革製品で有名な海寧~杭州への移動、乗車駅の選択ミスに注意!
中国の各都市には中国高速鉄道の新設が進んでいます。この中国高速鉄道は時速300kmのスピードで走り、都市間の移動はずいぶん早くなりました。ただ、海寧市のように市内中心部から2時間も離れた郊外に駅があることもあります。
1.海寧市への移動
間違っても海寧西駅に行かないように!
上海や杭州から革製品で有名な海寧市(浙江省)にレザーコート、レザーブーツなどのショッピングで訪れる日本人は少なくありません。海寧市政府の近くには、総面積100万㎡(東京ドーム20個分以上)の超巨大な革専門のショッピングモール「海寧皮革城(HaiNing China Leather City)」があります。
この海寧市には海寧駅と海寧西駅の2つの列車の駅があります。日本人が海寧市を訪れる理由は革製品のショッピングが目的であり、間違っても海寧市の郊外にある海寧西駅に行かないよう注意が必要です。海寧西駅は中国の高速鉄道(日本の新幹線に相当)が停車する駅ですが、市内中心部から公共バスで2時間のところにあります。いっぽう、普通列車が停車する海寧駅は市内中心部にあり、「海寧皮革城」までタクシーで10分ほどです。
- 浙江省の海寧市とは?
- 浙江省の海寧市とは、中国のなかでも革製品の製造・販売で有名な都市。海寧皮革城という巨大な販売マーケットには、中国全土からバイヤーがやってくる。総人口は81万人(2010年末)。総面積は668k㎡(東京23区とほぼ同じ)。浙江省嘉興市(地級市)に所属する県級市。上海市から列車で約1時間15分。杭州市から列車で約1時間。
2.中国で列車チケットの購入
鉄道部門の公式インターネットサイトが便利!
中国で高速鉄道(新幹線に相当)を含む列車チケットを入手する場合、中国の鉄道部門が運営している12306.cnというインターネット上の公式サイトが大変便利です。中国で唯一の鉄道チケットの公式サイトです。日本人(外国人)でも利用可能ですが、残念ながら中国語版しかありません。
この公式サイトでチケットを購入するためには、インターネット上で予約してから45分以内に支払いが必要です。この支払いには中国の銀行口座を持っていて、インターネットバンキングを開設していく必要があります。
海寧駅から杭州市内に行く場合、杭州にある杭州駅または杭州東駅どちらでも利用可能です。乗車時間は列車の種類によって異なりますが、だいたい45分~1時間強になります。海寧駅から杭州駅(または杭州東駅)までの乗車料金は10元(約200元)前後です。この12306.cnで列車チケットを予約したら、現物のチケットは駅窓口で受け取ります。
この公式サイトで紹介されている公式販売代理店でも発券してもらうことは可能ですが、1枚あたり5元(約100円)の手数料が発生します。
中国の列車チケットは実名制!
中国と日本では列車チケットに大きな違いがあります。中国では2012年1月から列車チケットの実名制という制度がスタートしています。これは列車チケットに氏名と身分証明証番号(パスポート番号など)が印字され、本人しか利用できません。列車チケットの購入時と乗車時には身分証明書(外国人はパスポート)を提示しなければなりません。
中国では携帯電話やインターネットの契約、インターネットカフェの利用、国内線飛行機の利用、ホテル宿泊などでも実名制の制度になっています。このような実名制の導入により、中国人の身分証明書である二代居民身分証にはホテルやインターネットカフェの受付に対応しているものの、外国人のパスポートには一部で対応しておらず、手続き上の理由で利用できないという事態も発生します。
3.中国で列車に乗車
駅の待合室には乗車30分前までに!
中国で列車(高速鉄道含む)や長距離バスに乗車するときは、遅くとも出発時間の30分前までには列車やバスのターミナル駅に到着しておいたほうが良いでしょう。中国では駅構内に入るときには手荷物などの安全検査が行われていて、なかなかスムーズに駅構内に入れないことも少なくありません。
杭州東駅に到着
海寧駅から1時間ほどで杭州東駅に到着します。杭州駅から杭州東駅に移動する場合は、地下鉄1号線で約30分です。浙江省の省都である杭州市から発着する列車は多く、この杭州駅か杭州東駅から各地への長距離列車が出発しています。杭州市には杭州南駅もありますが、市内中心部からずいぶん離れています。
- 杭州市とは?
- 杭州市は、浙江省の省都(日本の県庁所在地に相当)。西湖を代表とする中国の観光名所としても有名。総人口は884万人(2013年末)。総面積は1万6,596k㎡で東京都の約8倍、蘇州市(江蘇省)の2倍の広さ。杭州市は8区、2県、2県級市(建徳市、臨安市)を管轄している。在留邦人数は約2,000人。
中国で列車チケットを予約するときは、鉄道部門の公式サイトの12306.cnが大変便利ですが、中国国内でインターネットバンキングを利用できることが前提になります。中国のインターネット上での支払いでは、VISAやMASTERなどの国際的なクレジットカードが利用できないケースも少なくありません。中国の銀行口座を持っているなら、インターネットバンキングを契約しておいたほうが良いでしょう。(了)