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浙江省海寧市にある革製品専門の巨大モール「海寧皮革城」とは?

中国でもっとも革製品の有名な海寧市(ハイニン)という都市をご存知でしょうか?上海や杭州市(浙江省)から普通列車で1時間ほどの距離にある中国の地方都市のひとつです。ここには超巨大な革製品専門のショッピングモールがあります。

1.海寧市にある「海寧皮革城」

超巨大な革製品専門のショッピングモール!

上海から普通列車で約1時間ちょっとのところに革製品で有名な海寧市(ハイニン)があります。この地方都市は中国のなかでも革製品の製造・販売でとても有名な街です。中国各地からたくさんの中国人が革製の衣類、ブーツ、カバンなどの買付けにやってきます。この街の革製品の販売で象徴的なショッピングモールが「海寧皮革城(HaiNing China Leather City)」です。

(写真1)超巨大な革製品専門のショッピングモール「海寧皮革城」

(写真1)超巨大な革製品専門のショッピングモール「海寧皮革城」

浙江省の海寧市とは?
浙江省の海寧市とは、中国のなかでも革製品の製造・販売で有名な都市。海寧皮革城という巨大な販売マーケットには、中国全土からバイヤーがやってくる。総人口は81万人(2010年末)。総面積は668k㎡(東京23区とほぼ同じ)。浙江省嘉興市(地級市)に所属する県級市。上海市から列車で約1時間15分。杭州市から列車で約1時間。

向こう側が見えないほど広い!

この「海寧皮革城」の施設内は超巨大です。1996年にオープンした「海寧皮革城」は少しづつ拡大し、現在では全体で約100万㎡の床面積と言われています。この100万㎡という広さは、日本人にとっては未体験の規模です。日本の同じような巨大な施設とくらべると、東京にある東京国際展示場(東京ビックサイト)の床面積は23万㎡で、大阪南港にあるアジア太平洋トレードセンター(大阪南港ATC)の床面積は33万㎡です。

この日本の巨大な展示施設2つあわせても「海寧皮革城」の規模には届きません。しかも、革製品専門のショッピングモールという特長をもっています。ただし、お客さん(来場者)が「海寧皮革城」にあふれるほど来ているというわけでもありません。この施設に規模にくらべると、ちょっと寂しいくらいの来場者です。

(写真2)向こう側が見えないほど広い「海寧皮革城」(浙江省海寧市)

(写真2)向こう側が見えないほど広い「海寧皮革城」(浙江省海寧市)

2.「海寧皮革城」で販売されている商品

革製のカバンは山のように!

この「海寧皮革城」にはレザーコート、ジャケット、カバン、靴・ブーツなど革製に関する商品なら何でも販売されています。これらの製品は巨大な「海寧皮革城」のなかで出店場所が指定されていますので、カバン目的の顧客は特定の場所でたくさんの商品を見ることができるようになっています。

これらの販売店で売られている商品は、もちろん個人でも購入することが可能です。海寧市にアクセスしやすい、上海や杭州に住む日本人のなかには、この「海寧皮革城」までショッピングに来る人もいると言われています。日本で販売されている同等製品の半値以下で購入できると言われています。販売されている商品は、低価格の数千円のモノから高級な数十万円のモノまであります。

(写真3)革製カバンの専門店、メーカー工場が「海寧皮革城」に販売店を出店している

(写真3)革製カバンの専門店、メーカー工場が「海寧皮革城」に販売店を出店している

手提げバック、ボストンバッグ、スーツケースまで!

この「海寧皮革城」で販売されているカバンは女性向けのハンドバックに限りません。男性向けの手提げバックから革製のスーツケースまで何でも販売されています。ズボンのベルトや手帳まで革製品なら何でも販売されています。これらの商品には値札がついていますが、しっかりと値下げ交渉する必要があります。

割高な価格で購入しないためには、この「海寧皮革城」に来る前にネット通販サイトの淘宝網(タオバオ)やアパレルのネット通販に強い唯品会(vip.com)などでレザージャケットやレザースカートなどの価格相場を調べておくと良いでしょう。

(写真4)レザーのリュックサックからメンズ用の手提げカバンまで

(写真4)レザーのリュックサックからメンズ用の手提げカバンまで

ネット通販の唯品会(vip.com)とは?
ネット通販の唯品会(vip.com)は、衣服、靴、化粧品などの女性向けのネット通販サイトを運営している。特にインターネット上で期間限定の特売セールなどを行っていることで有名。2013年の純売上高は106億元(約2,120億円)。会員数9,000万人。2012年3月にニューヨーク証券取引所に上場。

紳士靴から女性用のブーツまで!

女性用のブーツもたくさん販売されています。日本の多くのアパレルメーカーが中国に協力工場(製造委託工場)を持っているように、衣類や靴などの中国工場の製造技術はけっして低くありません。日本で販売されている商品の多くが中国製(Made in China)であるように、信頼できる品質の商品が「海寧皮革城」でも販売されています。

(写真5)女性用のロングブーツなどもたくさん販売されている

(写真5)女性用のロングブーツなどもたくさん販売されている

毛皮のスリッパから帽子まで!

レザー製品だけでなく、毛皮の製品もたくさん販売されています。この革製品で有名な海寧市内を歩いていると、レザーや毛皮のコートやジャケット、スカートを身につけている中国人は少なくありません。

ほかの都市と比べると、あきらかに革製品を身につけたり、レザーのハンドバックを持っている人の割合が高いと感じるほどの違いです。革製品で有名な街だけに、地元の人びとも色々なルートで割安な革製品を入手しているのでしょう。

(写真6)革製の財布、帽子、ベルトなど何でも揃っている

(写真6)革製の財布、帽子、ベルトなど何でも揃っている

レザーコートだけでなく毛皮のコートも多い!

毛皮のコートは、まさに全体が毛皮というような製品も販売されています。中国人の40代、50代くらいの女性には毛皮のコートが人気のようです。

(写真7)40代~50代くらいの中国人女性に人気の毛皮のコート

(写真7)40代~50代くらいの中国人女性に人気の毛皮のコート

3.「海寧皮革城」の施設

とても清潔な洗面所(トイレ)

この巨大な「海寧皮革城」はとても清潔に保たれています。中国のショッピングモールというと少し汚いイメージを持つかもしれませんが、最近ではどこの施設もかなりキレイに保たれています。この「海寧皮革城」のトイレを見ると、日本人でも安心して利用できるような清潔さです。

(写真8)しっかり掃除されている「海寧皮革城」内のトイレ

(写真8)しっかり掃除されている「海寧皮革城」内のトイレ

エレベーターやエスカレーターも設置

この「海寧皮革城」は3フロアや4フロアになっていますので、施設内にはエレベーターやエスカレーターも設置されています。

(写真9)わざわざ「海寧皮革城」まで革製品を買付けにきた顧客

(写真9)わざわざ「海寧皮革城」まで革製品を買付けにきた顧客

上海、蘇州、杭州に住んでいる人は、この巨大なショッピングモールを観光も含めて見学にきても面白いかもしれません。日本ではけっして見られない規模の専門ショッピングモールです。(了)

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