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深セン空港、遠い搭乗ゲート!バッテリーカー移動も選択のうち!

深セン空港は中国の空港のなかで、もっとも歩いて搭乗ゲートまで移動しなければならない空港のひとつ。残念ながらターミナルビル内を移動するためのシャトル電車はない。その代わりとなるのは搭乗ゲートまで案内するバッテリーカーだ。

1.深セン宝安国際空港の広いターミナル

2013年11月オープンの新しい空港ターミナル!

深セン宝安国際空港(深セン空港)は2013年11月28日、T3ターミナルという新しい空港ターミナルビルをオープンしている。新しい空港ターミナルというと、従来の空港に隣接するところに増設したというイメージをうけてしまうが、実際はかなり離れた場所にまるまる空港ターミナルビルを作っている。

2013年11月のT3ターミナルのオープンと同時に、1991年から利用されてきた旧深セン空港のA号(T1)、B号(T2)ターミナルの利用は停止されている。以前まで利用されていた旧深セン空港から新T3ターミナルまでは徒歩で移動できる距離ではないので空港利用時は注意が必要だ。

深セン宝安国際空港
深セン宝安国際空港は、1991年にオープンした国際空港。2013年12月の新しいT3ターミナルがオープンし、従来のターミナルビルは閉鎖されている。2014年度の旅客数は3,627万人で、北京(8,612万人)、広州(5,478万人)、上海・浦東(5,168万人)、上海・虹橋(3,797万人)、成都(3,767万人)に次ぐ6番目の規模。2025年には5,200万人規模を想定している。

もっとも遠い搭乗ゲートまで徒歩10分も!

深セン空港の新しいT3ターミナルのデザインは、「飛魚(トビウオ)」がイメージされている。なかなか斬新なデザインで評判は上々だ。ただ、新しいT3ターミナルは45.1万㎡の広さがあり、以前のA号(T1)、B号(T2)の2つのターミナルをあわせた面積の2倍以上の広さと公表されている。そのため、もっとも遠い搭乗ゲートまでは徒歩10分近くかかり、予想外に移動に時間がかかってしまうのが大きな難点だ。公表値としては最も遠い搭乗ゲートまで1,080メートルとされるが、体感距離としてはそれ以上に遠い。

そのような深セン空港内の移動で活躍しているのは中国語で電瓶車と呼ばれるバッテリーカーだ。空港運営側としては、いろいろな空港で見られる「動く歩道(オートウォーク)」という水平のエスカレーターの歩行版も用意しており、基本的には空港内の移動に大きな問題はないというスタンスだ。

(写真1)深セン空港内の移動で活躍するバッテリーカー

(写真1)深セン空港内の移動で活躍するバッテリーカー

2.バッテリーカーのチケット購入

一台ごとではなく、一人10元の価格設定!

深セン空港内で有料で利用できるバッテリーカーは一人10元(約200円)。自分が利用する搭乗ゲートがかなり遠いところにあるなら、このバッテリーカーを利用しても損はないだろう。チケットを販売しているスタッフに、自分が利用する搭乗ゲートまでの距離がかなり遠いか聞いてみるとよいだろう。

(写真2)バッテリーカーは手荷物チェックを過ぎたところにある

(写真2)バッテリーカーは手荷物チェックを過ぎたところにある

バッテリーカーの乗り心地は悪くない!

バッテリーカーのチケットを購入して搭乗ゲートまで移動。搭乗ゲートの方向を考えて、ほかの乗客と乗り合わせて移動する。

(写真3)時間に余裕がない人はバッテリーカーを利用したほうがいい

(写真3)時間に余裕がない人はバッテリーカーを利用したほうがいい

中国の空港にはシャトル列車がほとんどない!

日本の成田、羽田、関西空港ではこれまで空港内でバッテリーカーを見た記憶はない。日本では空港利用者の歩く距離をできるだけ短くするため、空港ターミナル内にシャトル電車が運行されていることが多い。

これまで中国のいくつもの空港を見てきたなかで、空港内でシャトル電車が運行されているのは北京の首都空港のみ。深セン空港ではT4ターミナルという新しい空港ターミナルの建設が予定されており、巨大な空港ターミナルを建設するなら是非ともシャトル電車を設置してほしい。

(写真4)人件費の上昇とともにバッテリーカーの運賃も上昇するかもしれない

(写真4)人件費の上昇とともにバッテリーカーの運賃も上昇するかもしれない

深セン空港のT3ターミナルを歩いていると、搭乗ゲートまでに飲食店やギフト店が少なくない。あえて乗客にショッピングをしてもらうため、搭乗ゲートまでの長い距離を歩かせているということはないだろうか。(了)

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