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中国で増加する自動販売機、電子決済サービスも一部利用可!

中国の大都市を中心に、路上で見かける自動販売機が増えてきた。毎年、人件費が高騰しているため、自動販売機の設置コストを考えても採算が取れるようになったのが普及理由のひとつ。加えて電子決済可能な自動販売機も出てきている。

1.中国の大都市で増える自動販売機

2~3年前から少しずつ増加している自動販売機!

中国ではもともと飲料用の自動販売機を路上で見かけることがほとんどなかったが、2~3年前から変化が出てきた。中国の大都市を中心に飲料用の自動販売機を見かける機会が増えてきた。日本では数十年前から道路脇、ビル、マンション、公共施設などに自動販売機が設置されている。とくに缶やペットボトルのソフト飲料中心だ。

日本国内における自動販売機の設置台数は2000年の560万台(うち、48.8%が飲料用)をピークに下落しているものの、2008年に526万台と現在でも25人あたり1台と高い普及割合を維持している。

(写真1)中国の道路脇で見かけることが増えた自動販売機(江蘇省・南京市)

(写真1)中国の道路脇で見かけることが増えた自動販売機(江蘇省・南京市)

いっぽう、これまで中国では一部の限られた建物内でしか見られなかった自動販売機も、大都市を中心に街中(それも建物の外)で見かけるようになってきた。中国の人件費が高騰してきたため、自動販売機の設置費用と販売員のいる売店のコストを比較して、採算が取れるようになってきたのが増加してきた大きな要因と現地紙で報じられている。

2.自動販売機でも活躍する電子決済サービス

現金払いだけでない!支付宝や微信支付でも支払可!

華住酒店集団(グループ)が展開している江蘇省・南京市にある全季酒店(虹橋中山北路店)のホテル内では、電子決済サービスで購入可能な飲料用の自動販売機が設置されている。

中国国内では電子決済サービスの普及競争が激しく、現在では阿里巴巴(アリババ)集団の「支付宝(アリペイ)」が首位であるものの、騰訊控股(テンセント)の「微信支付(Wechat payment)」が追い上げている状況だ。

(写真2)スクリーン画面から飲料を選択する自動販売機(江蘇省・南京市)

(写真2)スクリーン画面から飲料を選択する自動販売機(江蘇省・南京市)

支付宝(アリペイ)とは?
支付宝(アリペイ)とは、阿里巴巴(アリババ)集団が展開している電子決済サービス。2004年からサービス開始。インターネット上で決済できるだけでなく、ファミリーマートや大手スーパーのカルフールなどの実店舗での利用も進んでいる。利用登録者は3億人超で、実際のアクティブユーザー数は2.7億人と公表されている。

QRコードを読み込むだけ!普及する電子決済サービス!

電子決済サービスが搭載された自動販売機の利用方法は予想以上に簡単だ。自動販売機の購入したい飲料の画像をタッチすると、QRコードが表示される。スマートフォンやタブレッド型端末(iPadなど)の支付宝(アリペイ)などの専用アプリでQRコードを読み込むと、専用アプリ側に決済画面が表示される仕組みだ。中国語でQRコードは「二維碼(er wei ma)」と呼ばれている。

(写真3)電子決済サービスが利用できる自動販売機、QRコードが表示される

(写真3)電子決済サービスが利用できる自動販売機、QRコードが表示される

QRコード読み込み後のスマートフォンの画面!

支付宝(アリペイ)の専用アプリでQRコードを読み込むと、あとはスマートフォンで支払い手続きを進めていく。

(写真4)QRコード読み込み後に表示されるスマートフォン側の画面表示

(写真4)QRコード読み込み後に表示されるスマートフォン側の画面表示

連携しているキャッシュカードで簡単支払い!

電子決済サービスである支付宝(アリペイ)や微信支付(Wechat payment)は外国人でも利用可能だ。ただし、これらの電子決済サービスを利用するには、中国国内で開設されたキャッシュカード(銀行口座)が必要になる。これらの電子決済サービスとキャッシュカードを連携し、専用アプリに決済パスワードを打ち込むだけで簡単に支払ができてしまう。

(写真5)支付宝(アリペイ)での決済画面、初回購入として半額が割引

(写真5)支付宝(アリペイ)での決済画面、初回購入として半額が割引

競争が激化する中国の電子決済サービス!

この自動販売機では初めて電子決済サービスを利用して購入するとき、半額の割引を受けることができる。今回購入した2.5元(約50円)のコカ・コーラは1.25元(約25円)の支払いとなった。

(写真6)全季酒店の自動販売機で購入したコカ・コーラ、冷えていた(南京市)

(写真6)全季酒店の自動販売機で購入したコカ・コーラ、冷えていた(南京市)

3.日本と異なる決済手段の普及環境

中国ではなぜ電子決済サービスが利用されるのか?

中国国内ではスマートフォン(スマホ)で簡単に支払できる支付宝(アリペイ)や微信支付(Wechat payment)が重宝されている。その理由は、これまで中国では現金払いまたは銀行キャッシュカード(デビッドカード)での支払いが一般的だった。中国の銀聯カード(Union Pay)はデビッドカードの標準的な仕組みだ。

(補足)銀聯カード(Union Pay)は、中国の大手銀行が共同出資した中国銀聯(上海市)が運営している。日本国内は約40万店で利用できる。銀行キャッシュカードやクレジットカードに銀聯の決済機能が追加されていることが一般的。銀聯カード番号は「62」からスタートする。

交通系ICカードは交通機関のみ利用可能!

中国で銀行キャッシュカードで支払いを行う場合、暗証番号を入力する作業が発生する。いっぽう、支付宝(アリペイ)や微信支付(Wechat payment)などの電子決済サービスは、決済用のQRコードをお店側のスキャナーで読み込んでもらうだけで完了だ。電子決済サービスを利用することで、暗証番号入力のひと手間を削減できることが電子決済サービスが中国の消費者に受け入れられている要因のひとつ。

もうひとつは、中国では基本的に交通系ICカードで買い物することができない(広州市の羊城通はセブンイレブンなどの一部店舗で利用可能)。中国ではSuica(スイカ)やICOCA(イコカ)などに相当する交通系ICカードは、公共バス、地下鉄でしか利用できない。これらの理由により、日本の交通系ICカードに代わる決済手段として、支付宝(アリペイ)や微信支付(Wechat payment)が簡易な決済方法のスタンダードを競っている。

支付宝(アリペイ)と微信支付(Wechat payment)は激しく普及競争を繰り広げており、多くの店舗で利用者割引を実施している。中国で生活する日本人も支付宝(アリペイ)や微信支付(Wechat payment)を用意しておくと、より快適な生活がおくれるはずだ。(了)

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