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中国で賃貸マンションを契約するときの基本的な流れは?

中国で賃貸マンションを借りる場合、一般的な手続きの流れはどうなっているのでしょうか。中国人でも外国人でも基本的な手続きにちがいはありません。中国でマンションやアパートを借りるときの基本的な流れを紹介します。

1.賃貸物件を決めるまでに何をすればいいの?

希望する物件イメージを明確にしましょう!

日本でも中国でもマンションやアパートを賃貸する場合、まずは希望する住みたい物件をしっかりイメージすることが重要です。どのあたりに住みたいのか、部屋の数や広さは?一ヶ月の家賃の予算はどうでしょうか?

このように賃貸したい物件の条件をしっかりイメージすることが賃貸物件をさがす第一歩となります。ここでイメージがあいまいですと、これからスタートするアパートさがしに時間がかかってしまいます。

賃貸物件を探しましょう!

中国で賃貸物件を探す方法はいろいろあります。最近ではインターネットの賃貸物件紹介サイトである58同城(58.com)や捜房網(Fang.com)は中国人のあいだで人気です。インターネットだけでなく、中国の街を歩くと、たくさんの実店舗の不動産仲介会社も目にします。

しかし、日本人にとって中国語という言葉の壁があります。言葉に不安があったり、アフターサービスを含めて日本的なサービスを受けたいひとには、日本人が経営している日本人向けの不動産仲介会社をオススメします。

日本人向けの不動産仲介会社は、北京、上海、広州など大都市にはたくさんあります。気軽に日本語で賃貸物件を探すことができ、なによりも日本人の求めている賃貸物件の希望レベルを理解しています。中国のローカルの不動産仲介会社にいくと、日本人が住めそうにない「トンデモ物件」を紹介されることも少なくありません。

賃貸マンションの大家と連絡をとりましょう!

賃貸物件の部屋を見学するために大家と連絡をとる必要があります。中国では日本と違って、不動産仲介会社が賃貸物件のカギを預かっているケースはあまり多くありません。そのため、賃貸物件を見学するためには物件オーナーである大家(家主)とコンタクトをとる必要があります。

中国で賃貸マンションをさがす多くの日本人は、不動産仲介会社を通して賃貸マンションを探します。大家とのコンタクトは仲介会社がすべてやってくれますので心配はありません。

賃貸物件を実際に見にいこう!

大家と日時を調整したら、実際に賃貸物件を見学にいきます。賃貸マンションの部屋のなかを確認するまえに、マンションの外観、エレベーターの数、マンションの清掃状況などマンションの全般的な様子を確認することも重要です。

中国では25階建のマンションにエレベーターが2台しかないというケースが数多くあります。「なぜか1台はいつも故障していて、エレベーターに乗るのに10分くらいかかってしまう」ということも中国では珍しくありません。

部屋のなかも念入りに確認しましょう。中国では家具や家電付きの賃貸マンションが一般的です。部屋の間取りや雰囲気だけでなく、据付られている家具や家電もしっかり確認しておきましょう。あまりに古い据付設備であれば、物件オーナーの大家に交換を交渉することも可能です。

家賃についての確認もしっかりしましょう。この家賃には何が含まれていて、何が含まれていないか確認しましょう。ローカルの不動産仲介会社では、言葉の問題もあり、しっかり確認できていない場合もあるので注意が必要です。

2.賃貸したい物件が決まったら?

物件の不動産登記証を確認しましょう!

気に入った物件が見つかったら、契約するまえに不動産登記証や家主の身分証などの書類を確認しましょう。日本ではなかなか考えられませんが、中国では物件を賃貸している人が家主(大家)の許可を取らずに勝手に又貸し(転貸)するケースがみられます。本人が借りている家賃以上で他のひとに貸し出すことができれば、差額が収益になるという仕組みです。

このような又貸し(転貸)の被害にあわないためにも、中国では不動産登記証の名義確認をかならず行うようにしましょう。不動産仲介会社があいだに入っている場合は、このような確認も仲介会社がしてくれます。

不動産登記証の確認
不動産仲介会社は、房地産経紀管理弁法の第22条にもとづき売買や賃貸物件の不動産登記書類や身分証明証をかならず確認することになっています。

これら以外にも、マンション管理費(物業管理費)や光熱費の支払状況を確認しておきましょう。6月から賃貸をスタートして、一ヶ月遅れで5月分の光熱費やマンション管理費の請求書が送られてくることは一般的です。そのときに、スムースに大家に過去分の費用を請求できるようにしておきましょう。

賃貸契約書を締結する

賃貸物件が気に入って、不動産登記証や身分証明証に問題がなかったら賃貸契約を締結します。不動産仲介会社を通している場合は、賃貸契約書は不動産仲介会社が準備してくれます。

大家と自分自身で直接やり取りしている場合は大家に賃貸契約書を準備してもらいましょう。中国の工商行政機関などが賃貸契約書のひな形をインターネット上で公開しています。

賃貸契約書の補足として、据付家具や家電製品のリストを作成します。退去時にこれらの家具や家電製品がなくなっていたら、賃借人が弁償する必要があります。

賃貸契約を登記する

中国では賃貸契約を締結したら、契約日から30日以内に不動産管理部門に登記しなければなりません。不動産仲介会社を通している場合は、仲介会社がこの登記を行うことになっています。(了)

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