中国のローカル不動産仲介会社、老舗の中原地産とは?
中国でアパートを探すとき、ほとんどの人は不動産仲介会社を利用されます。日本人の多い都市であれば日系の仲介会社もありますが、街を歩いているとローカルの不動産仲介会社をよく目にします。その最大手の中原地産とは?
1.中国のローカル不動産仲介会社
街のあちこちで見られる不動産仲介会社
中国の街を歩いているとコンビニによりも不動産仲介会社のほうが多い地区もすくなくありません。これは北京、上海、広州、深センなどの一線都市とよばれる政治や経済の中心都市だけでなく、二線都市、三線都市とよばれる地方都市でも同じ状況です。
- 一線都市とは?
- 一線都市とは、中国のなかで不動産価格や所得水準などの生活レベルや物価の高い大都市のことを言います。明確な定義はありません。中国語では「一線城市」と書きます。「第一財経週刊」という雑誌は2014年、19都市を指定しています。北京、上海、広州、深センなどは一線都市の代表。
中国の不動産仲介会社はアパートなどの賃貸だけでなく、不動産売買も積極的におこなっています。日本の不動産仲介会社と同じように中国でも店頭に物件情報がでていますが、仲介会社によってはすべて売買物件の情報というところもあります。
賃貸仲介会社の店頭に掲載されている物件はない!
中国の不動産仲介会社と実際にやり取りしてみるとわかりますが、店頭の物件はほとんどありません。中国は日本以上に物件の動きがはやく、店頭にでている物件はすでに売却ずみだったり、ほかの人に借り上げられています。あまりに動きがはやいこともあり、店頭に貼られた物件情報はそのままであることが多いです。
日本人としては「なぜ新しい物件に貼り替えないの?」と考えてしまいます。あまり物件情報をもっていないという理由もあると思いますが、手間がかかるというのも大きな理由でしょう。店頭の物件情報をみて訪問した人には、しっかりと別の物件をススメますので問題なさそうです。
大手の仲介会社はどのようなところがある?
中国の不動産仲介会社では、中原地産、21世紀不動産、漢宇地産、我愛我家、満堂紅などが有名です。これらのなかでも、1978年に設立された中原地産は中国国内どこでも店舗を見かけるほどです。中原地産は、「中原地産」というブランドだけでなく、子会社として「宝原地産」「利嘉閣地産」などの店名でも展開しています。
2.老舗の中原地産とは?
全国100都市以上で展開!
中原地産はじつは香港でスタートした企業です。現在では中国国内100都市以上で事業を展開しており、店舗はすでに2千店舗以上で、従業員は5万人を超えています。現在では台湾、シンガポールでも展開しています。
急成長中の我愛我家も及ばない
2000年にスタートした急成長中の我愛我家は1,500店舗で3万人の従業員をかかえていますが、それでも中原地産にはまだまだ及びません。中原地産は香港で成功した事業モデルで、90年代に中国本土に進出して、現在の不動産仲介事業の中心的な地位を築いてきました。
中国の大手の不動産仲介会社で働いている営業パーソンは、基本的に店舗の制服を着ています。日本人としては私服の(ちょっと怪しい服装の)営業パーソンよりか少し安心できるかもしれません。ただし、大手でもしっかり物件からサービスまで確認するようにしましょう。(了)