中国で賃貸マンション、仲介会社は日系?それともローカル?
中国でアパートを借りるとき、日系とローカルのどちらの賃貸仲介会社がいいでしょうか?もし効率的に日本人にマッチする賃貸物件を探すことだけを考えると、日系のほうがよいでしょう。費用面ではローカルのほうが安い傾向にあります。
1.日本語サービスが必要なら日本人経営がいい
日本人にあった物件を紹介してくれるが、手数料が割高
中国の大都市で日本人が賃貸物件を探す場合、多くの人は日本人が経営している不動産仲介会社を利用しています。日本人が経営している日本人向けの不動産仲介会社を利用すると、一定の仲介手数料やコンサルティング料という名目の費用を負担しなければならないものの、日本人が求める物件を紹介してくれます。
なにより、日本語ですべてサポートしてくれます。そして、中国で賃貸物件を探している人の多くは、日本の本社から駐在員として派遣されており、その仲介手数料は会社負担として自己負担しなくてもよいことも大きな理由でしょう。
日本人向けに経営している賃貸仲介会社はだいたい家賃の1ヶ月分の仲介手数料が必要になります。この仲介手数料はコンサルティング料とよんでいる仲介会社もあります。
日本人向け仲介会社のアフターサービス
日本人向けの賃貸仲介会社はアフターサービスもしているところが多い。中国でマンションを借りると、水、電気、ガスなどでトラブルが発生します。これは必ず発生するといっても言い過ぎではありません。
「トイレの水が流れなくなった」「大きな音とともに電気がつかなくなった」というトラブルは年に数回は発生します。現地法人の中国人スタッフや人事総務部門がサポートしてくれる人はとくに心配ありません。
いっぽうで、すべて自分で対応しないといけない人にとって、大家との費用負担交渉などあいだに入ってくれる仲介会社があると助かるかもしれません。アフターサービスをしてくれる仲介会社が、どこまでサポートしてくれるか事前に確認しておきましょう。
2.手数料の安めのローカル不動産仲介会社
コンビニよりも多い不動産仲介会社
中国のどこに行っても不動産仲介会社があふれています。北京、上海、大連、広州などの大都市だけでなく、日本人が知らないような小さな地方都市にも不動産仲介会社はコンビニエンスストアを見つけるよりも簡単なほどいたるところにあります。
中国の大手の賃貸仲介会社は、中原地産、我愛我家、満堂紅、21世紀不動産(センチュリー21)などがあります。センチュリー21は日本でも有名ですので、中国で目にすると自然と親近感をもってしまいます。
中国語が苦手な人は避けたほうがいい
中国のローカル賃貸仲介会社は、その会社がある近くの物件情報をたくさん持っています。すでにお気に入りのマンションが決まっている人は、そのマンションのちかくにある仲介会社を訪問すると効率的に部屋を紹介してくれます。
しかし、中国の賃貸仲介会社は100%中国語で対応しなければなりません。中国語がまったくできず、中国人の知人や現地法人の人事総務部門などのサポートが期待できない人は利用を避けたほうがいいでしょう。やはり、しっかり必要なことを確認できていないと後からトラブルが発生してしまいます。
このローカル賃貸仲介会社の仲介手数料は、中国の地域によって異なります。この仲介手数料の相場は、北京では家賃の1ヶ月分を賃借人が負担、成都では家賃の1ヶ月分を賃貸人(大家)と賃借人が50%ずつで負担、上海では家賃1ヶ月分の70%を賃貸人(大家)と賃借人が半々で負担するのが慣習です。地域によって異なります。
ローカル賃貸仲介会社はアフターサポートはない
中国のローカル賃貸仲介会社は契約締結した後にアフターサポートはありません。賃貸人(大家)と賃借人のマッチングが完了して、仲介手数料を支払うとサービス終了です。
日本と同じように賃貸マンションに住んでから発生したトラブルなどは、物業管理処とよばれる管理会社に相談することになっています。中国のマンションでは「物業管理費」とよばれるマンション管理費を支払うことが一般的で、この物業管理処が基本的なサービスをしてくれることになっています。
- 中国の物業管理費とは?
- 中国の物業管理費は日本のマンション管理費に該当します。部屋の建築面積に単価をかけて決められることが一般的です。たとえば、建築面積100㎡で単価2.0元/㎡であれば毎月200元(約3,300円)の物業管理費が発生します。
ただし、物業管理処のサポートは、サービスの良いところもあれば、良くないところもあります。日本人が求めるようなサービスはなかなか難しいと思ったほうがいいでしょう。(了)