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「CCG EXPO 2015」大好評!中国でアニメ・コスプレ根強い人気!

2015年7月に上海で開催されたアニメ・ゲーム見本市「CCG EXPO 2015」。来場者数20万人超の大イベント。中国の若者のあいだで高まるアニメ・コスプレ人気。今後は中国の大都市から地方都市にも人気は波及していくのではないか。

1.中国国際動漫遊戯博覧会(CCG EXPO 2015)

チャイナジョイに並ぶ大型アニメ・ゲームイベント!

2015年7月10日、上海世博展覧館のアニメ・ゲーム見本市を見学。中国最大級のゲーム見本市といわれる「中国国際デジタル娯楽展覧会(チャイナジョイ)」と勘違いして様子を見にいったのは、2015年7月9日~13日まで上海世博展覧館で開催された「(第11回)中国国際動漫遊戯博覧会(CCG EXPO 2015)」。

この「CCG EXPO」は、チャイナジョイ(ChinaJoy)ほど日本人のあいだで知名度は高くないが、5日間のイベントで20.3万人の来場者がある大イベント。2014年に開催されたチャイナジョイの来場者数25万人とくらべても、見劣りしないレベルの規模だ。

(写真1)上海で7月9日~13日まで開催された「CCG EXPO 2015」

(写真1)上海で7月9日~13日まで開催された「CCG EXPO 2015」

2.人気の高いガンダム、家庭用ゲーム機も登場!

イベント会場での即売会も大人気!中国で人気のガンダム!

この「CCG EXPO 2015」はアニメとゲームの両方を取り上げているイベントだ。なかでもバンダイのガンダムはじつは中国で大人気だった。中国では「機動戦士高達(ガオダー)」とよばれているガンダム。イベント会場のなかでもバンダイの展示ブースには絶えることのない人だかり。バンダイは中国語で「万代(マンダイ)」と呼ばれている。

(写真2)ガンダムの大型展示パネルをバックに写真を撮るコスプレ女性たち

(写真2)ガンダムの大型展示パネルをバックに写真を撮るコスプレ女性たち

ガンダムの自作大会も行われている!

中国ではガンダムの自作大会が開催されていて、各地の大会で入賞した作品が展示ブースに飾られていた。すくなくとも100体以上は展示されていて、中国人のなかにもお金と時間をふんだんに使って、迫力あるガンダムを作り上げていることに驚かされる。入賞作品の説明概要をみると、10代、20代の出品者がほとんどだ。

(写真3)ガラスケースに展示されているガンダムの入賞作品のひとつ

(写真3)ガラスケースに展示されているガンダムの入賞作品のひとつ

プレーステーション4体験会も大人気!

ソニーはPlayStation4(プレーステーション4)を大きく宣伝している。実際にゲームを体験できる大きなブースにはたくさんの来場者が集まっている。この「CCG EXPO 2015」の来場者の多くは10代~30代前半の若者ばかり。じつは中国では青少年がゲームに熱中しすぎることを懸念して、2000年6月から中国国内で家庭用ゲーム機の販売は禁止されてきた。

そのため、任天堂やソニーなどの家庭用ゲーム機は、中国国内では違法な流通ルートでしか入手できない状況がつづいていた。中国の一般的な若者は家電・デジタル製品のブランドイメージが強いソニーは知っていても、ゲーム専門の任天堂を知っている中国人はかなり少ないのが現状だ。

(写真4)中国で家庭用ゲーム機は解禁されたばかり、PS4は普及するか!?

(写真4)中国で家庭用ゲーム機は解禁されたばかり、PS4は普及するか!?

家庭用ゲーム機は2015年1月から販売解禁!

ところが、上海自由貿易区という中国の規制緩和のモデルケース地区が登場し、これまで15年間つづいた家庭用ゲーム機の販売規制にも大きな変化がもたらされた。試験的にスタートした上海自由貿易区の規制緩和政策のひとつとして、家庭用ゲーム機の製造販売が解禁され、2015年1月から家庭用ゲーム機を中国全土で販売できるようになった。

ソニーは2015年3月20日に中国でPlayStation4とPlayStation Vistaの販売を開始し、これから中国で大きく普及させていくことを狙っている。大型アニメ・ゲーム見本市の「チャイナジョイ2015」(開催日:2015年7月30日~8月3日)が開催される前日にあたる7月29日、ソニーは中国でプレーステーションのプレス発表会を予定している。

中国のゲーム機器の販売禁止令とは?
中国国内のゲーム機器の販売禁止令は、青少年(子ども)への教育面やゲームセンターなどに不良青少年がたむろする治安面のマイナス影響を考え、2000年6月からスタート。上海自由貿易区で試験的にはじまった家庭用ゲーム機の製造販売は、2015年1月から中国全土に拡大されている。

3.中国の若者に広がるコスプレ

コスプレ姿でイベントに参加する中国人たち!

中国のアニメ人気はもちろんのこと、若者のあいだではコスプレ・ファッションの人気も高い。とくに10代~20代前半の若い女性のあいだでは、趣味としてコスプレを楽しむ中国人が増えている。「CCG EXPO 2015」では出展企業がコスプレ衣装を身にまとったコンパニオン女性を登場させているケースもあるものの、一般来場者がコスプレ姿でイベント会場にやってくるケースも少なくない。

(写真5)コスプレ姿のコンパニオン、決めポーズで注目をあつめる

(写真5)コスプレ姿のコンパニオン、決めポーズで注目をあつめる

参加者同士で写真を撮りあう光景も少なくない!

一般来場者のなかには、かなり凝ったコスプレ姿で参加する人も少なくない。イベント会場を歩いていると、コスプレ衣装を着ている人は見知らぬ人から写真撮影を求められることが少なくない。なかにはイベント会場内で自分のスペースを確保し、写真撮影に応じているコスプレ参加者も見られる。

(写真6)写真撮影に喜んで応じるコスプレ・ファッションの一般来場者

(写真6)写真撮影に喜んで応じるコスプレ・ファッションの一般来場者

会場前にはコスプレ衣装の準備する人であふれる!

コスプレ姿で参加する人は、イベント会場前で入念にコスプレ衣装のチェックを行っている。イベント会場の近くまでは控えめなコスプレ衣装で来て、会場に入る前に派手なカツラやメイクを完成させている人が多い。

(写真7)イベント会場の入場口の前で衣装やメイクの最終チェック

(写真7)イベント会場の入場口の前で衣装やメイクの最終チェック

中国で普段は見かけないアニメ作品のコスプレを楽しむ中国人の若者たち。なかには日本の高校生のような制服を身にまとっている中国人女性も見られる。イベント会場で行われているアニメ作品のグッズ即売会は大人気で長蛇の列。ガンダムのプラモデルはもしかすると日本よりも中国のほうが売上台数は多いのではないだろうかと考えてしまうほどだ。

中国企業のアニメ作品も数多く展示されていたが、やはり中国人の若者のあいだでは日系の角川(KADOKAWA)、アニメイト、バンダイなどが人気の中心だ。世界的に大きなイベントである上海モーターショーの来場者数は92.8万人。「CCG EXPO 2015」はその4分の1の来場者規模であるものの、たった5日間で20万人以上が集まる産業はこれからも伸びていきそうだ。(了)

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