見どころも多い南通市(江蘇省)、夜景のきれいな濠河や城隍廟!
南京市を知っていても、南通市(なんつうし)という中国の地方都市を知っている日本人はそれほど多くないだろう。南通市には日系企業も多く進出し、この地で長期滞在する日本人ビジネスパーソンも少なくない。南通市は観光でも有名だ。
1.観光に力をいれる南通市
日本語の南通市政府ホームページまで用意されている!
上海から長距離バスで約2時間のところに位置する南通市(江蘇省)。数多くの日系企業も南通市に進出しており、中国ビジネスにかかわる人は耳にしたことがある都市かもしれない。市中心部の青年東路(南通市崇川区)周辺には、たくさんの日本料理店や日式クラブ(カラオケ)が集まっていて、地方都市といっても日本人には住みやすい都市のひとつだ。
南通市は歴史の古い都市であり、観光資源も豊富にあるため南通市観光局は日本語ホームページを用意しているほど。さらに、南通市政府は観光局とは別の日本語ホームページも用意している。中国の地方都市で、ここまで日本(日系企業)を重視しているところはそれほど多くない。
- 江蘇省の南通市
- 江蘇省の南通市は、上海市のとなりにある蘇州市から長江を渡ったところにある都市。総人口は約730万人。南通市は和泉市(大阪府)、豊橋市(愛知県)と友好都市を締結している。南通市に進出する日系企業も多く、日本人にとっても長期滞在しやすい中国の地方都市のひとつ。
2.江蘇省で存在感あるヤオハン
江蘇省では根強いヤオハン・ブランド!
南通市内を歩いていると、1997年に経営破たんした日系百貨店のヤオハン(八佰伴)を発見。現在は香港系の華地集団がヤオハンブランドを継続して利用しており、昔のヤオハンとはまったく関係がない。江蘇省では南通市だけでなく、無錫、常州、常熟など数多くのヤオハンがいまも残っている。
- ヤオハンとは?
- ヤオハンとは、1929年に静岡県で八百屋としてはじまったスーパー、百貨店(デパート)、レストランなどを展開した小売企業。世界15か国で展開し、年間売上高は最高5,000億円。1997年に経営破たん。ヤオハンは1992年に外資企業としてはじめて中国の小売市場に参入。現在、中国で営業されているヤオハン(八佰伴)は香港系の華地集団が運営していて、破たんしたヤオハンと資本関係はない。
3.見どころ多い南通市
市内中心の人民中路の地下に広がる巨大地下街!
市内中心の人民中路の地下には広大な地下街が広がっている。中国の地方都市でこれほどの規模の地下街は見たことがない。まるで迷路のような地下街で、どこにいるのか混乱してしまうほど。多くのアパレルショップが入居している。
ラウンドマーク的存在の時計台(鐘楼)
ヤオハンの近くの南大街には、ラウンドマーク的存在の大きな時計台がそびえたっている。この時計台は1914年にお金持ちの商人が上海で巨大な時計を購入し、時計台を作らせたもの。時間がなくて見れなかったが、夜にライトアップされた時計台は美しいことで有名だ。
古い歴史を持つ道教寺院の南通城隍廟!
この時計台からそれほど遠くないところに南通城隍廟という道教寺院がある。もともとは961年にはじめて建設されたもの。中国らしい雰囲気がでている寺院で、南通市を訪れたなら足を運んでみたい場所だ。朝の7時~17時まで入場可能。
南通市はこれら以外でもたくさんの観光資源をもっている。上海、蘇州、無錫に長期滞在している人なら、南通市に日帰りか1泊くらいで訪れてもよいかもしれない。(了)