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中国の高考、大学別のランク分けと追加志願という制度!

中国では大学ごとに第一批次本科(一本大学)、第二批次本科(二本大学)というランクが設定されている。現在のところ、高考という大学入試のみで大学入学が決定される中国では、その高考で取得した点数がもっとも重要な判断になる。

1.中国の高考とは?

中国で大学に入学するには?

中国には高考という毎年6月におこなわれる全国的な大学入試がある。4年制大学である大学本科または大学専科(大専)の入学を希望する人は、基本的に高考を受験しなければならない。

中国の高考とは?
高考は毎年6月に行われている中国の大学入試。正式名称は普通高等学校招生全国統一考試という。受験科目は国語、数学、外国語、総合科目(または選択科目)の4科目が多い。地域によって配点や科目に違いがある。

この高考以外にも、社会人入試である成人高考や大学独自の入学試験を設定している学校もある。しかし、スポーツ推薦や芸術推薦(音楽など)の資格をもっている人も含めて、中国での大学入学を希望するなら高考を受験することが基本だ。

2.大学別にランク分けがされている

中国では大学や専攻にランクあり

中国には大学ごとにランク付けされている。日本では国公立大学、私立大学という大学の運営機関で分けたり、過去の合格者の偏差値で大学ごとのあいまいなランクが形成されている。

いっぽう、中国でも公営や民営という運営機関の違いもある。また、211プロジェクトや985プロジェクトという国家が一定の大学や専攻に対して、政策的な重点大学であるというお墨付きと補助金を与えているモノもある。

もっとも代表的な中国のランク分けは、高考の総合点数でわける第一批次本科、第二批次本科、第三批次本科などの得点でわけるランク分け。中国で第一批次本科に属する大学を受験する場合、その省(自治区、直轄市)が公表する最低足切り点数を超えていないと選考に参加することもできない。まさに大学を点数で明確にわけている。

足切り点数を超えても不合格になることも

この最低足切り点数を超えていても不合格になることもある。第一批次本科は一本大学とも呼ばれている、いわゆる中国の一流大学。その一流大学のなかでも北京大学や清華大学などのような超一流大学もあり、第一批次本科のなかでも大学ごとに優劣は存在する。

そのため、最低足切り点数を超えていても、かならずしも志願した大学に合格できるわけではない。志願していた大学すべて合格できなかった場合、どうなってしまうのだろうか?

3.第一批次本科の志望校に合格できなかったら?

基本的には第一批次本科が不合格なら第二批次本科の選考

中国の高考の選考は、第一批次本科から第二批、第三批と選考されていく。もし、第一批次本科の最低足切り点数を超えていても、志望した第一批次本科の大学にすべて合格できないというケースも発生する。その場合は、第二批次本科の大学に選考されることになる。

不合格者の救い上げ制度も用意されている

高考の第一批次本科の選考の結果、まだ大学から合格を受け取っていない受験生は追加志願(中文:征求志願)という仕組みに参加することも可能だ。上海市の考試院の2014年度の公表によると、第一批次本科と呼ばれる大学のうち、上海市内の大学では上海海洋大学の理系学生46名と上海音楽学院の文系学生1名の募集枠が残っていた。

第一批次本科の追加志願に応募できるのは、高考の総合得点が第一批次本科の足切りラインである文系444点、理系423点を超えていて、まだ大学から合格を受け取っていない受験生のみ。中国では第一批次本科と第二批次本科の選考のあいだに追加志願という仕組みを導入して、不人気大学の募集枠を埋める仕組みを導入している。(了)

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