中国で購入した華為モバイルWiFi、日本の格安SIM設定は？

中国本土では日本のLTE通信に対応したモバイルWiFi機器が販売されている。いまのところ、それほど種類は多くないものの、日本で販売されている機器の半値ほどで入手可能だ。そのなかでも華為（HuaWei）の機器が割安でおススメだ。

１．華為（HuaWei）のモバイルWiFi

通信容量が増えて低価格になるMVNOの格安SIM！

ここ１年ほどでインターネットイニシアティブ（略称：IIJ）やOCNなどの仮想移動体通信事業者（Mobile Virtual Network Operator、MVNO）の提供しているデータ通信が安くなってきている。このMVNOとは、大手通信キャリアから回線を借りて事業を行っている事業会社だ。最近では月額1,000円以下でも通信容量２GBのLTE通信が利用できる。この通信容量を超過すると速度制限が発生するものの、通信速度200KBで継続して利用することができる。

これまで中国から一時帰国するときは、毎回レンタルでモバイルWiFi（ポケットWiFi）を借りていた人も専用機器を購入して、格安SIMを契約したほうが安くなるケースも出てきている。２ヶ月に１度くらい一時帰国する人や、ほぼ毎月出張で日本に帰国する人は、格安SIMの契約を検討しても良いだろう。

日本で購入するより割安な華為のモバイルWiFi機器！

現在、中国では日本でも利用できるモバイルWiFiの機器が販売されている。いろいろ製品を比較したところ、現在のところは華為（HuaWei）が販売している「EC5373」が割安だ。もちろん、この機器は日本のLTE通信にも対応している。ネット通販サイトの１号店（yhd.com）では519元（約10,400円）で販売されている。

日本で販売されている華為（HuaWei）のE5372はAmazon（アマゾン）で約１万９千円で販売されている。中国本土で購入したほうが安い。ちなみに、中国ではモバイルWiFiはMIFI（Mobile WiFi）とも呼ばれている。

華為（HuaWei）とは？

華為（HuaWei）は、広東省深セン市を拠点に情報通信関連の事業を展開する中国の民間企業。1987年設立。世界100カ国以上で事業展開している。2014年の売上高は約460億ドル（約5.5兆円）。正式名称は華為技術有限公司（Huawei Technologies Co.,LTD.）。

標準サイズのSIMカード

この華為（HuaWei）の「EC5373」は、標準サイズのSIMカードの大きさに対応している。日本では格安SIMカードのサイズを間違って購入してしまうと、交換費用が2,000円前後も発生してしまうので購入前にしっかりと確認しておいたほうがよい。

２．華為（HuaWei）「EC5373」の設定方法

コントロールパネルで基本設定

中国で購入した華為（HuaWei）「EC5373」の設定は簡単だ。SIMカードを差し込んで電波を受信して、パソコンやタブレッド端末のブラウザを立ち上げると、中国語のコントロールパネルが立ち上がる。その中国語表記に動じる必要はない。コントロールパネルのログイン（登録）画面では、ユーザー名（用戸名）、パスワード（密碼）を両方とも「admin」を入力すればよい。

標準設定から変更が必要！

まず「設置」という画面に移動する。「設置」画面にある「抜号」という左側のメニューをクリックすると「Profile参数配置」という項目が現れる。はじめは中国電信（チャイナ・テレコム）の基本設定が入力されている。その下側にある「新建配置（新規追加）」をクリックする。

契約した日本の格安SIM（データ通信用）の情報入力

今回はインターネットイニシアティブ（IIJ）の格安SIMカード（データ通信用）を契約したので、IIJから提供されている基本情報を入力する。これらの基本情報はIIJの公式サイトにも掲載されている。

この設定を華為（HuaWei）のモバイルWiFi「EC5373」に一度行うと、今後は入力する必要はなくなる。モバイルWiFiの電源をONにして、接続する端末からモバイルWiFiにアクセスすれば問題ない。IIJの格安SIMカードは2015年４月から月額900円のミニマムスタートプラン（データ通信用）の通信容量が３GB（現在は２GB)に増量されている。格安SIMと言っても、使用するのはDocomo（ドコモ）の通信回線で、その通信速度はきわめて快適だ。（了）