中国で勢いのあるファミリーマート(全家)、模倣店舗も現る!
1990年代はほとんどなかった日系コンビニエンスストア。上海ではローソンやファミリーマートをどこでも見かけるようになり、広州や深センではセブンイレブンが強い。知名度が高くなると日系コンビニを模倣した店が出てくるのが中国だ。
1.すでに1000店舗を超えたファミマ
9都市で展開しているファミリーマート
中国本土では日系コンビニエンスストアのファミリーマートを見かける機会が増えている。現在のところ、ファミリーマートは上海、蘇州、広州、杭州、成都、深セン、北京、無錫、東莞の9都市に展開している。2015年2月時点で1,300店舗ほどの出店数。ローソンは2015年7月時点で564店舗(北京、大連、上海、重慶)のため、中国本土ではファミリーマートのほうが圧倒的に多店舗展開している。
- 中国のファミリーマート
- 中国のファミリーマートは、日本のファミリーマートとインスタントラーメンで有名な康師傅(本部:天津市)との合弁事業。康師傅の大株主は頂新集団。中国のファミリーマートは上海、蘇州、広州、杭州、成都、深セン、北京、無錫、東莞の9都市で展開し、合計で約1,300店舗を展開している。そのうち、上海の店舗数は900店舗と他の都市よりも大幅に多い。
2.増えるファミリーマートの模倣店舗
なんとなく似ているお馴染みの店舗デザイン
中国でファミリーマートの認知度が高まるにつれて、同じような店舗デザインのコンビニエンスストアも出てきている。上海市内を歩いていて見かけたのは「華煌(フアフアン)」というコンビニエンスストア。ぱっと見ただけではファミリーマートと勘違いしてしまいそうだが、店内は昔ながらの商店のまま。
中国の発音は同じ「全佳」!
上海の松江区を歩いていると、ファミリマートの中国語名である「全家(Quan Jia)」と同じ発音である「全佳(Quan Jia)」という商店を発見。その漢字店名のとなりには「Super Mart」と書かれている。完全にファミリーマートを意識しているような名称だ。店内で販売されている商品は昔ながらの中国式コンビニのままであるものの、なんとかして有名コンビニチェーン店と間違われたいのだろうか。
セブンイレブンの模倣店舗も発見!
上海ではファミリーマートの模倣店舗が多いものの、華南地域ではセブンイレブンの模倣店舗が多い。深セン市内で見かけたのは、「セブンサンデー」というコンビニ。「7」の真ん中には正規店であれば「ELEVEN」が入るものの、こちらは「SUNDAY」が入っている。一見しただけでは見間違えてしまいそうだ。
すでにコンビニを展開しているのであれば、フランチャイズ費用を支払って正規店舗になったらどうかと思うのだが、中国では看板だけすり替える模倣店舗が少なくない。フランチャイズの加盟料を支払いたくないのだろうか。
日本のコンビニが発展しすぎているため、中国に戻ってくるとコンビニの商品やサービスの質にがっかりしてしまう日本人も少なくないだろう。あと10年も過ぎれば、中国のコンビニも驚くようなレベルになっているかもしれない。(了)