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広州市の靴・シューズ材料の巨大な卸売市場、OEM生産も可能!

中国の卸売市場と言えば、浙江省の義烏(イーウー)は有名かもしれない。しかし、靴・シューズの製造材料となると広州市内にある靴材料専門の卸売市場のほうが便利だ。広州市内には靴の製造加工工場も多く、OEM生産の検討も難しくない。

1.広州市の靴材料・卸売市場

鞋材料が何でもそろう、新濠畔万豪鞋材広場!

広州市の広州火車駅(越秀区)周辺にはアパレル(衣類)、雑貨などの巨大な卸売市場がならんでいる。たくさんの卸売市場のなかで、靴・シューズ材料を専門とする卸売市場を発見。ここは新濠畔万豪鞋材広場(越秀区広園西路21号)とよばれる靴材料専門のマーケット。この新濠畔万豪鞋材広場の周辺には他にも靴材料の卸売マーケットが集まっている。

(写真1)広州火車駅から徒歩圏内の新濠畔万豪鞋材広場(越秀区広園西路21号)

(写真1)広州火車駅から徒歩圏内の新濠畔万豪鞋材広場(越秀区広園西路21号)

はじめて目にする鞋の材料

これまで完成した靴(くつ)、シューズしか見たことがなく、はじめて靴の部品や材料をこの卸売市場のなかで目にした。紳士靴や婦人靴の革部分は、当然のことながら大きな革から裁断されて製造されている。しかも、黒や茶色といっても山のようにたくさんの種類がある。

(写真2)製造工場が出店している靴・シューズ材料の卸売業者(広州市)

(写真2)製造工場が出店している靴・シューズ材料の卸売業者(広州市)

2.たくさんある靴の材料

革靴の元になる革材料

革靴の材料となる革材料。そもそも、「皮」を加工すると「革」になるということすら知らなかった。出店しているスタッフと話していると、最低100足くらいからOEM生産(自社ブランド生産)できるという。すでに工場に製造方法のノウハウがあるので、自分が作りたい靴のサンプルを持っていき、相談しながらオリジナルの靴を製造することも可能だという。

メンズの革靴でだいたい1足あたり委託製造単価は200元(約4,000円)だという。安い材料を使ったり、発注量を多くすることで委託製造単価を下げることは可能だ。100足に200元を掛けあわせて、約2万元(約40万円)くらいで自社ブランドを立ち上げることができる。日本に輸入して、ヤフーオークション(ヤフオク)、楽天ショップ、Amazonマーケットプレイスなどで販売することも検討できそうだ。

OEM生産とは?
OEM生産は、外部の工場に自社製品を作ってもらう生産方法。original equipment manufacturingの頭文字からOEMとよばれる。OEM生産を活用すれば、自社工場を持たずに自社ブランドを立ち上げることも可能。
(写真3)日本で目にすることのない靴の革材料の問屋街のなか(広州市)

(写真3)日本で目にすることのない靴の革材料の問屋街のなか(広州市)

いろいろある靴底

この新濠畔万豪鞋材広場には靴底(ソール)も販売されている。自分ブランドの靴を製造する場合、まずは卸売市場で販売されている材料を買い集めて作ったほうがいいだろう。もし、この靴底(ソール)のオリジナルを作るなら、金型自体をつくらなければならず、ある程度の初期費用が発生してしまう。この金型代を回収するためには、価格設定次第であるが1,000足以上は販売できないと費用回収は難しい。

(写真4)靴底専門の卸問屋、いろいろな靴底(ソール)が展示されている

(写真4)靴底専門の卸問屋、いろいろな靴底(ソール)が展示されている

ヒールのもとになる材料部品

女性用のハイヒールの土台部分の材料も販売されている。このような靴の材料を見る機会はほとんどないだろう。

(写真5)女性用ハイヒールの靴底部分、デザインもさまざま

(写真5)女性用ハイヒールの靴底部分、デザインもさまざま

これまで衣服や靴の製造に関わっていなかったものの、広州の卸売市場をまわるとOEM生産で自分ブランドを簡単に持つことができるような気がする。世界の工場として中国企業は製造技術をつけており、しっかりとしたコニュニケーションが製造工場と取ることができれば、ある程度の品質の商品を製造することは難しくないだろう。

中国で靴の製造と言えば、広州(広東省)、泉州(福建省)、温州(浙江省)の3都市。日本人にとっては広州市の卸売市場が地理的にアクセスしやすいだろう。(了)

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