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上海の分譲マンション、頭金は何パーセント必要なのか?

中国では頭金ゼロで分譲マンションを購入することはできません。日本では将来の収入の安定性など問題がなければ、すべて住宅ローンでも購入は可能です。いったい中国ではどのくらいの頭金があれば購入することができるのでしょうか。

1.中国の分譲マンション

頭金ゼロでは購入できない

中国で分譲マンションを購入するとき、日本のように頭金ゼロで購入することはできない。少なくとも購入金額の20%以上の頭金(中国語では首付款)が必要になる。2つ目の不動産であれば、その購入金額の60%以上の頭金が求められている。

中国の都市部を中心に住宅価格の高騰しており、一定の頭金を設定して不動産の過熱した投機を抑制するために取られた政策対応です。しかしながら、最近では住宅価格が下落している地域もあります。

中国人民銀行は2014年11月の通知により、1軒目の住宅ローンを完済していれば30%の頭金で2軒目の住宅を購入してもよいという緩和政策に方向転換しています。これまでの60%以上という2軒目の頭金からは、ずいぶん緩和された対応がはじまっています。

2.住宅ローンの方法

商業銀行からの借入

中国の商業銀行(都市銀行などの民間銀行)から住宅ローンを借りる場合、購入金額の30%以上の頭金の支払いが求められているのが現状です。現在の規定で定められている20%よりも高い頭金が求められています。

住宅積立金による借入

中国の商業銀行から住宅ローンを借り入れる以外に、中国では住宅積立金という制度をつかって住宅ローンを借りることも可能です。この住宅積立金制度は、日本で言えば財形住宅貯蓄(住宅を購入に利用できる積立預金)のようなものです。

財形住宅貯蓄とは?
財形住宅貯蓄は、正式には勤労者財産形成住宅貯蓄制度という。持ち家(マイホーム)取得を推進するための優遇制度。この制度を利用した貯蓄は、積立元本550万円までは発生した利息(金利)に税金はかからない。住宅以外に利用すると、引き出し時に課税される。

この住宅積立金制度を使い、購入する住宅の建築面積が90㎡以下であれば頭金は20%以上で住宅ローンを組むことができます。住宅が90㎡超であれば頭金は30%以上必要になります。

建築面積あとは?
建築面積とは、実際に利用できる部屋の面積に敷地内の共有スペース(配電室、共有廊下、エレベーターホールなど)の分配された面積です。中国の高層マンションでは建築面積の70%~80%が使用面積(部屋の面積)といわれています。 日本の専有面積とは定義が異なるのが注意が必要です。

住宅積立金制度を利用した住宅ローン金利は、商業銀行の金利(6.55%)よりも低く、4.5%(5年以上の借入)になっています。住宅購入時に住宅積立金制度の借入金を利用できる人は、借入金利の有利なこの制度の利用を優先して検討します。(了)

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