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広州市の三元里駅近くの卸売市場、アフリカ人だらけ!?

広東省の広州市には、三元里(越秀区)と呼ばれる地区がある。この三元里から広州駅(長距離列車の駅)まで、アパレル、雑貨などの卸売マーケットが続いている。この周辺には、アフリカから仕入れに来ているアフリカ人がかなり多い。

1.広州市の卸売市場

広州駅から三元里駅まで広がる卸売市場

広東省の広州市では、地下鉄の広州火車駅から三元里駅までアパレル、雑貨、時計、靴などの卸売市場が並んでいる。とくに広園西路にそって歩いていくと、大型の卸売市場が連なるように並んでいる。日本人や韓国人の仕入れバイヤーはそれほど多くなく、外国人のバイヤーと言えば黒人のアフリカ人が中心になっている。

(写真1)とくに広園西路の青色の場所に卸売市場が集まっている(広州市)

(写真1)とくに広園西路の青色の場所に卸売市場が集まっている(広州市)

広州市とは?
広州市は広東省の省都(県庁所在地に相当)。総人口は1,293万人(2013年末)。総面積は7,434k㎡(東京都2,187k㎡の3倍以上の広さ)。毎年春と秋には中国進出口商品交易会(広州交易会)と呼ばれる中国最大の見本市(展示会)が行われている。

アフリカ人を対象とした卸売市場

この広州市の三元里周辺では、アフリカ人を販売ターゲットにした卸売市場も少なくない。この周辺の卸売市場ではアルファベット表記の看板も多い。とくに夜になると、この周辺を歩いている人の3割~4割くらいはアフリカ人という感じ。

(写真2)広州市の三元里にある柏楽商貿城(広園西路99号)、アフリカ人が多い

(写真2)広州市の三元里にある柏楽商貿城(広園西路99号)、アフリカ人が多い

路上販売されている安価なシューズ

夜になると、この周辺では露天商が現れる。ニューバランス(New Balance)の靴は50元(約1,000円)程度で販売されている。もちろん、ニセ物のニューバランス。ただ、足を止めて商品をみる歩行者も少なくない。

(写真3)山積みされたスポーツシューズ、路上販売も黙認されている

(写真3)山積みされたスポーツシューズ、路上販売も黙認されている

財布なども安い

財布などの小物商品も路上で販売されている。広州市内の卸売市場のショップで販売されているモノよりも少し安い。足を止め興味をもって商品をみているアフリカ人も多い。ここで販売されている財布は10元(約200円)。いったい、もともとの原価はいくらなのだろうか?おそらく、尾単(ウェイダン)と呼ばれる生産余剰品や売れ残り品を安く仕入れて販売しているのだろう。

(写真4)たった10元(約200円)で販売されている財布(広州市三元里)

(写真4)たった10元(約200円)で販売されている財布(広州市三元里)

2.アパレル卸売市場が多い

輸出向けの問屋業者も多い

柏楽商貿城という卸売市場のとなりには、天思服装城(広園西路83号)というアパレル問屋街がある。ここで見学している多くはアフリカ人。宿泊ホテルで少し話をしたナイジェリア人の男性は、1週間の日程で買付けに来ていると話してくれた。長期で滞在しているアフリカ人だけでなく、短期で買付けに来ているアフリカ人も少なくないようだ。

(写真5)天思服装城(広園西路83号)というアパレルの卸売市場

(写真5)天思服装城(広園西路83号)というアパレルの卸売市場

夜はとくにアフリカ人が多い

とにかく夜になるとアフリカ人は街にあふれてくる。この三元里周辺は、日本人のあいだでは、広州市内でも治安がとくに悪い場所と言われている。しかし、実際に数日間滞在したところ、アフリカ人が多いことで「治安の悪い街」というイメージが先行しているのではないだろうかと考えてしまう。広州にいるアフリカ人はあまり目立った行動をしていない。

(写真6)広園西路の歩道は路上販売している人であふれている

(写真6)広園西路の歩道は路上販売している人であふれている

買い付けた商品を輸送する

この三元里周辺のホテルでは、英語表記して外国人を迎え入れているホテルにはアフリカ人の宿泊客が多い。アフリカ人は大型チェーンホテルよりも、個人経営の低価格ホテルを好むようだ。

(写真7)ホテルのロビー前には仕入れた商品の発送待ちの状態

(写真7)ホテルのロビー前には仕入れた商品の発送待ちの状態

中国の高級ホテルには流ちょうな英語を話すスタッフは少なくないが、この三元里周辺のホテルのスタッフはほとんど中国語でアフリカ人と対応している。言葉が通じなくても、中国人スタッフはアフリカ人の対応に慣れたものだ。(了)

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