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中国ネット通販の淘宝(タオバオ)、洋服ダンスとソファー購入

中国のネット通販大手の淘宝(タオバオ)で洋服ダンスとソファーを購入。中国でもネット通販は実店舗より安いことが多い。しかし、大型家具はネット通販にマッチしていないことを自ら体験するとは・・・。

1.組立に4時間かかった洋服ダンス

タオバオで購入した洋服ダンス

中国のネット通販大手の淘宝(タオバオ)で購入した洋服ダンス。値段はたった340元(約5,600円、送料込み)。かなり安い。日本のニトリで販売されている組立式で最も安いロッカー(イーサン2 LO1860WH)は税別7,610円(税込7,990円)で、さらに送料500円が必要だ。

(写真1)配送された洋服ダンスの1式セット、50kgくらいある

(写真1)配送された洋服ダンスの1式セット、50kgくらいある

中国の組立式の家具は、値段は安いものの、組立てはけっこう大変だ。今回の組立では、上海宝山区にあるIKEA(イケア)で購入した電動ドライバーが大活躍。

この洋服ダンスには、ネジ穴を開ける部分に目印が付いているものの、ネジ穴自体は自分で開ける必要がある。電動ドライバーを使って、ネジを板に押し込まないと固定できない。

(写真2)重すぎて一人では組立て不可能な洋服ダンス

(写真2)重すぎて一人では組立て不可能な洋服ダンス

洋服ダンスの背板部分はベニヤ板を釘(くぎ)で打ち込む必要がある。自宅に金づちがないことに気づき、作業の途中に家の近所の金物屋にいって10元(約160円)で金づちを入手。

なぜ金づちと呼ぶのか?
物を打ちつけるものを「槌(つち)」といい、その先端が金属のものを「金槌(かなづち)」という。英語では「ハンマー(hammer)」という。トンカチとよく聞くものの、打ちつけた時の音からつくられた通称である。
(写真3)3時間くらいでここまで、とにかく重い・・・・

(写真3)3時間くらいでここまで、とにかく重い・・・・

大型家具もネット通販?

中国人の知人によると、大型の家具は基本的に淘宝(タオバオ)で購入しないほうが良い。実際に実物を見て、納得したモノを家具屋に組み立ててもらったほうが安心だという。

(写真4)取っ手がない完成した洋服ダンス

(写真4)取っ手がない完成した洋服ダンス

最後に取っ手をつけようとすると、取っ手の取付位置が足元近くに・・。左右の扉を反対につけてしまった。これから左右反対に据え付けた扉を外して、付けかえる気力はすでになかった。作業をスタートしてから、すでに4時間が経過。取っ手なしでも問題ないだろう・・・。

完成後、ハンガーにかけた洋服を掛けてみると入らない・・・。よく洋服ダンスの名称をみてみると、「お子様用の洋服ダンス」と記載が・・。

2.見た目は思っていたとおりのソファー、しかし・・

ソファーもタオバオで購入

このソファーも淘宝(タオバオ)で購入。価格は999元(約16,500円)。この999元(製品価格)では上海市内の物流センターまでしか配送してくれず、50元(約600円)の追加配送料を上乗せして、自宅のマンション1階まで配送してもらった。

(写真5)ソファーの組立は簡単、脚を付けるだけ

(写真5)ソファーの組立は簡単、脚を付けるだけ

中国ネット通販の淘宝(タオバオ)を利用して大型家具を購入するときに気をつけておくことは、どこまで配送してくれるか確認すること。いまのアパート(上海市内)にはエレベーターがあるため問題ないものの、階段のみの老房子(ラオファンズ)と呼ばれる古い住宅だったら、一人で部屋まで持ち運ぶのは難しい。

ちょっと硬い・・

このソファーは見た感じ悪くないものの、欠点は座る部分が硬すぎること。ネット通販のメリットは中間業者を少なくして安い価格で購入可能。一方で、デメリットは実物を手に取って確認できないこと。たくさんの人が同じような購入後の悩みを繰り返してきたはずだ。今回は良い勉強の機会と考えよう。

(写真6)見た目は良いが、座る部分が硬すぎて座り心地が悪い

(写真6)見た目は良いが、座る部分が硬すぎて座り心地が悪い

3.中国ネット通販の淘宝(タオバオ)って何?

淘宝(タオバオ)とは?

上海に来るまえの2014年4月、中国ECビジネスの支援を行っている株式会社ナセバナル(大阪府八尾市)が開催した「楽天市場の10倍売れる!海外ECサイトで売る方法を90分で学ぶセミナー」に参加。

ECビジネスとは?
ECビジネス(electronic commerce)とは、インターネットを通して商品やサービスを販売するビジネス。電子商取引とも呼ばれる。電子商取引は、企業同士の取引(B to B)、企業と消費者間の取引(B to C)、消費者同士の取引(C to C)の3つに分かれる。
(写真7)淘宝(タオバオ)のロゴ

(写真7)淘宝(タオバオ)のロゴ

日系企業の淘宝(タオバオ)進出を支援している同社代表取締役の橋谷亮治氏によると、中国ネット通販の淘宝(タオバオ)の2012年の流通総額は1兆元(日本円で約16兆円)。日本の楽天の流通総額が1.4兆円(2012年)であり、淘宝(タオバオ)は楽天の11倍の規模もある。4億人以上の会員がいる。

淘宝網(タオバオ)とは(株式会社ナセバナルより

日本のネット通販サイトと何が違う?

日本のネット通販サイトとの違いを一言でいうと、インターネットの向こう側に店員がいる点だ。阿里旺旺(アリ・ワンワン)というチャットソフトで、価格、品質、配送などについてリアルタイムに質問することができる。商品について質問すると、すぐに店員から反応がもどってくるのは驚きだ。

この阿里旺旺(アリ・ワンワン)を使って、値下げ交渉も可能。日本のネット通販では考えられないが、値下げ交渉をして、発注する画面でリアルタイムに価格を変更してくれる。このリアルタイムというところが、日本のアマゾン(Amazon)や楽天でのネットショッピングと大きく異る点だ。(了)

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