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中国スマートフォン「小米4c」、コストパフォーマンスが高い!

中国メーカーのスマートフォンの性能・機能がよくなっている。とくに急成長中のスマホメーカーの小米(Xiaomi)が新しく発売した小米4cは、機能や性能面で問題を感じない。そろそろ価格の高いiPhoneから卒業する時期かもしれない。

1.小米(Xiaomi)のスマートフォン

11月11日は「独身の日」から「双十一」に変わった!

数年前まで中国では11月11日を「光棍節(独身の日)」と呼ぶことが一般的だったが、最近では「双十一」と呼ばれることのほうが多い。いまでは11月11日は中国の大手電子商取引会社である阿里巴巴(アリババ)集団が2009年11月11日からはじめたネット通販の大セール実施日として認識されている。阿里巴巴(アリババ)集団は「双十一」という名称を商標登録している。

いまでは11月11日に実施される大セールは阿里巴巴(アリババ)集団だけが行うのではない。ほかのネット通販大手の京東集団、1号店などたくさんの同業他社が追随して、11月11日前後に大セールを行っている。消費者もこの期間がもっとも商品が安くなると認識するようになり、ネット通販が一年でもっとも盛り上がる期間になっている。この機会にスマホメーカーの小米(Xiaomi、シャオミ)が新しく発売した小米4cを購入。

(写真1)ネット通販会社の大セール「双十一」、11月11日が最も盛り上がる

(写真1)ネット通販会社の大セール「双十一」、11月11日が最も盛り上がる

高機能、4G対応、割安の小米4c、価格は1,500元以下!

この「双十一」に京東集団が運営している京東商城(JDドットコム)で中国メーカーの小米4cを1,499元(約3万円)で購入。中国では現在、1,500元前後のスマートフォンは中価格帯にあたり、もっともコストパフォーマンスが良いといわれている。2015年10月に発売されたばかりの小米4cは、お手軽な価格であるものの性能の高さには驚かされる。不満な点がないと言ってもよいかもしれない。

小米4cの内臓メモリは3GB、保存メモリ(ハードディスクに相当)は32GB、内臓カメラは1,300万画素数、ダブルSIMカード仕様(2枚挿入可能)、4G対応(通信)となっており、スペック(仕様)だけ見ると2015年9月に発売されたiPhone6s(約4,600元)にも劣らない。ちなみに、いまのところ小米4cは日本国内で販売されていない。日本のAmazon(アマゾン)では1世代前の小米4が4.5万円(約2,300元)で並行輸入品として販売されている。

(写真2)2015年10月に発売された小米4c、左上には「mi」マーク

(写真2)2015年10月に発売された小米4c、左上には「mi」マーク

小米(Xiaomi)とは?
小米(Xiaomi)は、2010年4月に設立されたスマートフォン製品に注力する会社。正式名称は北京小米科技有限責任会社。北京市に本社を置く。小米のスマートフォン販売台数は、719万台(2012年)、1,870万台(2013年)、6,112万台(2014年)と急成長している。従業員数は約7000人。創業者は雷軍(1969年生まれ)。

2.中国スマホ、小米4cの実力は?

操作性、カメラなど使用していて問題を感じない高スペック!

京東商城(JDドットコム)で1,499元(約3万円)で購入した小米4cは、発注した次の日に自宅に到着。届いた袋をあけると、オレンジ色の箱のなかに小米4cの機体がおさまっている。とくに難しい説明書がついているわけでもない。箱のなかには、スマートフォン本機、充電器くらいしか入っていない。

これまでは昨年6月に購入した聯想(レノボ)のスマートフォンを使用していたが、タッチパネルの反応などに不満があった。新しい小米4cをタッチしてみると、スマートフォンの反応が以前の聯想(レノボ)よりも数倍はやくなったような気がする。小米4cの保存メモリは32GBもあるため、大量に写真を撮影しても容量がいっぱいになることは当面ないだろう。

