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常州の歩行者天国「南大街」、ショッピングセンターより人気!?

常州市中心部にある歩行者天国の南大街。中国の10代~20代中心に若者たちがあつまる人気のスポットだ。中国の地方都市でも大型のショッピングセンターが増えてきているものの、いまでも若者たちは安価なお店の多い歩行者天国にあつまる。

1.常州市内の歩行者天国

市内中心部に位置する南大街!

江蘇省の南京市(省都)と無錫市のあいだにある常州市(じょうしゅうし)。常州市には多くの日系企業が進出しており、常州市にビジネスで訪れたことがある日本人も少なくないだろう。日本人が多く住む常州市新北区には、日本人が満足できる美味しい日本料理店も多い。

日本人の多くが生活しているのは常州駅の北側に広がる新北区。いっぽう、常州市の中心街は天寧区と呼ばれる常州駅の南側エリアだ。この天寧区には常州市のラウンドマーク的存在の13重の塔を持つ天寧寺もそびえたっている。この天寧寺からバスで5分くらいの距離にあるのは、中国人の若者たちに大人気の歩行者天国「南大街」(常州市鐘楼区)だ。

(写真1)常州市を代表する歩行者天国「南大街」(江蘇省・常州市)

(写真1)常州市を代表する歩行者天国「南大街」(江蘇省・常州市)

江蘇省の常州市
常州市は、上海市から高速鉄道で約1時間のところにある江蘇省の都市。常州市の総人口は470万人(2014年末)。多くの日系企業が進出し、日本人でも満足できる日本料理店も多い。市内中心部には常州市を代表する観光名所の天寧寺(仏教寺院)がある。

ショッピングセンターより人気!?若者たちが集まる歩行者天国

地方都市からの出稼ぎに来ている若者にとっては、高級ブランド店が入居するショッピングセンターよりも、手ごろな価格で飲食や買い物が楽しめる歩行者天国のほうが落ち着くようだ。休みの日になると、工場の宿舎(寮)から南大街まで出かける若者たちも少なくない。

(写真2)低価格なアパレルショップや飲食店が集まる歩行者天国(常州市)

(写真2)低価格なアパレルショップや飲食店が集まる歩行者天国(常州市)

2.中国の歩行者天国のようす

ファーストフード店は必須!マクドナルドやKFCは大人気

中国では少し高級感ある大型ショッピングモールでも、マクドナルド(麦当労)やケンタッキー・フライドチキン(KFC、肯徳基)などの有名ファーストフード店は欠かせない。いまではスターバックスコーヒーにならぶ、消費者を幅広く集客する強力な店舗のひとつ。

中国国内のハンバーガーのセット料金は25元(約500円)前後とけっして安価ではない。しかし、物価上昇が続く中国では、衛生面で安心できるレストランでは20元未満で食事できるお店も少なくなってきている。もちろん、いまでも15元前後で食事ができる個人オーナーのレストランや食堂は残るものの、お店の外観や店内の様子から衛生面で安心できる飲食店になると15元では済まなくなっている。

(写真3)中国でもマクドナルド、KFCの人気は高い(江蘇省・常州市)

(写真3)中国でもマクドナルド、KFCの人気は高い(江蘇省・常州市)

中国で人気急上昇のメイソウ(Miniso)!

常州市の南大街には、中国で急成長中の雑貨専門店の名創優品(メイソウ、Miniso)が進出している。日本人の多くは名創優品というお店を知らないかもしれないが、名創優品は「日本品質」を呼び声に中国で多店舗展開を繰り広げている格安雑貨ショップだ。2013年9月に広州市(広東省)に1店舗目を出店してから約2年間のあいだに、中国全土で1,100店舗も展開している。

いまでは中国の多くの繁華街で名創優品を見かけるようになった。たった2年間で1,000店舗以上も出店している手法は、投資家が200万元(約4,000万円)を提供すれば、運営などすべて名創優品が引き受ける、わかりやすいビジネスモデルが売りだ。

店舗内や商品も日本語で書かれているものが多く、日本の企業が運営していると思っている中国人も少なくないかもしれない。実際のところは中国企業が経営しており、ほとんどの商品は広東省で製造されている。日本にも池袋と高田馬場に実店舗を出店している。ひさしぶりに名創優品の店内をみてみると、自社ブランド製品が急増していた。製品開発でも力をつけているようだ。

(写真4)中国で急成長中の名創優品(メイソウ)(江蘇省・常州市)

(写真4)中国で急成長中の名創優品(メイソウ)(江蘇省・常州市)

雑貨専門店の名創優品とは?
名創優品(MINISO)は、日本人の三宅順也氏が首席統括デザイナーをしている10元ショップ。あくまでも日本品質を主張しており、ほとんどの製品は中国で生産されている。驚くような低価格で雑貨を販売しており、中国の若者に大人気。2014年末には中国本土で370店舗あまり展開されている。

大型スーパーマーケットの楽購(TESCO)も!

南大街のなかには大型スーパーマーケットの楽購(TESCO)もある。楽購(TESCO)は2004年に中国市場に進出したイギリス資本のスーパーマーケット。楽購(TESCO)は2013年2月時点で、中国の48都市に115店舗を展開している。

(写真5)イギリス資本の大型スーパーマーケット「TESCO」(江蘇省・常州市)

(写真5)イギリス資本の大型スーパーマーケット「TESCO」(江蘇省・常州市)

中国の中規模以上の都市に行くと、歩行者天国形式のショッピングモールが少なくない。万達広場(Wanda Plaza)などの大型ショッピングモールにくらべて、歩行者天国に出店している店舗は若者をターゲットにしている安価なお店が多い。ほんとうの中国らしい雰囲気にふれたい人は、大型ショッピングモールよりも南大街のような歩行者天国をまわったほうが面白いだろう。(了)

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