中国の生活、ビジネスに役立つ情報を発信するサイト

常州市(江蘇省)、日本人も生活しやすい、交通も便利な地方都市!

日系企業も進出している江蘇省の常州市(じょうしゅうし)。常州市内はそれほど人混みがあふれているわけでもなく生活がしやすい。いっぽう、上海、南京、蘇州などに気軽にアクセスできる便利なところに位置している生活しやすい都市だ。

1.たくさんの日系企業も進出する常州市

上海市から高速鉄道で1時間、アクセスしやすい都市!

上海市から高速鉄道(新幹線に相当)で約1時間のところにある常州市(じょうしゅうし)。南京市と無錫市のあいだに位置しており、日系企業もたくさん進出している江蘇省の地方都市。常州市は上海ほど人件費や工場用地のコストがかからず、日本へのアクセスが便利な上海からもそれほど離れていないので日系企業に人気の進出都市のひとつになっている。

常州市に住む日本人の多くは工業団地に近い新北区に集まっている。そのため、新北区にある漢江路にはたくさんの日本料理店が集まっている。日本人でも満足できる日本料理店ばかりで、単身赴任者の現地での生活をささえている。

(写真1)常州市内の中心部にある常州駅、高速鉄道も停車する(江蘇省・常州市)

(写真1)常州市内の中心部にある常州駅、高速鉄道も停車する(江蘇省・常州市)

江蘇省の常州市とは?
常州市は、上海市から高速鉄道で約1時間のところにある江蘇省の都市。常州市の総人口は470万人(2014年末)。多くの日系企業が進出し、日本料理店も多い。市内中心部には常州を代表する観光名所の天寧寺(てんねいじ)がある。天寧寺は中国を代表する仏教寺院のひとつ。

2.常州市へのアクセス

上海駅から中国高速鉄道でたった1時間

上海から常州には和諧号とよばれる中国高速鉄道(新幹線に相当)でわずか1時間の距離。高速鉄道の運賃は片道74.5元(約1,500円)とそれほど高くない。上海を中心とする長江デルタ地域では、鉄道ネットワークが整っており、上海、杭州(浙江省)、蘇州(江蘇省)、無錫(江蘇省)などの日系企業の多くが進出している都市へのアクセスが便利だ。

常州市から周辺都市には日帰り出張が可能であるし、海外へのアクセスが便利な上海浦東国際空港(上海市浦東新区)にも時間帯によっては当日中に搭乗することも可能だ。

(写真2)上海~常州間はたった1時間、高速鉄道の運賃は74.5元(約1,500円)

(写真2)上海~常州間はたった1時間、高速鉄道の運賃は74.5元(約1,500円)

中国高速鉄道の和諧号
和諧号は2007年からスタートした中国の高速鉄道。CRH(China Railway High-speed)とも呼ばれ、日本語では「中国高速鉄道」。現在の中国高速鉄道は、シーメンス(ドイツ)、川崎重工(日本)、ボンバルディア(カナダ)、アルストム(フランス)などの海外技術をもとに、中国が独自開発したとされている。最高時速350km/h。

3.常州市の街なか

見どころ満載の天寧寺、13重の塔がそびえたつ!

常州市と言えば、市内中心部にある仏教寺の天寧寺(常州市天寧区羅漢路1号)が有名だ。なんと言っても高さ153メートルをほこる天寧宝塔(13重の塔)の迫力はすごい。

この天寧寺は常州市のラウンドマーク的な存在で、中国の政治家や有名人もたくさん訪れるスポットだ。この天寧宝塔(13重の塔)は2007年に再建されたもので、塔のなかには三菱電機製のエレベーターが設定されている。天寧宝塔にのぼって見下ろす常州市内の景色は壮観だ。

(写真3)常州市を代表する存在の天寧宝塔、訪れる観光客も多い

(写真3)常州市を代表する存在の天寧宝塔、訪れる観光客も多い

市内の移動に便利なBRT(快速バスシステム)

常州市内を効率的に移動するためにはBRT(快速バスシステム)が便利だ。日本では見かけないBRT、このBRTと普通の公共バスは何が違うのか?BRTには専用の乗り場(乗車エリア)が設置されている。

BRTの専用バスは専用レーンを走ることができ、普通のバスよりも早く目的地まで移動することが可能だ。運賃は1元(約20円)と公共バスと変わらない(常州市内のバス料金は基本1元)。常州市のBRTは2008年からスタートしている。

なお、常州市では現在、地下鉄の建設を進めている。2020年ごろに第一期目のプロジェクトが完成する見込みだ。ただし、常州市の総人口はかぎられており、その人口規模を考えると地下鉄は過大投資にしか思えない。常州市にとって地下鉄の建設は、経済政策としての公共投資的な要素が大きいのだろう。

(写真4)常州市で活躍するBRT(快速バスシステム)(江蘇省・常州市)

(写真4)常州市で活躍するBRT(快速バスシステム)(江蘇省・常州市)

2階建てバスも走行!中国ではめずらしい

常州市内を歩いていると、中国ではめずらしい2階建てバスを見かける。浙江省の温州市でも2階建てバスを見かけたことがある。実際に2階建てバスに乗車してみると、2階部分に移動するのは大変だ。それほど2階部分を利用する乗客はいない。

(写真5)常州市内を走行する2階建てバス、料金は1元(約20円)

(写真5)常州市内を走行する2階建てバス、料金は1元(約20円)

常州市で生活する日本人はタクシーで移動する人が多いかもしれないが、BRTを活用すればタクシーよりも効率的に移動することができるだろう。もちろん、経済的にもBRTのほうがタクシーよりもお得度が高い。蘇州、無錫に住んでいる人は、中国を代表する仏教寺の天寧寺を日帰りで訪れるのも良いだろう。(了)

top of page