日本株、外国人投資家、そして時価総額の関係はどうなっている?
あなたは日本の株式時価総額がどのくらいの規模か知っているだろうか?日経平均株価をニュースで見かけることは多いものの、株式時価総額を見ることは少ない。株式時価総額と日経平均株価はどんな関係なのか?
1.株式時価総額をならべてみる
ニュースで日経平均株価は目にすることは多いけれど、なかなか株式時価総額を見ることはない。あなたはザックリとした日本の株式時価総額を知っているだろうか?東京証券取引所1部・2部、マザーズ、JASDAQの株式時価総額を合計すると、2013年12月末時点で478兆円だった。
- 日経平均株価とは?
- 日経平均株価とは、東京証券取引所第1部(東証1部)に上場している中から225銘柄をピックアップし、ダウ平均株価の方式をもとにして計算された指数。日本経済新聞社が銘柄を選定して公表している。
この478兆円って、はたして大きいのか小さいのか?2004年から並べて見てみると、この規模をどのように考えるか少し見えてくる。2004年から2013年までの10年間、256兆円~550兆円の幅を動いている。この期間の株式時価総額の振れ幅のなかでみると、478兆円(2013年12月)はけっこう大きい。
2.株式時価総額と日経平均株価ってどんな関係?
株式時価総額と日経平均株価の関係が語られることはあまり多くない。ニュースでは毎日、日経平均株価の終値(おわりね)を報道しているものの、株式時価総額について触れることはほぼない。
株式市場にお金が入ってきて、株式時価総額が増えると、日経平均株価は上がる。これはスゴく当然のこと。日経平均株価というのは、東証1部の上場会社から225銘柄という一部の株価を取りだして、株式市場の相場状況を表しているからだ。
たとえば、2004年12月末の株式時価総額と日経平均株価を100という基準にして、2013年までの変動を数値化してみた。これをみると、2008年の株式時価総額が78%のとき、日経平均株価は77%となっている。株式時価総額と日経平均株価は同じトレンドで動き、その変動比率もあまり変わらないことがわかる。
過去をふり返ってみると、株式時価総額の過去最高は1989年の590兆円だった(日本証券業協会より)。1989年12月29日の日経平均株価は、過去最高の3万8915円を記録した。残念ながら12月29日時点の時価総額がみつからなかった(611兆円というネットの投稿記事は多いが、公式な発表データは見つからなかった)。
3.国内投資家と海外投資家をわけて株式時価総額をみる
日本の株式市場において、だれが投資しているのか?日本の国内投資家と海外投資家にわけて、株式保有残高をならべてみた。
2013年の海外投資家の保有残高は147兆円で、この10年間の過去最高だった2006年の149兆円にほぼ並んだ。日本の株式市場を大きな視点でみると、国内投資家は株式をまだまだ購入するとみるか、海外投資家が売り逃げてしまうのか(そうすると日経平均株価は当然下がる)。
株式投資の細かいテクニック的なことは別にして、株式時価総額が256兆円(2011年)の時に株式投資をするか、478兆円(2013年)にするか。「長期投資」で考えると、どちらの方が株価上昇の余地が大きいか明らかである。(了)