南京市（江蘇省）を訪れたことのある日本人はそれほど多くないだろう。南京市は歴史あふれる街並みで、中山陵や夫子廟など日本人が満足できる観光スポットも少なくない。その南京市でもっとも栄えていて、人気の繁華街は「新街口」だ。
１．予想外の都会ぶり、江蘇省の南京市
南京市の繁華街「新街口」、若者であふれる魅力的な街！
上海市から中国高速鉄道（新幹線に相当）で約１時間15分の内陸部に位置する南京市（江蘇省）。日本人にとっては1937年に起きた南京事件（中国では南京大虐殺）のイメージが強く、南京に観光で訪れる日本人はそれほど多くない。
しかしながら、南京市は古い歴史があり、中山陵や夫子廟などの観光名所も多く、中国人には人気の観光都市のひとつ。上海からのアクセスも便利で、日本人にもおススメしたい都市だ。その南京市で最もにぎやかな繁華街は新街口（しんじえこう）だ。新街口には高級百貨店やショッピングセンターが集まっていて、南京市を代表する繁華街になっている。
（写真１）新街口のようす、南京で最もよく見かける南京銀行（南京市）
- 江蘇省の南京市とは？
- 南京市は、江蘇省の省都（県庁所在地に相当）。上海市から高速鉄道で約１時間15分の内陸側に位置する。南京市の総人口は821万人（2014年末）で、同じ江蘇省の蘇州市（1,060万人）よりも少ない。南京市には中山陵（ちゅうざんりょう）や夫子廟（ふうしびょう）など観光スポットも多い。
２．新街口の巨大なショッピングセンター
地下鉄に直結する高級百貨店の中央商城！
新街口のラウンドマーク的な存在の中央商城（本社：南京市）。この中央商城を運営している南京中央商城集団は1936年創業の古い企業で、2000年に上海証券取引所に上場している。中央商城（新街口）は地下鉄「新街口」の真上に位置しており、新街口を訪れた人なら必ず目にしている百貨店だ。
（写真２）南京市で存在感のある中央商城、南京を代表する高級百貨店
北京、上海、天津など大都市で展開する悦薈広場（mosaic）！
その中央商城のとなりには、悦薈広場（mosaic）も進出している。もともとは、中国の大手不動産会社の万達集団が「万達広場」として運営していたが、2005年にオーストラリアの投資銀行であるマッコーリ銀行（中国語では麦格理銀行、Macquarie）が万達集団から買い取った中国本土９つの「万達広場」の内のひとつ。2012年からは悦薈広場（mosaic）として運営されている。
（写真３）南京の繁華街である新街口にある悦薈広場（mosaic）（南京市）
３．新街口の歩行者天国
すこし迫力がない新街口（南京市）の歩行者天国！
中国の大都市には商業施設の集まった歩行者天国が設けられていることが少なくない。南京市の新街口中心にも歩行者天国が設けられている。ただ、上海、広州、蘇州などの歩行者天国にくらべると、それほど人通りは多くない。
（写真４）新街口中心部にある歩行者天国、人気のお店が少ない（南京市）
南京市内でよく見かける名創優品（メイソウ）！
ここ数年のあいだで急拡大してきた名創優品（メイソウ）。低価格の雑貨やインテリア商品を販売している名創優品（メイソウ）は中国で急成長中だ。南京市内でも名創優品（メイソウ）は至るところに出店している。
「日本品質」をかかげる名創優品（メイソウ）は、ほとんどの商品は中国産（メイド・イン・チャイナ）であるものの、無印良品のようなシンプルなデザインで中国人の若者中心に人気を集めている。名創優品（メイソウ）は、東京の池袋、高田馬場にも出店している。
（写真５）南京市内でよく見かける名創優品（メイソウ）、中国人に大好評
- 名創優品（MINISO）とは？
- 名創優品（MINISO）は、日本人の三宅順也氏が首席統括デザイナーをしている10元ショップ。あくまでも日本品質を主張しており、ほとんどの製品は中国で生産されている。驚くような低価格で雑貨を販売しており、中国の若者に大人気。2014年末には中国本土で370店舗あまり展開されている。
小学生のときに歴史の教科書でふれる「南京事件」。小さな頃の教育の影響のためか、南京市に観光で訪れる日本人はそれほど多くない。ただ、南京市を観光していて日本人を差別する発言には幸い遭遇しなかった。南京市は観光スポットも多いので、是非とも訪れてほしい都市のひとつだ。（了）
