上海のIKEA(イケア)で見る生産国、中国産が多い?
IKEAの製品にはラベルに生産国が表示されています。上海市内のIKEAの商品をみていると、中国で製造されたものが少なくありません。IKEAが公式ホームページで公開している「中国産22%」と少しギャップを感じるのは気のせいでしょうか?
1.IKEA製品はどこで作られているのだろうか?
IKEA製品は世界50カ国で作られている?
日本のIKEAのホームページにある「よくある質問」によると、IKEAは世界50カ国の1,350以上のサプライヤーと取引をしているようです。さらに、「4. イケアの中国製品について知りたいのですが」という記載によると、IKEAが取り扱っている製品の22%が中国製と公表されています。
実際のところ、IKEAで販売されている製品の生産地はどこの国が多いのだろうか?上海の徐匯区にあるIKEAでランダムに製品の生産地を見てみると、中国産の製品はけっして少なくありません。中国の店舗だから中国産が多いのでしょうか?
2.上海徐匯区のIKEAで販売されている製品の生産国
OMSORGのシューキーパー
日本でたった99円で販売されている靴の形状を整えるためのOMSORGのシューキーパー。この生産国を見てみると、「中国浙江省」となっています。
IKEAで販売されているシューキーパーに限らず、ずっと革靴にシューキーパーを入れておくのは革靴にとってよくありません。長期間いれっぱなしにしていると、バネの力で靴底が剥がれてきます。革靴の形がくずれてなければ、あまり使わないほうがいいでしょう。
FIXAのスクリュードライバー
日本で4,999円で販売されているFIXAのスクリュードライバー。これも製品ラベルを見てみると、生産国は「中国浙江省」となっています。世界の工場といわれてきた中国なので、IKEA商品の多くもメイド・イン・チャイナが少なくありません。
IKEAで販売されている製品には詳しい製品紹介がついています。しっかり製品紹介のラベルを見る人は多くないかもしれませんが。メイド・イン・チャイナ(Made in China)と言っても、工場の品質管理も高くなっています。いまでは劣悪品というイメージはほとんどないのではないでしょう。
GARNITYRのふた付きボックス
アマゾンで2,100円で販売されているGARNITYRのふた付きボックス。この製品も「中国福建省」で生産されています。ちなみに日本ではアマゾンで2,100円で販売されていますが、中国のIKEAでは39.9元(約660円)で売られています。
イケアファミリーという会員カードを持っている人は、39.9元(約660円)で購入することができます。非会員は49元(約810円)と少し高くなってしまいます。イケアファミリーカードは無料で加入できます。中国のIKEAの店舗では加入当日から利用することができます。
LAGRAのスポットライト
LAGRAのスポットライトの生産国も「中国浙江省」。IKEA製品を一つ一つ見ていくと、とにかく中国で製造されている商品が多いことが目につきます。上海のIKEAではLAGRAのスポットライトは19.9元(約330円)で販売されています。
日本のIKEA製品の価格を調べるには、IKEAジャパンの公式ホームページか「IKEA通販価格比較.com」というサイトが便利です。
「IKEA通販価格比較.com」によると、日本のIKEAの店頭では513円で販売されているようです。IKEA自体は通信販売を行っていません。そのため「IKEA通販価格比較.com」では、IKEA製品の通販を行っている販売店を紹介しています。
LAGRAのスポットライトの価格を見ると、最も安い688円から1,998円(アマゾン)まで価格が異なっています。IKEAの店頭価格との差額は、販売促進のための費用ということでしょうか。
VILSHULTの額入れ
ようやく中国以外の生産国の製品を発見。VILSHULTの額入れで、生産国はポーランド。日本では9,990円で販売されていますが、中国では399元(約6,600円)で販売されています。少し価格差がありますね。
日本で販売されていない「木人」(木の人形)
中国のIKEAで販売されている「木人」という木の人形。これも「中国上海市」が生産国になっています。この製品は日本では販売されていないようで、IKEAの公式ホームページに製品番号を入れても出てきません。中国市場向けの製品でしょうか?
TORKAのデコレーションボール8コセット
ふたたび外国製を発見。インド産のTORKAのデコレーションボール(8個セット)。日本のIKEAでは549円で販売されています。日本で値段がつけられるとき、一般的に「8」の数字で終わる198円、2,980円、578円などが見られます。
一方、IKEAでは日本でも中国でも「9」で終わる価格が見られます。19.9元や549円など。IKEAのマーケティング戦略の一つでしょうか。日本人からすると、「8」で終わるほうが、なんとなくスッキリ感じてしまいます。
今回はランダムに製品を選んだつもりですが、たまたま手にとったものが中国で製造されたものばかりだったのでしょうか。あるいは、中国のIKEAでは中国産を多く取り扱っているのでしょうか。(了)