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常熟市(江蘇省)の日本料理店、他都市より割安な料金設定!

江蘇省にある常熟市(じょうじゅくし)で働く日本人は少なくない。そのため、常熟市中心部には日本人でも納得できる日本料理を出しているレストランは少なくない。もっとも日本料理店が集まっているのは、海虞北路沿いにある一画だ。

1.江蘇省の常熟市

上海から約1時間半のところに位置する江蘇省・常熟市とは?

上海市から車で約1時間半くらいのところに位置する江蘇省の常熟市(じょうじゅくし)。常熟市は日系企業の誘致を積極的におこなってきた結果、70社ほどの日系企業が常熟市に進出している。常熟市は総人口150万人ほどの地方都市のため、大都市の上海(総人口2,000万人以上)よりも歩いている人も自動車も圧倒的に少ない。のんびりした雰囲気のある街だ。

上海や蘇州市(江蘇省)にくらべて賃貸マンションの家賃も安く、日本人が納得できる3LDKの部屋で2500元~4500元(約5万円~9万円)となっている。

(写真1)常熟市の目抜き通りの海虞北路沿いに集まる日本料理店(常熟市内)

(写真1)常熟市の目抜き通りの海虞北路沿いに集まる日本料理店(常熟市内)

日本人単身者でも安心して生活できる環境!

常熟市には日本料理店も少なくない。常熟市で働く日本人駐在員をおもにターゲットにした日本料理店は集まった同じ場所に出店されている。これらの多くの日本料理店は、常熟市政府庁舎に近い、常熟市の目抜き通りの海虞北路沿い(華府世家という高層マンション前)に集まっている。

もう一か所は世茂世紀中心(珠江路)前の繁華街に、新しく数店舗の日本料理店が出店されている。常熟市の日本料理店は街の規模以上にたくさん出店されていて、単身赴任の駐在員は食事に困ることはなさそうだ。

江蘇省の常熟市とは?
常熟市は、江蘇省の蘇州市に属する県級市。総人口は150万人(2013年末)、面積は1,264㎡(神奈川県の半分ほど)。上海市から車で1時間半くらいのところに位置している。外資企業の誘致に積極的で、日系企業ではシャープ、住友ゴム、富士電機など合計70社ほどが進出している。

2.たくさんある常熟の日本料理店

日本人でも満足できる日本料理!

常熟市にある日本料理店の食事の味は悪くない。常熟市の日本料理店の多くは日本人駐在員を主なターゲットにしていて、日本人でも納得できる食事を出している。中国では中国人しかお客さんとして来ない日本料理屋の場合、まったく日本料理と呼べないような食事を出しているところもあるので注意が必要だ。

その見分けるポイントは、(1)メニューが日本語で書かれていること。(2)スタッフが日本語で注文を取ることができること。この2つを満たしている日本料理屋であれば、料理の味に失望することは少ないだろう。

(写真2)海虞北路沿いの日本料理店街にある日式居酒屋「味蔵」(常熟市)

(写真2)海虞北路沿いの日本料理店街にある日式居酒屋「味蔵」(常熟市)

日本料理風の料理があふれる中国!

中国の若者たちが多く集まる繁華街では、焼き鳥などを販売している露店を見かけることも少なくない。最近では露店で寿司を販売しているケースを見かけることもあるが、衛生的に信頼できないので食べないほうがよいだろう。

(写真3)営業許可なく露店で寿司を販売する露天商(広東省深セン市)

(写真3)営業許可なく露店で寿司を販売する露天商(広東省深セン市)

一般の中国人のあいだでも日本料理が広まってきているため、その流行に乗ろうと寿司(のようなもの)を販売する露店商人が出てきたのだろう。明らかに日本人が知っている寿司とは見た目が異なるが、その寿司を食べている中国人の若者も少なくない。日本料理と名付けることで、ほかの料理よりも割高な料金を取ることができることも日本料理風の店や屋台が蔓延している理由のひとつ。

(写真4)ある日式料理屋で注文したトンカツ定食(35元)、定食になっていない

(写真4)ある日式料理屋で注文したトンカツ定食(35元)、定食になっていない

3.コストパフォーマンスの高い日本食レストラン

居酒屋「和玄(わげん)」、おススメはチャーシューメン!

今回は海虞北路沿い(華府世家という高層マンション前)にある居酒屋「和玄(わげん)」で昼食。居酒屋とあるものの、ほとんどの日本料理屋はランチも提供している。中国ではランチタイムに割安な定食セット(中国語では「套餐」)を提供している店が多い。

(写真5)海虞北路沿いにある、おススメの居酒屋「和玄」(常熟市)

(写真5)海虞北路沿いにある、おススメの居酒屋「和玄」(常熟市)

サービスのサラダ付きのラーメン38元(約760円)

居酒屋「和玄(わげん)」で注文したのは38元(約760円)のチャーシューメン。サービスとしてサラダが付いている。味も悪くない。居酒屋「和玄(わげん)」だけでなく、常熟市内にある日本人向けの日本料理店は、中国のなかでも価格は割安だ。これはランチだけでなく、夕食時の料金を比べても同じことが言える。

一線都市とよばれる北京、上海、広州、深センの日本料理屋であれば、チャーシューメンで48元~58元(約960円~1,160円)くらいではないだろうか。中国では日本人の多く住む地方都市の日本料理店がもっとも安い。注意が必要なのは日本人がほとんど住んでいない中国の都市では、日本料理は割高で美味しくない傾向がある。

(写真6)居酒屋「和玄(わげん)」のチャーシューメン(常熟市)

(写真6)居酒屋「和玄(わげん)」のチャーシューメン(常熟市)

一線都市とは?
一線都市とは、中国のなかで不動産価格や所得水準などの生活レベルや物価の高い大都市のこと。明確な定義はない。中国語では「一線城市」 と書く。「第一財経週刊」(雑誌)は2014年、一線都市に19都市を指定し、北京、上海、広州、深センは一線都市の代表的な都市。

食後のデザートも!

中国の日本料理店ではデザートを出してくれるところも少なくない。居酒屋「和玄(わげん)」ではサービス(無料)でアイスクリームが出てくる。

(写真7)居酒屋「和玄(わげん)」チョコレートアイスクリーム(常熟市)

(写真7)居酒屋「和玄(わげん)」チョコレートアイスクリーム(常熟市)

居酒屋「和玄(わげん)」の店内の様子!

居酒屋「和玄(わげん)」の店内は落ち着いた雰囲気。中国の日本料理店ではカウンター席を設置するところも少なくないが、このカウンターに座る日本人はそれほど多くない。二人以上で来店したら、個室かテーブル席を利用する人が多い。ただ、カウンター席をつくって日本料理店らしさを出しているのかもしれない。中華料理店ではカウンターはまず見られない。

(写真8)居酒屋「和玄(わげん)」の店内のようす(常熟市)

(写真8)居酒屋「和玄(わげん)」の店内のようす(常熟市)

中国の日本人向けの日本料理店であれば、日本人でも違和感のないサービスを提供している店が多い。いっぽう、中国人向けの日本料理店は、店のオーナーやスタッフが日本人の対応に慣れていないので、ほかの中華料理店とサービス上の違いはほとんどない。日本人でも満足できる日本料理店が多い常熟市では、無理して中国人向けの店にいく必要はないだろう。(了)

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