(写真3)新しく購入した小米4c、発注した翌日に配送された

(写真3)新しく購入した小米4c、発注した翌日に配送された

ダブルSIMカード仕様の小米4c!日本でも利用可能

小米4cはダブルSIMカード仕様になっている。日本ではあまり馴染みがないかもしれないが、2つのSIMカードを挿入して利用することができる。たとえば、中国移動(チャイナモバイル)のSIMカードとソフトバンクのSIMカードの2枚を挿入し、中国でも日本でも小米4cだけで日本と中国の両方で利用することも可能だ。

じつは小米4(小米4cではない)までは中国移動(チャイナモバイル)、中国電信(チャイナテレコム)、中国聯通(チャイナユニコム)の中国通信大手3社ごとに本機が製造されるケースが一般的だった。いわゆる通信キャリア向けの専用端末という仕様で、ほかの通信キャリアのSIMカードは利用できない。小米4cからは通信大手3社どこでも対応できる仕様設計になっている。日本のドコモ、ソフトバンク、auはもちろん、格安SIMも利用可能だ。

(写真4)小米4cはダブルSIMカード仕様、SIMカードのサイズはマイクロSIM

(写真4)小米4cはダブルSIMカード仕様、SIMカードのサイズはマイクロSIM

中国のモバイル通信規格の違いは?
中国のモバイル通信規格は、4GではTDD-LTE(中国移動)とFDD-LTE(中国電信、中国聯通)、3GではTD-SCDMA(中国移動)とEVDO(中国電信)とWCDMA(中国聯通)、2GではGSM(中国移動、中国聯通)とCDMA(中国電信)と分かれている。これらのモバイル通信規格の違いにより、日本の機器に中国のSIMカードを挿入しても利用できない、という状況が発生する。

充電口は「マイクロUSB」ではなく「USB Type-C」!

小米4cの充電口はマイクロUSBではなく、USB Type-Cというものだ。当然、小米4cにマイクロUSBをそのまま差し込むことはできない。コネクタの形状が異なるからだ。USB Type-Cはいわゆる「USB3.1」という規格で、2013年8月に新しく出てきたもの。

これからはマイクロUSBから徐々にUSB Type-Cに変わっていく見込みだ。当面はUSB Type-Cの普及に時間がかかるので、マイクロUSBと混在した状況が続くだろう。

いまのところはマイクロUSBがスタンダードであるため、だれかにUSB Type-Cの充電器を借りようと思っても持っていないケースが発生するかもしれない。この点には注意が必要だ。

(写真5)上下の違いがないUSB Type-C(コネクタ)、小米4cから導入されている

(写真5)上下の違いがないUSB Type-C(コネクタ)、小米4cから導入されている

小米4cで撮影した写真、1300万画素の高画質!

小米4cのセールスポイントのひとつはカメラ機能。1300万画素と高機能で、キヤノンなどのコンパクトデジタルカメラにも負けていない。また、カメラの撮影モードもたくさん標準搭載されているので、さまざまな写真を撮影することができる。

小米4cのカメラ機能(高精度、高画質)を支えているソニー製のCMOSイメージセンサー。このソニーのCMOSイメージセンサー以外にも、小米4cにはたくさんの日系部品メーカーの製品が搭載されている。

(写真6)小米4cで撮影した写真、コンパクトカメラに負けない画質

(写真6)小米4cで撮影した写真、コンパクトカメラに負けない画質

中国でも日本でもスマートフォンの代表格はiPhoneシリーズ。iPhoneの品質は抜群に高いものの、価格も驚くほど高い。中国では小米(Xiaomi)だけでなく、華為(Huawei)、VIVO、OPPO、魅族などの中国メーカーのスマートフォンの機能・性能は高くなっている。

なにより、iPhoneの価格とくらべると、割安感のある中国メーカーのスマートフォンは魅力的に見えてしまう。スマートフォンの技術革新も早いため、安価な中国メーカーのスマートフォンを1年~1年半のスパンで買い替えていくという選択肢もあるのではないか。(了)

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