広州市白雲区の新市墟のコストパフォーマンスの高いホテル

広州市白雲区には新市墟と呼ばれる繁華街がある。広州市で生活する日本人にもあまり知られていない場所。その新市墟にコストパフォーマンスが高い城市便捷酒店（CCINN）が展開している。これから伸びてきそうなイチオシの格安ホテル。

１．広州市白雲区の格安ホテル

城市便捷酒店というおススメチェーン

広東省の省都である広州市はアパレル（衣類）、靴、時計、小物雑貨などの卸売市場で有名な都市。この広州市の有名な繁華街として、北京路商業歩行街（越秀区）、上下九歩行路（茘湾区）という歩行者天国がある。広州を訪れる中国人旅行客の観光スポットであり、ほかの地域から出稼ぎ労働に来ている若者にとっては休日に街歩きするスポットとして有名なところ。

広東省の広州市とは？

広州市は広東省の省都（県庁所在地に相当）。総人口は1,293万人（2013年末）。総面積は7,434k㎡。毎年春と秋には中国進出口商品交易会（広州交易会）と呼ばれる中国最大の見本市（展示会）が行われている。

この２つの歩行者天国のほかに、広州で生活する日本人のあいだではあまり知られていない新市墟（白雲区）と呼ばれる巨大な繁華街もある。その新市墟にある格安でレベルの高いホテルを発見。格安ホテルを展開している城市便捷酒店。

城市便捷酒店（CCINN）とは？

城市便捷酒店（CCINN）は、東呈酒店集団（2006年設立）というホテルグループが全国で展開しているフランチャイズ方式の格安ホテル。宿泊料金は150元～220元（約3,000円～4,400円）。広州、深セン中心に全国展開を進めている。

格安ホテルチェーンのなかでコストパフォーマンスが高い？！

この白雲区の新市新街にある城市便捷酒店は１泊あたり209元（約4,180円）。このホテルグループのシルバー会員以上になると、無料でバイキング形式の朝食もついてくる。このホテルのシルバー会員になるには38元（約760円）の加入料金が必要。会員になることでチェックアウト時間も14時まで延長される。

宿泊時に朝食が毎回無料になるシルバー会員がたった38元（約760円）というのは、ほかの格安ホテルグループの会員加入料金よりも大幅に安い。全季酒店や漢庭酒店を展開する華住酒店集団（グループ）の場合は、朝食付きのゴールド会員は198元（約3,960円）の加入料金が必要とされる（朝食付きではないシルバー会員からのグレードアップは159元）。

漢庭酒店とは？

漢庭酒店は、華住酒店集団（グループ）に属する格安ホテルチェーン。2014年９月末時点で1,547店舗。華住酒店集団は2005年設立。創業者の季琦は、１回目の起業で旅行予約サイトの携程旅行網を創業。じつは同業の大手格安ホテルチェーンの如家快捷酒店も季琦が２回目の起業として創業している。漢庭酒店は季琦にとって３度目の起業。

２．城市便捷酒店の部屋のなかは？

中国の格安ホテルもレベル向上中

中国の格安ホテルは、中国語では快捷酒店とよばれている。このような格安ホテルの宿泊料金はだいたい150元～250元（約3,000円～5,000円）。基本的に朝食はついていない。

無線LAN（WiFi）の利用は無料！

ここ数年で格安ホテルのサービスや部屋のクオリティは向上している。日本のビジネスホテルよりも快適かもしれない。ホテルの室内では無線LAN（WiFi）は無料で利用できることはもちろん、携帯電話（スマートフォン）などの充電器などの貸出をしてくれるところも少なくない。中国のホテルでは、無線LAN（WiFi）の利用無料はもはや当然のサービスとなっている。

とくに洗面所やシャワー室は清潔！

この城市便捷酒店は、上海、広州、深センなどで多店舗展開しているが、部屋のクオリティはかなり統一されている。中国の大手格安ホテルチェーンである７天連鎖酒店や漢庭酒店などでは十分に室内のハード面の統一ができていない。そのため、同じ都市にあるホテルであってもハード面や立地により、大きく宿泊料に差をつけている場合も見られる。

七天連鎖酒店（7DaysInn）とは？

七天連鎖酒店（7DaysInn）は、鉑涛集団（2005年設立）が中国で展開する格安ホテル。中国本土で300都市、3,000店舗を展開。ホテル会員の登録数は8,000万人を超えている。2009年11月にニューヨーク証券取引所に上場（2013年にMBOで非公開化）。創業者の鄭南雁は1968年生まれ、広東省スワトウ出身。

中国で過熱している格安ホテルのシェア争い。すでに主要都市に出店ずみの大手チェーンホテルにくらべて、まだまだ全国展開が遅れている城市便捷酒店。消費者としては早く華東地域（上海、蘇州、杭州など）にも多店舗展開してほしい。（了）