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上海と深センのスターバックス、微妙にいろいろ違う!

中国のスターバックスは地域によって商品や店舗システムが少し違いがある。調べてみると、そもそも上海市、江蘇省、浙江省で運営しているスターバックスと、広東省などの華南地区で運営しているスターバックスでは運営会社も違う。

1.中国のスターバックス

ショートサイズは裏メニュー?

上海市内のスターバックスではドリップコーヒーのショートサイズは裏メニューとして存在する。中国語でショートサイズは小杯よばれる。なぜ裏メニューかというと、店頭のメニューの一覧にのっていないからだ。

上海市内の店舗であっても新しい店員やアルバイト(中国語では兼職)の場合は、ショートサイズの存在を知らずに「当店ではトールサイズ(中杯)からになっています。トールサイズ(中杯)が最も小さなサイズです。」と言われることにも遭遇してしまう。

(写真1)クリスマスモードのスターバックス店内(深セン市羅湖区)

(写真1)クリスマスモードのスターバックス店内(深セン市羅湖区)

2.中国のスターバックスはひとつの会社ではない

広東省の深センでもショートサイズは存在する

上海市内だけでなく広東省のスターバックスもショートサイズはあるのだろうか?結論を先にいうと、深センのスターバックスでも存在する。深セン市内の数店舗でショートサイズのオーダー(注文)してみて、ショートサイズを手に入れていることができた。

ただし、外国人が少ない深セン市の宝安区にある2店舗では、ショートサイズは存在しないと注文を断られてしまった。連続して2店舗でショートサイズが存在しないならば深セン市のスターバックスにはショートサイズは存在しないのだろうか?じつは上海と深センにあるスターバックスでは運営会社が異なっている。

上海でスターバックスを運営しているのは「上海統一星巴克珈琲有限公司」。統一集団(台湾)、上海煙草集団(中国)、スターバックス(米国)の3社の合弁企業によって運営されている。

いっぽう、深センではもともとスターバックス(米国)と美心集団(香港)が合弁でスターバックスを運営していたが、2011年6月にスターバックスが美心集団の保有する30%の持ち分を買い取ったと報じられている。現在では華南地区(深セン含む)のスターバックスは米国本社の独資企業になっているかもしれない。

このような上海と深センの運営会社の違いがショートサイズまで影響しているというのは考え過ぎだろうか。

(写真2)香港の大手食品会社である美心集団のレストラン(香港)

(写真2)香港の大手食品会社である美心集団のレストラン(香港)

スタバのコールセンターに確認

深セン市の2店舗でショートサイズがなかったので、念のためスターバックスの星享卡(有料販売されているポイントカード)に記載されているコールセンター(400-820-6998)に電話して確認。

コールセンターの担当者によると、「商品のことがよくわかりません。1営業日以内にあらためて確認して連絡します。」との回答。すでに1ヶ月以上すぎているが、いまのところ電話はかかってきていない。

なんと羅湖区のスターバックスで発見!

華南地区ではショートサイズはないものと思っていたら、香港に近い羅湖区のスターバックスでショートサイズを発見。深セン市のスターバックスでもショートサイズの存在を確認できてひと安心。

(写真3)深セン市内で注文したショートサイズのドリップコーヒー

(写真3)深セン市内で注文したショートサイズのドリップコーヒー

深セン市内のスターバックスにはミルクがない

深セン市内のスターバックスで残念なことは、自分で追加できるミルクが設置されていないことも少なくない。ドリップコーヒーにミルクが必要な場合は、スタッフに声をかけて追加してもらわなければならない。もちろん無料。

(写真4)深セン市内のどのスターバックスでもミルクがない

(写真4)深セン市内のどのスターバックスでもミルクがない

3.上海と深センで異なるレシート

深センのスターバックスの領収書

深センのスターバックスではレシートを受け取ってから、正式な領収書(税務発票)を要求しなければならない。何も言わないと正式な領収書を渡してくれない。ちなみに、この正式な領収書は抽選付き。

銀色のスクラッチ部分を削って、当たりが出たら店舗で現金を受け取ることができる。正式な税務局の領収書を抽選付きにすることにより、消費者が積極的に領収書を受け取り、事業者側が売上高を過少申告しないようにする仕組みと言われている(小売店での領収書は税務局から入手時に税金を納税している)。

(写真5)レシート(右)と税務発票(左)、何も言わないとレシートのみ

(写真5)レシート(右)と税務発票(左)、何も言わないとレシートのみ

上海のスターバックスではレシート=領収書(税務発票)になっている。

(写真6)上海のスターバックスの領収書(レシート)

(写真6)上海のスターバックスの領収書(レシート)

上海と深センでは販売されている飲料の価格は同じ。店内の食べ物メニューは少し違い、深センの店舗のほうが種類が充実している。(了)

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