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温州市(浙江省)で大手格安チェーンホテルに泊まれない!?

中国に注目している日本人なら、ときどき耳にする温州市という街。実際に温州市を訪れたことがある日本人はそれほど多くないだろう。商売上手な商売人が多いことで有名な温州市は、上海市から高速鉄道で約4時間半のところに位置する。

1.浙江省の温州市のホテルは?

お金持ちの街「温州市」は本当!?

上海市と福州市(福建省)のちょうど真ん中くらいに位置する温州市(浙江省)。中国のなかでもお金持ちが多いと言われる温州市に来たものの、予想に反してお金持ちの街という雰囲気をまったく感じない街の雰囲気だ。

(写真1)温州市中心部にあるラウンドマーク的存在の温州国際大酒店

(写真1)温州市中心部にあるラウンドマーク的存在の温州国際大酒店

海外で生活している中華系の華僑には温州出身の人も少なくないと言われていて、商売上手なところから温州人は「中国のユダヤ人」とも呼ばれている。中国のなかでも温州商人と言えば有名だ。

大手格安チェーンホテル「漢庭酒店」に泊まれない!?

このように評判の高い温州市の街並みに期待していたものの、予想とかけ離れた地方都市の雰囲気で残念。さらに、インターネットサイトから予約していた大手格安チェーンホテル「漢庭酒店」でチェックインしようとすると、中国本土の人以外は宿泊できないと断られてしまった。

(写真2)温州市内中心部にある漢庭酒店、200元(約4,000円)以下で宿泊可能

(写真2)温州市内中心部にある漢庭酒店、200元(約4,000円)以下で宿泊可能

じつは温州市内には漢庭酒店、七天連鎖酒店、如家酒店などの大手チェーンホテルは他の同規模の都市よりも少ない。突然、宿泊予定のホテルに泊まれないと予定が乱れてしまう。

浙江省の温州市とは?
温州市は、浙江省の三大都市(杭州市、寧波市、温州市)のひとつ。総人口は919万人(2013年末)。中国のなかで商才に長けた温州人は「中国のユダヤ人」とも呼ばれる。世界各地に温州出身の華僑も多いと言われている。温州市内は大都会というわけでなく、中国のまさに地方都市という様子。上海から温州まで高速鉄道(新幹線に相当)で約4時間半。

中国では外国人の宿泊が断られるホテルがある!

この漢庭酒店のスタッフに宿泊できない理由を聞いてみると、「公安当局のほうより外国人を宿泊させることのできる許可がでていない」という回答。以前、中国では外国人が宿泊できるホテルは行政当局の認可が必要だったが、法規の変更により基本的には現在はそのような認可は不要になっているはずだ。

地方の都市にはまだ古い商習慣が残っているのだろうか。このホテルのスタッフは「香港人などの中国本土以外の人も、第二世代居民身分証を持っていないので宿泊できない」と話してくれた。

(写真3)漢庭酒店の受付フロント、丁寧な対応のスタッフ(温州市)

(写真3)漢庭酒店の受付フロント、丁寧な対応のスタッフ(温州市)

漢庭酒店とは?
漢庭酒店は、華住酒店集団(グループ)に属する格安ホテルチェーン。2014年9月末時点で1,547店舗。華住酒店集団は2005年設立。創業者の季琦は、1回目の起業で旅行予約サイトの携程旅行網(Ctrip)を創業。じつは同業の大手格安ホテルチェーンの如家快捷酒店も季琦が2回目の起業として創業している。漢庭酒店は季琦にとって3度目の起業。

2.温州市内で宿泊したホテルは?

外国人でも宿泊可能な「栄庭酒店」

突然、宿泊するところがなくなり、どこに宿泊するか困っていると、漢庭酒店のスタッフから「徒歩5分のところに栄庭酒店という外国人でも宿泊可能なホテルがあります。わたしの紹介と言えば、特別価格で宿泊できます。」と気遣ってくれた。

温州市には地元企業や個人が運営する小規模のホテルはたくさん見かけるものの、日本人が安心して宿泊できるような割安ホテルはそれほど多くない。その栄庭酒店というホテルはどのようなレベルのホテルだろうか?

(写真4)漢庭酒店スタッフから紹介してもらった「栄庭酒店」(温州市内)

(写真4)漢庭酒店スタッフから紹介してもらった「栄庭酒店」(温州市内)

見た目は豪華な部屋、中国人好みの部屋!

この「栄庭酒店」は1泊200元(約4,000円)。朝食はついていない。漢庭酒店のスタッフからの紹介とは言わずに宿泊料金を聞いてみると、特別料金の部屋が一室あり、その部屋は1泊170元(約3,400円)。けっきょく、その部屋に宿泊することにした。

最近の中国のホテルでは特別料金の部屋(中国語では特価房)が1日に数部屋ほど用意されていることが多い。特別料金の部屋がなくても、宿泊料金の値下げは行ったほうがよいだろう。中国では日本と異なり、中級レベルのホテルでは受付担当者がホテル料金を値引く権限を持っていることも多い。飛び込みで宿泊する場合は、かならず値引き交渉をしたほうがよい。

(写真5)見た目は豪華であるものの、空調などの設備は不調(温州市)

(写真5)見た目は豪華であるものの、空調などの設備は不調(温州市)

携程旅行網(Ctrip)の宿泊予約でANAのマイル取得!

中国でホテルに宿泊する場合、携程旅行網(Ctrip)芸竜旅行網(eLong)などの予約サイトを利用する日本人も少なくないだろう。携程旅行網(Ctrip)は日本語サイトを開設している。しかも、携程旅行網(Ctrip)を利用して全日本空輸(ANA)のマイレージ取得が可能だ。

ANAのマイレージ会員はANAマイレージモールを経由して携程旅行網(Ctrip)でホテルを予約すると、「3元(約60円)=1マイル」でANAのマイレージを積算することが可能だ。1泊あたり最高600元を限度にマイルを加算できる。もし、携程旅行網(Ctrip)で1泊600元(約1.2万円)のホテルをANAマイレージモールを経由して予約すると、200マイルの積算が可能だ。(了)

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