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中国の光熱費単価は高い?じつは商住両用房に住んでいる?

中国で住んでいる住宅の光熱費が日本よりも高いと感じたことはありませんか?もしかすると、普通住宅に住んでいるのではなく、光熱費などが高めに設定されている商住両用房とよばれるマンション(ビル)に住んでいるのかもしれません。

1.中国にある商住両用房とは?

このマンションの土地使用権は50年?

中国の土地は、日本と異なり基本的には国家が所有権を保有しています。中国は土地使用権として、決まった用途のみに利用する権利を譲渡しています。不動産開発会社の分譲マンションを建てて販売する土地使用権は、基本的には70年間の普通住宅用の土地使用権であることが一般的です。

中国の住宅用不動産の情報を見ていると、なかには土地使用権50年と記載された物件を目にすることがあります。これは住宅と商業施設の機能をもった商住両用房とよばれる住宅である可能性が高いでしょう。もっともよく見られるのはサービスアパートメント(酒店式公寓)や単身用マンション(単身公寓)です。

商住両用房は住宅として住むこともできますし、オフィスとして会社登記も可能なマンション(またはビル)です。

2.維持費は普通住宅よりも高い

普通の住宅用よりも光熱費が高い

この商住両用房とよばれる建物は、総合用地(土地使用権:50年)や商業用地(同:40年)に建設されています。この商住両用房の水道、電気、ガスは、普通住宅用地のマンションよりも高いのが一般的です。だいたい、普通住宅の倍くらい高いと言われています。日本の電気やガスの料金契約も家庭用と事業用に分かれています。

マンション管理費も高めの設定

中国の分譲マンションでは、物業管理費とよばれるマンション管理費を支払う必要があります。この物業管理費も普通住宅の分譲マンションよりも、商住両用房は高い設定であることが一般的です。北京市では商住両用房であっても、普通住宅と光熱費や物業管理費が変わらないところも出てきているようですが、ほとんどは普通住宅よりも高めの設定になっています。

中国の物業管理費
中国の物業管理費は日本のマンション管理費に該当します。部屋の建築面積に単価をかけて決められることが一般的です。たとえば、建築面積100㎡で単価2.0元/㎡であれば毎月200元(約3,300円)の物業管理費が発生します。

もしサービスアパートメントなどのホテルのようなマンションに住む場合、普通住宅よりも光熱費は高いか聞いてみるのも良いでしょう。完全にホテルのようなサービスアパートメントであれば、すでに賃料に光熱費や物業管理費は含まれていますので、商住両用房であるかどうか気にする必要もありません。

住宅積立金制度で住宅ローンが組めない

商住両用房は光熱費などの維持費が高いだけでなく、住宅積立金制度を利用した金利の低い住宅ローンも組めません。そのため、住宅積立金制度よりも金利が高い、民間銀行である商業銀行から全額借入することが通常です。

商住両用房の購入時の借入については、購入総額の50%ほどの頭金が必要になります。いっぽう、はじめて購入する90㎡以下の普通住宅であれば、総額の20%~30%の頭金で住宅ローンが組めてしまいます。そのため、投資資金に余裕のある富裕層が資金運用のひとつとして、商住両用房を購入するケースが多いと言われています。(了)

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