪くない。
（写真７）大きな看板がでていてホテルは見つけやすい
中国でどこでも見かける七天連鎖酒店も、2005年に設立された新しい格安ホテルグループ。まだ10年も経過していない。中国も日本と同じように低価格、高サービスの商品やサービスの人気が高い。
人民元に対して日本円安が進んでおり、現在では１元＝約20円ほどの為替レートになっている。七天連鎖酒店の宿泊料金を一泊あたり200元と考えると、日本円で4,000円となり、けっして安すぎるホテルではないだろう。このまま日本円安が進めば、日本人出張者が200元前後の格安チェーンホテルに宿泊するのが一般的になるかもしれない。（了）
