中国で大家が不動産登記証をもっていなかったら？

2014年10月14日 | 中国のマンション・不動産を知る

中国でアパートを借りるときは、かならず不動産登記証を確認しましょう。物件オーナーである家主と思われる人の名前と不動産登記証の名義は一致しているでしょうか？そもそも不動産登記証を持っていなかったらニセ大家なのでしょうか？

１．不動産登記証をもっていないケースはあるのか？

中国ではニセ大家に注意！

中国でアパートを借りる場合、物件オーナーである賃貸人（大家）が不動産登記証をもっているか、かならず確認する必要があります。中国では二房東とよばれる又貸し（転貸）をおこなっているニセ大家がたくさんいるからです。ちなみに、不動産登記証は中国語で房地産権証（ファンディチャンチュエンジョン、房地产权证）と言います。

この不動産登記証と身分証明書を照合することで、この大家と思われる人がホンモノのマンションの物件所有者であるか確認することができます。しかし、ホンモノの大家であっても不動産登記証をもっていないというケースは起こりえるのでしょうか？

（写真１）上海市の不動産登記証、かならず賃貸するまえに見せてもらいましょう

２．ホンモノ大家も不動産登記証がないケースも！

不動産登記証をもっていない３つのケース

中国で不動産登記証をもっていないケースは、つぎの３つに分かれます。

ニセ大家のため不動産登記証がない

賃貸物件が違法建築が該当している

不動産登記証の名義変更が完了していない

ひとつ目のニセ大家であるケースは論外として、２つ目と３つ目のケースではホンモノ大家です。２つ目の違法建築に該当する場合は、2011年２月から施行されている商品房屋租賃管理弁法の第６条で賃貸することが禁止されています。

（写真２）不動産登記証の「権利人」に交渉している家主の名前があるか確認する

３つ目の名義変更が完了していないケースは賃貸することは可能です。ただし、中国の法律で求められている不動産を主管している政府機関への不動産賃貸登記ができませんので、賃借人である借り主の権利保護が十分にできないというリスクが発生してしまいますので注意が必要です。（了）