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中国で無線ルーターはTP-LINK、無名な会社の有名ブランド

中国でデジタル製品を見ていると、その近くで必ず販売されているTP-LINKというブランドの無線ルーター。家電量販店から大型スーパーのウォルマートでも販売されている。日本人の知らない無線ルーターのTP-LINKとはどのようなモノか?

1.中国で無線ルーターの買い替え

これまで利用してきたエレコム(ELECOM)の無線ルーター

上海に来てから3ヶ月間、これまで日本で購入したエレコム(ELECOM)のWRH-150BKという無線ルーターを使用していた。この無線ルーターはたった6cmと超小型。持ち運びに便利。台湾で生産されている。ちなみに、エレコムは大阪市中央区に本社を置くパソコン周辺機器メーカー。

この無線ルーターは、主に出張などでホテルに滞在する人を対象にしている。ホテルに有線LANはあるものの無線通信であるWiFi(ワイファイ)がない場合、有線LANをWiFiの電波に変換することができる。

(写真1)エレコム(ELECOM)のWRH-150BK(無線LANルーター)

(写真1)エレコム(ELECOM)のWRH-150BK(無線LANルーター)

約3ヶ月間ほど上海で利用してきて、このエレコム製品はとくに問題はない。ただ、この無線ルーターは室内で長期間にわたって利用することを意図して設計されておらず、複数台つないでいると機器本体が熱くなる。突然壊れると困るので、自宅での利用を目的に作られた据え置き式の無線ルーターに買い換えることに。

無線LANとは?
無線LANとは、無線通信を利用してデータの送受信をおこなうもの。現在はIEEE802.11シリーズと呼ばれる方式が普及している。有線LANをIEEE802.11シリーズの無線電波にするには無線LANルーターが必要になる。

商品分野によって得意分野が異なる中国のネット通販

中国で家電やデジタル製品を購入するなら、ネット通販サイトの京東商城(JD.com)がおススメ。中国人のあいだでも、京東商城が直販しているデジタル製品はかなり信頼できると評判になっている。購入後の製品コメント数をみても、他のネット通販サイトよりも圧倒的にコメント数が多い。

中国のなかでも、食料品や日用品に強い1号店(yhd.com)、書籍に強いアマゾン(Amazon)とネット通販会社によって得意分野は異なる。

(写真2)食料品や日用品を得意とする1号店(yhd.com)

(写真2)食料品や日用品を得意とする1号店(yhd.com)

ネット通販大手の1号店とは?
1号店は2008年7月にスタートしたネット通販サイト。中国最大の食料品ネットスーパーと言われている。創業者の于剛(ユ・ガン)は武漢大学、ペンシルベニア州立大学卒。1号店を創業する前にアマゾン、デル(DELL)に勤務。

2.中国で無線ルーターはTP-LINK

京東商城(JD.com)で購入した無線ルーター

中国ではどのメーカーの無線ルーターが良いのだろうか?中国で無線ルーターというと、とにかくTP-LINKというメーカーが有名だ。中国の家電量販店大手の国美や蘇寧で販売されているだけでなく、大型スーパーのウォルマート(Walmart)でもTP-LINKの無線ルーターは販売されている。中国でデジタル製品が販売されているところにいくと、必ず目にするブランドだ。

(写真3)京東商城で購入したTP-LINKの無線ルーター

(写真3)京東商城で購入したTP-LINKの無線ルーター

京東商城で購入したTP-LINKのTL-WR842N(300M)という無線ルーター。価格は89元(約1,500円)。簡単に設定できる。

(写真4)TP-LINKのTL-WR842N(300M)の無線ルーター

(写真4)TP-LINKのTL-WR842N(300M)の無線ルーター

3.日本でも販売されているTP-LINK製品

TP-LINKの無線ルーター

じつはTP-LINKは日本でも販売されている。日本のアマゾン(Amazon)を見ると、2,500円から3,000円くらいの製品が販売されている。ただ、日本人には馴染みがないメーカーだろう。

(写真5)日本のアマゾンでも販売されているTP-LINKの無線ルーター

(写真5)日本のアマゾンでも販売されているTP-LINKの無線ルーター

なぞの多いTP-LINKという会社

このTP-LINKという会社は一体どのような企業なのだろうか?TP-LINKを展開しているのは、深セン普聯技術有限公司という1996年に設立された中国企業。本社は広東省深セン市。従業員1万2千人。この会社に関する情報は少なく、TP-LINKというブランドの意味も公式ホームページでは開示されていない。

深セン市とは?
深セン市は1980年に経済特区として外資に開放された都市。福田区、羅湖区、南山区、宝安区、塩田区、竜崗区の6つの行政区、光明新区(旧宝安区)、竜華新区(旧宝安区)、坪山新区(旧竜崗区)、大鵬新区(旧竜崗区)の新しい4つの功能区にわかれている。総人口は1,055万人(2012年末)。

TP-LINKという名称の意味は、インターネット上の情報によると、ナンバー1のトップ(TOP)という意味のTP(托普TuoPu)、つなぐという意味のLINK。この2つをあわせてTP-LINKと名付けられたと言われている。

TP-LINKの創業者

TP-LINKの創業者は趙建軍(ジャオ・ジエンジュン)。TP-LINKの董事長である趙建軍は、中国の一流大学である合肥工業大学を1989年に卒業し、1992年に上海交通大学の大学院を卒業。中国の企業では珍しく、公式ホームページで創業者や経営幹部について紹介されていない。(了)

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