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中国の内装工事、店の雰囲気にあったオーダーメイド家具も選択肢!

中国でお店(店舗)を出店する場合、最初に頭を悩ますのは店舗の内装施工工事。どの業者に内装デザインを依頼し施工してもらうのか。内装工事の一部には荷物入れロッカー(顧客用)、靴箱、受付カウンターなどの大型家具も必要になる。

1.むずかしい内装業者選び!

既製品だけでなくオーダーメイド家具も!

蘇州市内にオープンしたクイックマッサージ店。その店舗の内装をお願いしたのは日本人の一級建築士である加藤さんが経営しているArkplans(上海加藤建築設計有限公司)。内装デザインの設計から施工まで、1社ですべて請け負ってくれる信頼できる内装会社だ。

中国では日本人が経営している内装会社であっても、内装工事を外部業者(協力会社)に委託するケースはすくなくない。いっぽう、Arkplansは内装工事まで自社で引き受けてくれるので、中国のなかでも高い品質(だと思われる)。Arkplansは壁や床、電気系統の基礎工事だけでなく、お店の一部家具まで製作してくれた。

(写真1)内装業者がつくった顧客用の荷物入れ

(写真1)内装業者がつくった顧客用の荷物入れ

悩ましい店舗の家具えらび!

日本国内では店舗用の什器(カウンター、ロッカーなど)の販売が充実しているが、中国ではなかなかお店の雰囲気にマッチした什器・家具が見つからないのがホンネ。そんななか、内装業者が店のデザインにマッチした家具を作ってくれると本当に助かる。もちろん、複雑なデザインの家具を要求すると、コストがかかってしまうだけでなく、想定した家具ができない可能性もあるので、依頼前にしっかり相談が必要だ。

可能であれば、既製品の家具・什器をさがし、その上でポイントとなる家具・什器に関してのみ内装業者に相談してみるのがコスト的に安くつく。この顧客用の荷物入れロッカーをつくるのに、内装業者と一緒に内装材料の卸売り市場まで材料を見に行った。材料の色・デザインについては、施工依頼主が実際に実物を確認したほうが誤解が生じる可能性は少ないだろう(オーダーメイド家具にかぎらず、材料の色合いは施工依頼主が確認してほうがいい)。

(写真2)顧客が安心できるように鍵付に加工してもらった

(写真2)顧客が安心できるように鍵付に加工してもらった

2.お店の雰囲気にあわせた家具

おまけで作ってくれた長椅子!

顧客が利用する長椅子も内装業者がつくってくれた。もともと、長椅子は製作依頼の対象外であったが、内装デザイン(設計図)をみて、業者の職人がサービスでつくってくれた。既製品で同じような長椅子を探すと、800元(約1.2万円)くらいかかるので助かる。

(写真3)職人がサービスでつくってくれた顧客用の長椅子

(写真3)職人がサービスでつくってくれた顧客用の長椅子

受付用カウンターも内装業者による製作

けっきょく、顧客用の荷物入れ(ロッカー)、長椅子だけでなく、受付カウンターも同じ木目調でつくってもらった。中国ではお店の雰囲気と家具がマッチしていないアンバランスなケースも少なくない。内装デザインの段階で、現実的にどこまで内装業者が家具まで製作できるか確認しておく必要がある。

(写真4)お店に設置した受付カウンターと顧客用ロッカー

(写真4)お店に設置した受付カウンターと顧客用ロッカー

中国の内装業者によっては、内装デザインのみ自社で行い、実際の施工を外部業者に任せるケースも少なくない。現実的に、オーダーメイド家具を含めて、どこまで内装デザインに近づけることができるかしっかり確認しておくとよい。

施工依頼をする前に、内装業者が過去に施工したお店・事例を実際にみておくと良いだろう。過去事例を写真だけで確認すると、写真の見栄えだけはよく、実際にはすぐに壊れてしまいそうな粗悪な施工も少なくないので注意が必要だ。日本人経営の内装業者でも同様の確認を忘れてはいけない。(了)

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