中国の生活、ビジネスに役立つ情報を発信するサイト

無錫市の新地假日広場、日本料理店や日式クラブがあつまる!

中国の地方都市のなかで日本人の長期滞在者が多い無錫市。無錫市の長期滞在者は2,000人を超える。日本人の多い無錫市では、新地假日広場という日本料理屋や日式クラブがあつまる日本人街がある。中国の地方都市ではめずらしい規模だ。

1.無錫市内の日本人街

無錫新地假日広場、無錫在住日本人の憩いの場所!

観光都市としても有名な無錫市には、中国のなかでも多くの日本人が長期滞在している。2013年10月の無錫市に長期滞在する日本人数は2,310人。無錫市に住む日本人にとって、生活の基盤となる場所は新地假日広場だ。新地假日広場には、たくさんの日本料理店や日式クラブ(カラオケ)があつまっている。いわば、無錫市の日本人街。

中国のほかの地方都市にある日本人街とくらべて、新地假日広場の規模は驚くほど大きい。新地假日広場のなかには、日本人向けのお店以外もあわせると、ぜんぶで100店舗以上のお店が入居しているのではないだろうか。中国の地方都市で、ここまで大規模な外国人向けの商業施設はめずらしい。

(写真1)夜にはネオンがきらめく新地假日広場(江蘇省・無錫市)

(写真1)夜にはネオンがきらめく新地假日広場(江蘇省・無錫市)

無錫市(むしゃくし)
無錫市(むしゃくし)は、蘇州市と常州市のあいだに位置する江蘇省の都市。総人口は650万人。1978年からスタートした改革開放政策により、無錫市は外資企業への誘致に力をいれ、多くの日系企業を誘致。ここ数年は韓国企業の進出が多く、韓国料理店が多い。無錫韓国人学校も設立されている。

2.無錫新地假日広場のようす

迷路のような広場、たくさんの料理店でにぎわう!

新地假日広場のなかは迷路といっても過言ではない。はじめて訪れた人は、自分がいまどの辺りにいるか、どの方角に歩いているか、わからないはずだ。新地假日広場は円の形をしていて、広場内にはいると外の様子が見えない施設設計になっているからだ。新地假日広場のなかは自動車は通行できず、歩行者専用の広場になっている。この広場(敷地)のなかに、ぎっしりとお店が軒をつらねている。

この広場の外国人顧客の集客力はかなり高い。新地假日広場を歩いていて、ほとんど空きテナントをみかけることはない。新地假日広場には、料理店だけでなく、マッサージ屋、日式クラブ(カラオケ)など多く、小売り店はそれほど多くないのが特徴だ。

(写真2)新地假日広場のなか、迷路のような路地で中に入ると方角がわからない

(写真2)新地假日広場のなか、迷路のような路地で中に入ると方角がわからない

増える韓国人、お店も韓国人向けが増加傾向!

新地假日広場を歩いていて目にはいるのは日本人向けのお店だけではない。驚くほど多いのが韓国人向けのお店。韓国語(ハングル)で書かれた看板が目立つ。ここ数年、日本人向けのお店は撤退すると、かわりに韓国料理屋が入居するケースが多いようだ。

たしかに、新地假日広場の近くで宿泊した莫泰酒店(MOTEL168)でも韓国人の宿泊者が多かった。飲食した日本料理店の店員(中国人)に聞いてみると、韓国の大手企業が無錫に大きな工場をつくり、韓国系の関連部品メーカーなども進出しているという。韓国の半導体大手であるSKハイニックス(SK hynix)が2004年に無錫市に進出し、すでに85億ドル(約9,000億円)も投資している。無錫市には韓国人学校も設立されている。

(写真3)目立つ韓国語の看板、増える韓国人滞在者(新地假日広場)

(写真3)目立つ韓国語の看板、増える韓国人滞在者(新地假日広場)

3.無錫新地假日広場のお好み焼き屋

お好み焼き専門店の末広、日本人好みの味!

新地假日広場で訪れたのは、お好み焼き専門店の末広。日本人滞在者が多い中国の都市では、ほかのお店と差別化するために、ラーメン専門店や焼き肉、お好み焼きなど、日本料理のなかでも得意料理を全面に打ち出すケースが少なくない。

(写真4)新地假日広場にあるお好み焼き専門店の末広(江蘇省・無錫市)

(写真4)新地假日広場にあるお好み焼き専門店の末広(江蘇省・無錫市)

リーズナブルなお値段、日本料理店は地方都市価格!

末広の料理のお値段はリーズナブル。1品あたり15元~35元(約300円~700円)くらい。経済大都市である北京、上海、広州、深センでは、この1.5倍くらいの値段がすることも少なくない。

(写真5)新地假日広場にある末広のメニュー、料理の写真があって選びやすい

(写真5)新地假日広場にある末広のメニュー、料理の写真があって選びやすい

お好み焼き屋のハンバーグセット!

お好み焼き専門店で注文したのは、おろしハンバーグとご飯。中国の地方都市に出店しているラーメン専門店やお好み焼き専門店では、一般的なほかの日本料理も提供していることが少なくない。

中国人のお客さんのことを考えると、専門料理以外に一般的な日本料理メニューも用意しておいたほうがいいのだろう。日本人顧客には、行きつけのお店として、できるかぎり毎日通ってほしいはずだ。すくないメニューでは毎日通ってもらうのは難しい。中国人顧客は、お好み焼きだけを食べるのではなく、日本料理を食べにくる。なるべくメニューは多いほうがいいようだ。

(写真6)新地假日広場の末広で持ち帰ったハンバーグとご飯(江蘇省・無錫市)

(写真6)新地假日広場の末広で持ち帰ったハンバーグとご飯(江蘇省・無錫市)

無錫市に日系企業関連のビジネスで訪れた人は、かならず新地假日広場を訪れているはずだ。中国の地方都市で、ここまで大規模な日本人街を見ることはめずらしい。

これだけ日本人向けの料理店が集まると競争もはげしく、その結果として提供される料理はどのお店も美味しい。中国の地方都市のなかで、もっとも日本料理店の競争がはげしい場所といっても過言ではないかもしれない。(了)

top of page