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中国で銀行口座の開設、パスポートだけで良いのか?

日本ではマネーロンダリングなどを規制する犯罪収益移転防止法などにより、外国人が銀行口座を開設することは、以前よりきびしくなっている。中国で日本人が銀行口座を開設するのは、パスポートだけで開設できるのだろうか?

1.日本で外国人の銀行口座の開設はハードルが高い?

日本はいろいろ条件がおおい

日本では2012年7月9日に外国人登録制度が廃止され、短期滞在の外国人は銀行口座の開設がむずかしくなっている。大手メガバンクは公式ホームページ上で口座開設の条件について、身分証明書(免許証など)にくわえて住所確認の書類(住民票、公共料金の領収書、納税証明書など)を要求している。とくに外国人という区分での口座開設条件は、公式ホームページ上では説明されていない。

日本にある新生銀行は外国人の口座開設について、「在留期間が短期滞在の場合は口座開設できない、在留カード・外国人登録証明書の在留期間は1年以上であること」と明記している。

2.中国で日本人が銀行口座開設するには?

コールセンターに確認

中国では銀行口座の開設にはパスポートだけで問題ないのだろうか?中国人民銀行の規定(2003年9月施行)によると、外国人が銀行口座を開設するばあい、パスポートは必須と記載されている(第22条5項)。

念のため、主要な銀行のコールセンターに必要な書類を電話で確認したところ、次のとおり(2014年6月25日確認)。実際に銀行口座を開設するばあいは、かならず開設予定の営業所(支店)に必要な書類を確認することをおススメする。

銀行名 確認した電話番号 必要なもの
中国銀行 95566 パスポート、居留許可証(1年以上)
中国工商銀行 95588 パスポート
中国建設銀行 95533 パスポート
招商銀行 95555 パスポート、(その他)

(出所)2014年6月25日に各銀行のコールセンターに電話して確認した結果

銀行ごとに少しちがう

中国銀行の男性オペレーターによると、外国人の口座開設には1年以上の居留許可証が必要になる。1年以内の観光ビザ(観光査証)で開設できないか質問したところ、かならず1年以上の居留許可証が必要とのこと。

中国工商銀行と中国建設銀行の女性オペレーターによると、パスポートのみで開設できるとの回答。

招商銀行の女性オペレーターは、パスポートは最低限必要になると説明。各営業所によっては、パスポート以外の書類も要求されるという。銀行口座を開設するばあいは、開設予定の営業所にまえもって確認するよう指摘があった。なお、上海市内の招商銀行の某営業所に電話して確認したところ、必要な書類は「パスポート」のみだった。

(写真1)中国銀行、個室のATMの中から鍵を閉めることができる

(写真1)中国銀行、個室のATMの中から鍵を閉めることができる

3.中国での銀行口座の開設を調べて

中国の銀行の公式ホームページに必要な書類は書いていない

各銀行のコールセンターに電話する前に、各銀行の公式ホームページを確認したところ、銀行口座の開設を詳しく解説している銀行はみあたらなかった。

招商銀行の公式ホームページで必要な書類が記載されているものの、「おススメの銀行カード」を解説しているところに、銀行口座の開設条件(最低限の預金残高など)として身分証明書をもって営業所にいくようにかいているだけ。

招商銀行の「一卡通」という銀行カードのページをよくみてみると、「このページはあくまでも参考、詳しい内容は営業所の規定にもとづく」と書かれている。

中国のインターネット上の掲示板には色々な情報が・・

中国のインターネット掲示板には、中国で外国人が銀行口座を開設することについて色々な意見が書かれている。中国のなかでも開設する銀行、地域、時期により、開設時に要求される条件や書類に違いが出ているかもしれない。

インターネット上には色々な意見があるものの、銀行口座を開設する予定の営業所に確認することが最も確実だ。なお、参考として、中国のインターネット掲示板に掲載されている主な意見を紹介しよう。

  • 有効なパスポートだけで開設できる。
  • 外国人居留許可証と就業証も必要。観光ビザでは開設できない。
  • 臨時宿泊登記書が必要になる。

外国人が日本で銀行口座を開設するのは大変だ!

中国で外国人が銀行口座を開設することを調べるなかで、日本の現状を確認した。外国人が日本で銀行口座を開設するのは、かなり開設のハードルは高い。下記は日本のインターネット上の掲示板より。

  • 日本は居住者しか銀行口座を開設できない。居住者の定義は日本に90日以上滞在していることであるが、銀行は半年以上すぎていないと開設させてくれないところが多い。
  • 日本の滞在期間が半年期間未満でも、日本の企業などに所属している場合は開設できる。
  • 銀行口座の開設には、身分証明書(在留カードなど)と住所確認資料(住民票など)が必要になる。

(了)

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