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上海市閔行区の莘庄(XinZhuang)、どのような街なのか?

上海市内に住む日本人のあいだでは、長寧区や徐匯区などはよく知られていますが、閔行区(びんこうく)はあまり知名度は高くありません。閔行区の中心地である莘庄は、空港や列車ターミナル駅にも近く、じつはとても便利な立地です。

1.上海市閔行区の莘庄

空港や列車の駅ターミナルのアクセスに便利な閔行区!

上海市には長寧区、徐匯区、静安区、浦東新区の大きく4つの地区に多くの日本人が生活しています。しかし、これらの地区の賃貸マンションの家賃はとても高く、2LDKの建築面積90㎡くらいの新しいマンションであれば最低でも1ヶ月7,000元(約14万円)くらいの家賃はするでしょう。

これらの地区よりも家賃相場が安くて交通のアクセスが便利なのは閔行区中心の莘庄(XinZhuang、シンジュアン)です。閔行区は中国語ではMinHang(ミンハン)と読み、日本語ではビンコウ(ク)と呼ばれています。この閔行区には上海虹橋国際空港の第2ターミナルがあります。この第2ターミナルは2010年3月から利用されている新しいターミナルです。いっぽう、昔からある古い第1ターミナルは長寧区にあります。

(写真1)上海市内を走っている上海メトロの莘庄駅、駅前には露天商が多い

(写真1)上海市内を走っている上海メトロの莘庄駅、駅前には露天商が多い

中国のマンションで用いられる建築面積とは?
建築面積とは、実際に利用できる部屋の面積に敷地内の共有スペース(配電室、共有廊下、エレベーターホールなど)の分配された面積です。中国の高層マンションでは建築面積の70%~80%が使用面積(部屋の面積)といわれています。

大村市(長崎県)と閔行区は古くからの友好都市!

この莘庄(閔行区)は上海のベッドタウンとして現在発展中です。この莘庄はもともと上海県とよばれる農村地域でしたが、少しずつ閔行区に移管され1993年に上海県は完全に閔行区に移管(合併)されました。長崎県にある大村市(人口:9万4千人)は、1984年から閔行区(当時は上海県)と友好都市として交流しています。

1987年には上海県が閔行区に移管されたため、大村市は正式に閔行区と友好都市として提携しています。ちなみに、大村市の人口は9.4万人に対して、上海市閔行区の人口は253万人もいます。

上海市閔行区とは?
上海市閔行区とは、上海虹橋国際空港の第2ターミナルのある上海市の行政区。閔行区の2014年末の総人口は253万人(上海市全体では2014年末で2,425万人)。閔行区には上海虹橋国際空港、上海虹橋駅(列車)があり、徐匯区にある上海南駅(列車)にも近く、上海から他都市へのアクセスに便利な立地。

2.閔行区の中心、莘庄(XinZhuang)の街の様子

莘庄駅前にはPARKSON(パークソン)

この莘庄(シンジュアン)の駅前にはPARKSON(中国語:百盛)という大型百貨店があります。このPARKSONはマレーシア資本の企業で、1994年と早い時期から中国市場に進出しています。現在、PARKSONは中国の37都市で合計57店舗を展開しています。PARKSONの事業形態は大型の商業施設を開設して、テナントを募集してレンタルする百貨店方式です。

(写真2)日本の百貨店に事業モデルが似ているPARKSON(百盛)(上海市閔行区)

(写真2)日本の百貨店に事業モデルが似ているPARKSON(百盛)(上海市閔行区)

中国人に大人気の凱徳龍之夢(閔行広場)

この上海メトロの莘庄駅から徒歩10分くらいのところに凱徳龍之夢閔行広場があります。この凱徳龍之夢閔行広場は、シンガポールに本社があるアジア最大規模の不動産企業である凱徳集団(Capitaland)が運営している大型商業施設です。凱徳龍之夢は、上海にある大型商業施設のなかでも成功しているショッピングモールのひとつです。

中国人が好む天井の高いモールで、たくさんの人気のアパレルショップからレストランまで営業されています。これまで高い経済成長が続いてきた上海ですが、現在、ショッピングモールは供給過剰になり、ほとんどテナントが入っていないゴーストタウンのような商業施設も少なくありません。そのなかで、圧倒的な集客力を持っているのが凱徳龍之夢です。

(写真3)上海で大人気の凱徳龍之夢閔行広場、商業施設の勝ち組(上海市閔行区)

(写真3)上海で大人気の凱徳龍之夢閔行広場、商業施設の勝ち組(上海市閔行区)

莘庄駅前はいまも開発中

もともと農村地域だった閔行区の莘庄(シンジュアン)。上海メトロの莘庄駅はいまでも開発中です。これからも高層マンションがますます建築されていくでしょう。上海市内では商業オフィスビルは買い手のつかない空きテナントが少なくありませんが、買い手のつかない新築分譲マンションはまったくない状況です。

いまのところ、上海市内の中心部に近いところでは、住宅マンションは建設すれば買い手のつく状況に変化はありません。

(写真4)上海メトロの莘庄駅前、大型クレーンで建設中(上海市閔行区)

(写真4)上海メトロの莘庄駅前、大型クレーンで建設中(上海市閔行区)

駅構内を行き交う人は少なくない

けっこう大きい上海メトロの莘庄駅。上海市の総人口は2,400万人を超えていて、現在も他の都市からの人口流入は絶えません。北京や上海などの大学に通っている大学生は、卒業後もそのまま北京や上海に残って生活したいと考えている人がほとんどのようです。

この莘庄は閔行区の中心地で、区政府の政府機関が置かれています。この莘庄は市内中心部へのアクセスが便利で、この周辺に住居を構える人も少なくありません。

(写真5)大きな通路の莘庄駅、上海メトロの1号線と5号線が走っている

(写真5)大きな通路の莘庄駅、上海メトロの1号線と5号線が走っている

上海市郊外の工業団地に通勤する人にとっては、子どもが日本人学校に通う場合は閔行区の莘庄周辺も居住地の候補になるでしょう。莘庄は長寧区の古北ほど賃貸マンションの家賃は高くなく、空港や列車(高速鉄道など)の利用も大変便利です。(了)

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