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「上海市居住証」と「上海市臨時居住証」とは何か?

中国の別の都市から上海にやってきた中国人は、「上海市居住証」とよばれる証明書を取得しなければならない。上海に出稼ぎに来ている若者はあまり取得していないようだが、まさに日本の住民票(住民登録)のようなもので実は重要だ。

1.外国人の宿泊登記と中国人の居住証明

日本人に必要な臨時宿泊登記

外国人が中国に滞在するとき、基本的に宿泊登記や居住許可証を取得する必要がある。日本人がホテルに宿泊した場合、ホテルが宿泊している外国人の身分証(パスポート)の情報をシステムに入力している。

外国人が賃貸住宅を借りて滞在する場合、最寄りの公安派出所で「境外人員臨時住宿登記(臨時宿泊登記とも呼ばれる)」を登録する必要がある。

外国人の臨時宿泊登記
中華人民共和国出境入境管理法(2013年7月施行)の第39条で外国人が臨時宿泊登記をすることを義務づけている。中国語では境外人員臨時住宿登記(境外人员临时住宿登记)と呼ばれている制度。その法律の第76条において、臨時宿泊登記をしていない場合は、最高2,000元(約4万円)の罰金が課されると明記されている。

上海の外からきた中国人は居住証が必要

中国人も外国人と同じように宿泊登記などする必要がある。上海市の外から来たものは、「上海市臨時居住証」を取得する必要がある。一部の条件を満たすものは、「上海市居住証」とよばれるものを申請取得することができる。なお、外国人と同じようにホテルなどの宿泊施設に滞在する場合は、宿泊施設で宿泊登記を行えばよい。

いや、この「上海市居住証」や「上海市臨時居住証」は外国人にとっての臨時宿泊登記というよりも、パスポートに貼り付けられる「居留許可証」に似ていると言ったほうがいいかもしれない。

上海市居住証とは?

上海市居住証とは一体どのようなものだろうか?上海市居住証は、上海市戸籍をもっていない他省の中国人が上海市に居住していることを証明するものである。上海市居住証は「上海市臨時居住証」と「上海市居住証」の2つに分かれている。

「上海市臨時居住証」の有効期限は6ヶ月。「上海市居住証」の有効期限は1年、3年、5年の3種類で、基本的に雇用されている企業と締結する労働契約書の雇用契約期限を超えてはいけないことになっている。

「上海市居住証」と「上海市臨時居住証」の違いは?

「上海市居住証」と「上海市臨時居住証」は何が違うのだろうか?将来的に上海市戸籍の取得を考えている場合は、「上海市居住証」が必ず必要になる。「上海市居住証」の取得には大学本科(4年制大学)以上の学歴が求められる。

2.どんな役割があるのか?

さまざまな公共サービスを受けられる

上海市居住証は何に使われるのか?他省から来て上海市に滞在している中国人は、上海市居住証を保有することで、子供の出産、教育、社会保険など公共サービスを受けることできる。16歳未満の子供がいる場合は、伝染病などの予防接種を受けられたり、子供の義務教育を受けることができる。自動車免許の取得にも必要とされる。

これらの公共サービスを受けるときに、「上海市居住証」と「上海市臨時居住証」で条件などが変わってくる。中国で高校にあたる普通高中学校(日本の高校に相当)に進学する場合、上海市戸籍の子供以外は基本的に「上海市居住証」の子供であることが求められている。

3.発行するには?

発行にかかる期間

上海市居住証の発行にはどのくらい期間がかかるのだろうか?「上海市臨時居住証」は申請手続きを行った日に入手できる。「上海市居住証」は申請してから20営業日以内に取得することができる。(了)

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