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南京市の中山陵(ちゅうざんりょう)、観光地となった孫文の墓!

中国・南京市にある中山陵(ちゅうざんりょう)。辛亥革命により中華民国を建国したい孫文の広大なお墓(陵墓)が中山陵だ。この中山陵は見晴らしのよい紫金山の小高いところにあり、南京市を代表する観光スポットのひとつになっている。

1.江蘇省・南京市の中山陵(ちゅうざいんりょう)

観光名所となった孫文(孫中山)の陵墓!

中国の南京市(江蘇省)には中華民国の初代臨時大統領だった孫文(そん・ぶん)のお墓である中山陵(ちゅうざんりょう)がある。中山陵は南京を代表する観光名所のひとつになっている。日本では孫文の名前で憶えられているものの、中国本土では本人が好んだ「孫中山」という名前のほうが認知度が高い。

孫文(孫中山)は中国(中華人民共和国)と台湾(中華民国)の両方から尊敬されている数少ない中国近現代史のなかの人物。1925年3月12日に北京(当時は北平)で亡くなった。孫文の遺言により、本人の遺体を臨時政府発祥の地である南京に埋葬するため、1926年~1929年のあいだに広大な中山陵がつくられた。いまでは中国各地から南京に訪れた観光客たちが中山陵を訪れている。

(写真1)中山陵の頂上付近の様子、たくさんの観光客が訪れる(江蘇省・南京)

(写真1)中山陵の頂上付近の様子、たくさんの観光客が訪れる(江蘇省・南京)

江蘇省の南京市とは?
南京市は、江蘇省の省都(県庁所在地に相当)。上海市から高速鉄道で約1時間15分の内陸側に位置する。南京市の総人口は821万人(2014年末)で、同じ江蘇省の蘇州市(1,060万人)よりも少ない。南京市には中山陵や夫子廟など観光スポットも多い。

2.観光名所の中山陵のようす

月曜日は休み、中山陵の入場料は無料!

この中山陵の入場料は無料。毎週月曜日は休み。この中山陵は紫金山(しきんざん、鐘山とも呼ばれる)という海抜448mの小さな山のなかにあり、頂上付近まではゆるやかな坂道を進んでいくことになる。

中山陵の入り口付近にあるバスターミナルまでバスや自動車で来ることができ、そこから中山陵の頂上まで徒歩40分くらいかかる。どうしても徒歩の時間を減らしたい人は、電動バッテリーカーが有料で走っているので利用するとよい。

(写真2)中山陵の入り口、ここから頂上まで徒歩40分くらいかかる

(写真2)中山陵の入り口、ここから頂上まで徒歩40分くらいかかる

整備されている中山陵に向かう道

中山陵に向かう道はきれいに舗装されている。紫金山という小さな山の上に中山陵はあるものの、とてもゆるやかな坂道で年配の人でも問題はないだろう。

(写真3)中山陵の頂上に向かう道、きれいに舗装されて歩きやすい

(写真3)中山陵の頂上に向かう道、きれいに舗装されて歩きやすい

中山陵の真ん前にはケンタッキー・フライドチキン(肯徳基)も!

中山陵のなかにはケンタッキー・フライドチキン(肯徳基)も出店している。街中のケンタッキーよりも少し割高であるものの、ソフトクリームは1つ5元(約100円)で販売されている。このケンタッキー以外にもたくさんお店が出ているが、飲食店はそれほど多くない。お土産屋さんが中心だ。

(写真4)中山陵の雰囲気を壊さないようなKFCの店舗デザイン(江蘇省・南京)

(写真4)中山陵の雰囲気を壊さないようなKFCの店舗デザイン(江蘇省・南京)

中山陵の頂上までは険しい階段が・・・

この頂上まで全部で392段の階段をあがるのが大変だ。ただ、中山陵の魅力は何といっても頂上付近からの景色。足の悪い人以外は是非とも上ってほしい。

(写真5)中山陵の頂上を下から見た様子、険しい階段に苦労する

(写真5)中山陵の頂上を下から見た様子、険しい階段に苦労する

日本人にとっては歴史教科書で学ぶ南京事件(中国では南京大虐殺)の印象もあり、南京に観光で訪れる人はそれほど多くない。ただし、南京市は上海市から高速鉄道(中国版の新幹線)で約1時間15分とアクセスがしやすい。南京市内は歴史があふれる街並みで観光名所も多く、訪れて後悔しない中国の都市のひとつ。(了)

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