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広州市の中心部にある雑貨・インテリア専門卸市場「万菱広場」!

香港から列車で約2時間の距離にある広東省の省都である広州市。広州市は華南地域の経済の中心地であり、中国各地からいろいろな商品が集まってくる。とくに雑貨やインテリア商品が充実している広州屈指の卸売市場といえば万菱広場。

1.広州市内の雑貨卸売市場

日本人バイヤーのあいだで有名な万菱広場!

広州市(広東省)の地下鉄2号線にある海珠広場駅。この海珠広場駅から徒歩2分くらいのところに日本人バイヤーのあいだで有名な万菱広場(広州市越秀区解放南路39号)という巨大な雑貨卸売市場がある。

広州市内には広州火車駅の周辺にアパレルや靴(シューズ)から宝石、化粧品、メガネ、時計などの専門卸売市場がたくさんある。その広州火車駅からすこし離れたところにある万菱広場は、雑貨やインテリア商品の専門卸売市場として欠かせない存在だ。

(写真1)海珠広場駅(地下鉄)から徒歩2分に位置する万菱広場(広州市)

(写真1)海珠広場駅(地下鉄)から徒歩2分に位置する万菱広場(広州市)

広州市とは?
広州市は広東省の省都(県庁所在地に相当)。総人口は1,293万人(2013年末)。総面積は7,434k㎡。毎年春と秋には中国進出口商品交易会(広州交易会)と呼ばれる中国最大の見本市(展示会)が行われている。

地下1階から8階までギッシリ店舗がつまっている!

この万菱広場は地下1階から8階までびっしりとテナントが入っている。この万菱広場の床面積は4万㎡と公表されており、東京ドーム(4.6万㎡)よりも少し小さいくらいの広さ。そのようなビルのなかに雑貨やインテリア商品の卸専門店が所せましと並んでいる。

ここ最近、中国では大型商業施設のなかに空いたままになっているテナントスペースが少なくない。この万菱広場はその心配はなさそうだ。広州市では毎年5月と11月に中国進出口商品交易会(広州交易会)が開催されているが、年2回しか開催されていない。日本でネットショップを経営している個人バイヤーであれば、時期が限定されている広州交易会に参加するよりも、むしろ1年中オープンしている万菱広場で売れそうな商品を探したほうが効率はいいだろう。

中国進出口商品交易会とは?
中国進出口商品交易会とは、毎年春と秋に開催される中国最大規模の輸出商品の見本市。通称は広州交易会(英名:Canton fair)。1957年からスタートし、毎回2万社以上が展示ブースを出展。第117回(2015年春季)では18.5万人が来場した。
(写真2)地下1階から8階まで、各フロアーもかなり広い(万菱広場)

(写真2)地下1階から8階まで、各フロアーもかなり広い(万菱広場)

2.万菱広場のようすは?

玩具(おもちゃ)からアロマ用品まで雑貨の宝庫!

この万菱広場のなかの店舗をじっくり見るには1日では足りないだろう。この卸売市場に来る前に、購入する予定の商品をリストアップしておいたほうが効率的に回れる。商品ラインナップが多すぎて、現地では何をターゲットにするか混乱してしまうはずだ。

(写真3)日本に輸入販売されている商品も少なくない(万菱広場)

(写真3)日本に輸入販売されている商品も少なくない(万菱広場)

卸売市場といっても汚いわけではない!

万菱広場のビルの中はかなり清潔だ。一般消費者向けの百貨店ほどきれいではないが、日本人でもそれほど違和感を感じることはないレベル。この万菱広場にはエレベーターやエスカレーターも用意されている。夏場にはクーラーも入っており、とても快適に商品を見学することができる。

(写真4)エスカレーターが完備されている万菱広場

(写真4)エスカレーターが完備されている万菱広場

魅力的な商品も少なくない!

ここ数年の円安基調により、中国から輸入している日本人バイヤーは以前よりも転売による利ざやが減ってきている。ただ、やはり日本製の商品とくらべると、まだまだコスト面では安いものも少なくない。中国メーカーの製造技術も向上しており、低価格な雑貨でも価格以上の価値があると感じるものも多い。たくさんある商品のなかから、何が日本で売れるか探し当てることがポイントであることは変わらない。

(写真4)高級感のあるボールペン、ケースがあれば付加価値が高まりそう!

(写真4)高級感のあるボールペン、ケースがあれば付加価値が高まりそう!

3.日本にも輸入されている商品

カメラが搭載されたドローン!

万菱広場に出店しているテナントをみると、最近話題の多い無人ドローン(無人飛行機)も販売されている。日本のビックカメラでは7~18万円くらいで販売されているが、値段は確認しなかったもののビックカメラよりも大幅に安いはずだ。ただ、日本でそのまま転売できるか日本国内の規制を確認しておく必要はありそうだ。

(写真5)無人ドローンを販売しているテナントも少なくない

(写真5)無人ドローンを販売しているテナントも少なくない

日本のネット通販でも販売されている加湿器

加湿器を販売しているテナントの商品を見てみると、日本の家電量販店で販売されていた同じ商品が並んでいた。Amazon(アマゾン)のマーケットプレイスなどでネット通販されている加湿器も、この万菱広場から持ち込まれている商品もあるだろう。中国製と言っても、オシャレなデザインのものも少なくない。

Amazon(アマゾン)のマーケットプレイスとは?
Amazon(アマゾン)のマーケットプレイスとは、Amazonのウェブサイト上で個人や企業が商品を出品できる仕組み。この売買にAmazonのシステムを利用して代金決済やFBA(フルフィルメントby Amazon)という商品保管、梱包、発送のサービスを利用することもできる。
(写真6)家庭用にニーズの高そうな加湿器、オシャレなデザインも多い

(写真6)家庭用にニーズの高そうな加湿器、オシャレなデザインも多い

中国から日本への輸入販売といえば、広州市または浙江省の義烏(イーウー)が日本人バイヤーにとっては利用しやすいだろう。どちらも日本人が運営している専門の仲介業者がたくさんあり、中国語が話せなくても通関や輸送の手続きもお任せすることができる。

日本円安基調のなかで利幅を十分にのっけても売れる商品をどのようにして発見できるかがポイントであることは変わらない。あふれる商品のなかかから日本で人気を集める商品を見つけ出すことは簡単ではない。(了)

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